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- 岡本綾子の主催大会にゴルフイベント発展へのヒントがあった!? 試合数増加のカギは「地域密着」と「すれ違いの防止」
小さなものから大きなものまで、スポーツイベントには様々なものがあります。ツアー以外にもプロゴルファーがプレーするイベントもあちこちで行われています。内容は千差万別。それぞれ工夫を凝らしていますが、レジェンド・岡本綾子プロが大会会長を務める大会には、イベントの在り方のヒントがあちこちにありました。
岡本綾子のスイングを同じプロたちが撮影
始球式からプロアマパーティーの司会まで。史上初めて米国人以外で米女子ツアー賞金女王(1987年)になった岡本綾子プロは、大会会長として八面六臂の活躍をしていました。
「美浜インビテーショナルレジェンズ岡本綾子カップ2025」。秋には国内女子ツアーの「住友生命Vitalityレディス東海クラシック」が行われる新南愛知CC美浜コース(愛知県)を舞台に、45歳以上のレジェンズ(女子シニア)が18ホールで技を競う大会です。
25年の大会を制したのは表純子プロ。師匠と仰ぐ岡本プロの前での勝利は、不動裕理プロの三連覇を阻むものでした。

今年、第3回を迎えたイベントの主催は大会実行委員会と開催コース。地元、美浜町と中日新聞社、東海テレビ放送が後援という地元密着型で、手作り感にあふれています。
実は、直前までは昨年同様表彰式の司会も前年までと同様、大会会長がする予定だったのですが、その場になって「目が合ったから」と、山崎千佳代プロが急遽、代役を務めたという微笑ましい自由さもありました。
始球式も珍しい光景に包まれます。見る機会が少なくなった岡本プロのスイングを見ようと集まって来た選手たちがスマートフォンを構えて動画を中心に撮影するからです。一般ギャラリーには公開しておらず、コースのメンバーや、プロアマのゲストたちなどの観客に混じって盛り上がる出場選手たち。その中で岡本会長は、トップスタートの藤井かすみプロのフェアウェーウッドをヒョイッと手にしてティーアップ。往年の華麗なスイングを見せたのでした。
「長年にわたって女子プロゴルフ界を支えてきたプロたちに、緊張感あふれる舞台でまだまだ力を見せてもらいたい、熟練の技をファンの方々に堪能していただきたい。そんな思いから生まれたトーナメントも開催3回目を迎えることができました」と、大会プログラムで大会会長は思いをつづっています。
運営側と選手側の気持ちがすれ違わない大会
「何よりうれしいのは、出場してくれる選手たち全員が私と同じ思いを共有してくれて、全力でプレーすることはもちろん、プレー以外の面でも大会を盛り上げようと協力を惜しまず、温かい空間を作ってくれていることです。最高の選手たち、最高のお客様、最高の運営スタッフが一丸となって喜び合い、そして最後は、みんなそろって『あ~、たのしかったなあ』と笑顔でコースを後にしていただけるように、私も全力で大会期間を駆け抜けたいと思っております」
この言葉の中には、スポーツイベントの基本中の基本が詰まっています。大会を作る側の思いと、プレーする側の思い、そして見る側の思いが、みな同じとになることはありません。けれどもそれぞれの思いが溶け合って“足し算”以上の効果が得られれば、終わった後には満足感が残ります。大会を開催することの意義も、これに伴うのではないでしょうか。
反省点も改善点も当然、出てくるでしょう。それは次への課題としつつ、その時を楽しむ。イベントが大きくなると、それぞれの分野のプロが仕事として関わるようになります。それは自然な流れなのですが、そうなると“流れ作業”的になってしまい、本質を見失うことも、実は少なくありません。
地元の人や、その大会だけの関係者にとっては年に1回しかない大切なイベントでも、毎週のように同じことをしている人にとっては、そのことが頭から抜けてしまうことがあります。そうなると関わる人たちの気持ちがすれ違ってしまい、やがて大会から温かさが失われていくのです。そんな例は枚挙にいとまがありません。
『岡本綾子カップ』が実現したのは、コース設計監修をした縁があったからです。「小規模だけど実行委員会もあるし、選手、運営、ゲストからの声を聞いて、課題をみんなで話し合います。私の名前を使ってやるなら、名誉職ではなく、きちんとしたオリジナルのものでやりたい」と、大会会長は熱い思いをにじませます。
人気の女子ツアーは2年後に迫った主催権獲得に向けて動いていますが、45歳以上のレジェンズツアーは今年、年間5試合と36ホール開催の日本シニア女子オープンしかありません。男子ツアーは試合がなかなか増えず、試行錯誤を繰り返しいるのが現在の日本プロゴルフ界の現状です。
来年の開催はすでに内定しているという「美浜インビテーショナルレジェンズ岡本綾子カップ」にはどちらのツアーにも大きな参考になる要素がみられました。
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