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コラム

原英莉花がジャンボ尾崎の誕生会で漏らした米女子下部ツアー挑戦の本音 そのとき兄弟子たちが送ったエールとは?

2025.02.13 山西英希
原英莉花 尾崎将司 米国女子ツアー

今季は米女子下部ツアーであるエプソンツアーを主戦場とする原英莉花。国内女子ツアーのシード権を持ちながら、エプソンツアーにフル参戦した選手はかつていない。なぜ、原がそこまで同ツアーにこだわったのだろうか。

いつの間にか小さくなっていたゴルフスタイル

 昨年12月に行われた米女子ツアーの最終予選会を突破できなかった原英莉花。その時点では、国内ツアーで戦いながら、1年後の最終予選会に挑戦するのかと思われた。ところが、米女子ツアーの下部ツアーであるエプソンツアーに参戦すると発表したのだ。

 この選択にはジャンボファミリーの兄弟子でもある尾崎健夫や直道、飯合肇も首を傾げたという。

「レベルは国内ツアーより下かもしれないが、自分たちが参加していた男子のチャンピオンズツアーよりも苛酷な条件で行われると聞くからね」

過酷な環境で行われる米女子下部「エプソンツアー」に挑戦する原英莉花 写真:大澤進二
過酷な環境で行われる米女子下部「エプソンツアー」に挑戦する原英莉花 写真:大澤進二

 ただでさえ毎週の移動が大変なうえに、米女子ツアーと比べて開催コースは空港から遠いことが多く、体力的にもかなり負担がかかる。また、昨年度の賞金女王となったローレン・スティーブンソンが獲得した賞金は約2100万円にしか過ぎず、昨年原が国内女子ツアーで獲得した賞金額(約4000万円)の半分だ。

 また、昨年エプソンツアーで戦った馬場咲希によれば、観戦するギャラリーはほとんどいなく、たまに近所を犬の散歩で通りがかった人が視界に入る程度だという。国内女子ツアーでは常に多くのギャラリーを引き連れていた原にしてみれば、モチベーションを高めるのもひと苦労だろう。

 もちろん、エプソンツアーで戦うメリットはある。日本とは異なる芝やコースレイアウトに慣れることで、将来的に米女子ツアーに参戦しても戸惑うことが少ないからだ。ただ、それを差し引いたとしても、いろんな意味でハードな1年になることは間違いない。ましてや原には腰のヘルニア摘出手術の経験があるだけに、再発しないか心配ではある。

 果たして、そこまでしてエプソンツアーに挑戦する原の本心はどこにあるのだろうか。1月24日、ジャンボの誕生会が開催された際、健夫と飯合が直接原自身に確認したという。

「要は自分のゴルフが頼りなくなったみたいだね。以前はドライバーを遠くへ飛ばして有利に立ってゴルフをしていたのに、気がついたらフェアウェイを狙うゴルフになっていたので、思い切って変えてみたいと。そのためなら米国の下部ツアーからでもいいからやってみたいといっていたよ」(飯合)

 いつの間にか小さくなっていた自分のゴルフをもう一度取り戻したいというわけだ。

「30歳までに世界一」の指令

 確かに、原がこれまでに記録したドライビングディスタンスを見ると、2020‐21年シーズンが257.26ヤードで1位、22年が255.24ヤードで3位、23年が255.21ヤードで8位、24年が250.20ヤードで12位と、徐々に数字は落ちてきている。

 一方、フェアウェイキープ率は20‐21年が62.8816パーセントで65位、22年が64.2150パーセントで66位、66.4286パーセントで43位、24年が65.5261パーセントで49位となっている。以前よりは安定しているが、飛距離を落としてまでの数字とはいえないだろう。

 ただ、原が意識的に飛距離を抑えるようになったわけではない。むしろ飛距離アップのためにトレーニングも行っている。スイングの微調整や成績を求めるあまり、無意識のうちに振らなくなっていたのではないか。

 昨年、シーズン中に原に飛距離へのこだわりはもうないのか聞いたところ、「そんなことはありません。今は自分が取り組んでいることの成果が出ていないだけです。飛ばしたい気持ちは変わっていません」と強い口調で返された。それを聞いてホッとしたが、シーズン終盤になると、「自分は飛ばないので……」と自虐的なコメントが出てくるようになっていた。

 以前から原が目指していた米女子ツアーでは、同学年の畑岡奈紗、渋野日向子、勝みなみだけでなく、年下の選手が大量に参戦する。その中には妹弟子にあたる笹生優花や西郷真央が含まれている。

 笹生は全米女子オープンを2度も制覇し、西郷は新人王を獲得した。原にしてみれば、内心穏やかではなかったはずだ。このまま日本で窮屈な思いをするよりも、たとえ下部ツアーといえども、米国で自分のゴルフスタイルを取り戻そうと考えたことは自然な流れかもしれない。

「せっかく行くのであれば、30歳までに世界一にならないと行った甲斐がないぞ、と本人にはいったけどね」(健夫)

 今年の2月で26歳になる原。師匠のジャンボを始め、兄弟子たち、そして応援してくれる人たちの心配を吹き飛ばすためにも、新たなる結果を出すしかない。

【写真】想像以上の施設! ジャンボ邸併設のゴルフ練習場

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