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- ゴルファー永遠のテーマ「リキミ」って結局なに? 効率よくスイングできる“ちょうどいい力感”の見つけ方
アマチュアゴルファーにとって永遠のテーマともいえるのが、ミスショットの原因「リキミ」をなくすこと。しかし、そもそも「リキミ」が正直よく分からないという人も多いのではないでしょうか。
リキんでもバランスを崩さなければOK
FMさがみで10年続く長寿番組「横山健司のちょいとゴルフをしませんか」内では、ティーチングプロの横山健司氏と筒康博氏がゴルフ用語や言葉をテーマとして毎回解説しています。
今回は取り上げたのは、アマチュアのミスショット時に起こる「リキミ」についてです。

筒康博氏(以下、筒) ミスショット時の「リキミ」はアマチュアゴルファーにとって「永遠のテーマ」ともいえます。よく使う言葉ですから「リキミ」の定義や、「力を入れる」こととの境界線ってないのか、考えてみたですね。
横山健司氏(以下、横山) ミスショットしたら「リキんだ」といっておけばいいと思いがちだけど、ティーチングプロのレッスンとしては「これいっとけばOK」というズルイ言葉だと思います。仮に本人が「リキんで打った」としても、ナイスショットなら「うまく力が伝わった」と周りはいうしかないから、まあ結果論的な言葉といえます。だから生徒さんには「ミスした理由をリキミのせいにしちゃダメ」って教えています。
筒 私が師事していた後藤修先生は「リキんだときこそ真っすぐ正確に打て」「フィニッシュでよろけるな」と教えてくれました。アマチュアは「リキまないように」ばかり練習せずに、たまには「目一杯リキんで」、それでもミスショットやバランスを崩さない練習もしておくといいと思います。
リキんだり脱力して振ると力加減が分かる
横山 ティーチングの現場で感じる「リキミ」を定義すると、主に「手の中の握り」つまりグリップの強さではないかと思うことが多いです。強く握り過ぎたり、スイング中に握る強弱が激しくなったりすることで、ミスする場合があるように感じます。この現象は私の若い頃の野球時代にもあって、落合博満選手の打法のように「指で引っ掛ける感じ」で持って構えると、柔らかく握れた記憶があります。
筒 私はレッスンで生徒さんに、「わざと思い切りリキんで打つ」ことと「目一杯脱力して打つ」ことを試してもらっています。そうして「ちょうどいい力の入れ具合」はどのくらいなのかを見つけてもらうのです。わざと大袈裟にやってみて、「意外と普段と変わらない」とか「力を抜き過ぎてもダメ」など、自分なりの感覚がつかめることがいい練習になると思います。
横山 まるで酔っ払ったときのように完全に力が抜け切っても「リキんでいない」とはいわないから、結局は効率よくスピードやパワーを出せるのがリキミのない状態なんだと思います。自分自身の経験ですが、調子がいいときほど「クラブが抜けそうなくらい」の感覚でスイングできています。逆に野球時代には強く握ってヒットが打てたので、「リキんでもうまく打てる」なら少々ぎこちなくなってもいいかと。
筒康博 「リキまず」に遠くに飛ばしたり真っすぐ打つことは「理想」ですが、そのためには自覚や力感の違いに気づく練習ができるといいですね。もし、うまくいかないなら「リキミます!」といってから打ってみても、意外な自分を発見できるかもしれませんね。
横山 健司(よこやま・けんじ)
日本大学櫻丘高校では野球部に所属し、日本大学経済学部時代には高校野球部で指導。24歳でゴルフを始め、2010年にヨコヤマ・ゴルフスクールを開校。現在200名以上のスクール生を指導する傍ら、FMさがみラジオ「横山健司のちょいとゴルフをしませんか」パーソナリティーや「インドアゴルフレンジKz亀戸店」でヘッドティーチャーも務める。
筒 康博(つつ・やすひろ)
伝説のプロコーチ・後藤修に師事。世界中の新旧スイング方法を学び、プロアマ問わず8万人以上にアドバイスを経験。スイング解析やクラブ計測にも精通。ゴルフメディアに多数出演するほか「インドアゴルフレンジKz亀戸」ヘッドコーチ、WEBマガジン&コミュニティー「FITTING」編集長やFMラジオ番組内で自らコーナーも担当している。
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