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コラム

3分で球見つからず“2打プラス”って厳しすぎない? 時短かつキャディー不在なら“プラ1”で許してよ/木村和久『ゴルフ=レジャー宣言』

2025.03.28 木村和久(コラムニスト)
ゴルフ場 マナー ルール

「ゴルフはスポーツか? それともレジャーか?」――600万人ともいわれるゴルファーのなかでは見解はさまざまだと思いますが、あなたはどう考えますか? ゴルフを筆頭に、平成~令和の日本を縦横無尽に遊び尽くしてきたコラムニストの木村和久氏が、浅いのか深いのかよく分からないこの問いを考察していきます。

昔と今のボール捜索能力を比較すると今は半分以下(木村調べ)

 今回は2019年の大規模なルール改正で残念になったルールを考察します。6年前にピン差しパター打ち、OBの簡易的な処置、ドロップの簡略化など歓迎できるルール改正がありました。一方、「これはちょっとどうなの?」というものもあります。それがボール探しを5分から3分に短縮したことです。

曲がる上にキャディーもギャラリーもいない一般アマチュアがロストしないなんて無理 写真:PIXTA
曲がる上にキャディーもギャラリーもいない一般アマチュアがロストしないなんて無理 写真:PIXTA

 3分ルールはプレーをスムーズに進行させ、ラウンド時間を短縮させる効果があり、その点だけ見れば、良いルール改正に見えます。しかし、3分以内にボールが見つからないとロストボールとなり、1罰打を付加して最初に打った地点から打ち直しとなってしまいます。ですが、普段のラウンドでは、実質“2ペナ”と解釈して“その辺”から打つか、前進ティーから4打目で続けるかのローカルルールでプレーしている人が多いでしょう。

 では、5分と3分では具体的に何が違ってくるのでしょうか? 

 記憶をたどって昔と今のボール探しを比べてみましょう。まずはボールの捜索能力比較です。例えば一人で1分間ボールを探す捜索能力を1としましょう。20年前だと5分捜索できたので、4人でプレーすれば4人×5分で都合20ポイントの捜索能力です。それに当時はたいがいキャディーさんがいました。

 キャディーさんのボール捜索能力はズバ抜けており、われわれの倍以上の能力があります。だから5分で10ポイントの計算にします。結果、20年前は5分間ボールを探すと、30ポイントのボール捜索能力を発揮できたのです。

 これが現在のボール捜索能力はというと、セルフプレー全盛ですからキャディーさんはいません。4人で3分間ボールを探した場合の捜索能力はたったの12ポイント。キャディーさんのボーナスポイントはつきません。

 どうです? 20年前に比べてボール探し能力が半減以下になりましたね。実際は同時に複数のプレーヤーがボールを見失うこともあり、さらに3サムや2サムも増えているので、もっとボールが探しにくくなっています。

 しかもその3分を計測している人はまれで、なんとなくですか。実際は後ろの組の動きを見ながらボールを探しています。そして後続組が追いついてきたら「じゃ、ロストで」といって、紛失地点近辺から納得いかない表情をしながら4打目を打つのです。

 つまり何が言いたいかというと、ボール探しはより難しく時間も短くなっているのに対し、受けるペナルティーが大きすぎるのではないかということ。2打も足さなきゃいけないなら、もっと丁寧に時間をかけて納得いくまでボールを探させてくれよ、ということです。ただ、これにはいくつかの対処法があるので紹介しておきます。

異常なコース状態を拡大解釈

 異常なコース状態と認められた場合は無罰でドロップできます。日本では高原コースなどで「枯れ葉ルール」として、大量の落ち葉にボールが埋まって探せなくなった場合、無罰で救済を受けられるローカルルールを掲示板に告知していることがあります。

 これを仲間内のローカルルールにも適用し、落ち葉が多いとかラフが長くてボール探しに手間取る場合は、同伴競技者の承諾を得て無罰でドロップしてはどうでしょうか。

 でも、そうはいかないケースももちろんあります。では、ちなみにですが、他の国でボール探しはどうやっているのでしょうか。

米国のロストボール事情

 過去に何回かグアムやハワイ、LAなどでゴルフをしました。現地の人と一緒に回り、ロストボールの処理を見てカルチャーショックを受けたことがあります。

 結構長いラフにボールが飛ぶや、彼らは2~3歩ラフに分け入ると即座にボールを拾い、何食わぬ顔をして打っていました。

 えらくボールを見つけるのが早いなと思いつつ、今度はこっちがラフへボールを入れます。どれどれとボール探しを始めるも自分のボールは見当たらず、代わりにロストボールが山ほど出てきました。

 何のことはない、さっきの人は他のボールを拾ってノーペナで打っていたのです。ゴルフは遊びなんだから、これでいいじゃんといわんばかりの対応です。

 日本人がボールをせっせと探し、ないなら2打付加と言ってるのが、もの凄く生真面目に見え、かつ滑稽に感じました。

日本でプライベートルールを作ろう

 アメリカンなアバウトルールはさておき、日本でもボール捜索時間が減ったのだから、ロストボールは1打付加ぐらいで許してほしいです。

 周りにも同じような考えの人が結構いて「時間があればボールが発見できて無罰になったかも。それがOBと同じ扱いの2打付加になるのは納得いかない」と言う意見は多いです。

 実は皆さん同様のことを考えていたのです。というわけで、身内のラウンドではロストボールになったら1打付加でよろしいにしています。

 あくまで、そのパーティー内だけの特別プライベートルールです。試しに採用してみるのはいかがでしょうか。ロストボールになった時のストレスが軽減されますよ。

ロストボールを未然に防ぐ方法

 それでは、ロストボールになりそうな人はどういう人でしょうか? それはボールの球筋が安定していない人です。あと視力が弱いなどで打ったボールを目で追うのが苦手な人です。だから、ボールをなくしがちな人は初めての同伴プレーでもすぐに分かります。

 こういう人たちを見て、ボールを見失いがちだなと気付いたら手助けをしましょう。プレーヤーに断りを入れて、打席のやや後ろに立ち、ボールの行方を見極めてあげるのです。

 みんなで集中してボールの行方を見ていれば、比較的ロストボールを未然に防げます。

 そもそもアマチュアのプライベートラウンドを、公式ルールでやるのは限界があると思います。プライベートラウンドルール、ビギナー&アベレージルールを作って、レジャー濃度を上げ、楽しくラウンドした方が良いと思いますね。

文/木村和久
1959年生まれ、宮城県出身。株式投資から大衆文化まで、さまざまなジャンルで“現代”を切り取るコラムニスト。有名ゴルフ媒体へも長く寄稿してきており、スイング理論やゴルフ場設計にも造詣が深い。近年はマンガ原作者としても活躍。

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