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- 同伴者の使用クラブを覗き見るのはルール違反じゃないの? 米ツアーでキャディーの“ガン見”映像に疑問の声続出
米ツアー「アーノルド・パーマー招待」でハリス・イングリッシュのキャディーが同伴プレーヤーのキャディーバッグを覗き見て使用クラブの情報を得た行為に、視聴者から「アドバイスの違反では?」との声が上がりました。実際はどうなのでしょうか。
単に目視で情報を得ることは不正な「アドバイス」の取得にはならない
先週開催のPGAツアー競技「アーノルド・パーマー招待」の3日目、15番パー4でのこと。スコッティ・シェフラーと同じ組でラウンドするハリス・イングリッシュのキャディー、エリック・ラーソンは、シェフラーが先に第2打をピン左手前(約5.7メートル)に寄せたのを見ると、シェフラーのバッグに歩み寄り、ちゅうちょなくバッグを覗き込んで使用クラブを確認。その番手をハンドサインでイングリッシュに伝える姿をテレビカメラがとらえました。
次に打つイングリッシュの第2打はシェフラーとほぼ同じ170ヤードでしたから、この情報が役に立ったのか、彼のセカンドはピン手前約3.3メートルにつけるバーディーチャンスとなりました。
しかし、このシーンの動画がXに投稿されると、ネット上は「ラーソンの行為はルール違反では?」と疑う声があふれる騒ぎになったのでした。

結論からいうと、ラーソンの行為はルール違反ではありません。規則10.2a「アドバイス」で禁止されているのは、「(他のプレーヤーに)アドバイスを与えること」と「(自分のキャディー以外に)アドバイスを求めること」。
そして、「アドバイスとなる情報を知ろうとしてその他のプレーヤーの用具に触れること(例えば、どのクラブを使用しているのかを知るために他のプレーヤーのクラブやバッグに触れる)」。つまり、自分たちに有用な情報を得るために他のプレーヤーの用具に触れることは禁止ですが、それ以外、例えばこのケースのように単に目視で情報を得ることは違反ではありません。
このことはR&A発行の『ゴルフ規則のオフィシャルガイド』の「アドバイス」の定義に、「アドバイスとはならない口頭でのコメントや行動」の例として「プレーヤーは別のプレーヤーが最後のストロークで使ったクラブの番手を確かめるためにそのバッグを覗き込んだが、何も触れたり、動かすことはなかった」場合と明示されています。
しかし、単に覗き見るのではなく、例えばクラブヘッドの上にかぶせてあったタオルを手で避けて番手を確認したというときは、同規則違反で「一般の罰」(2罰打)が課せられます。
ケプカが同伴者に「ファイブ(アイアン)」とハンドサイン!?
この規則関連で物議を醸したのが、23年マスターズでのブルックス・ケプカのキャディー、リッキー・エリオットでした。
初日の15番パー5でのこと。ケプカがピンまで240ヤードほどの第2打をピン奥8メートルにつけるナイスショットを放ちました。すると、キャディーのエリオットが同じ組のゲーリー・ウッドランドのキャディーに向かって、“口パク”をする様子がテレビカメラにとらえられたのでした。
その口元の動きは「ファイブ、ファイブ」。つまり、ケプカの使用クラブは5番アイアンだったことを伝えたのでは、という疑惑が持ち上がったのです。
それが事実であれば、規則10.2aで禁止されている「アドバイスを与えた」ことになります。そのため大会側はラウンド終了後に関係者を事情聴取。結果は「関係者全員がアドバイスを与えたことも、求めたこともなかったと強く否定しています。委員会は、ルール違反はなかったと決定しました」とノーペナルティー。
また、このときはケプカ本人にも、グローブを外す際に左手で「5」のシグナルを送った疑いが沸き上がりました。5本の指を立てた左手の動きが少し不自然に、ウッドランド側がよく見えるような向きになっていたからです。
それについてもケプカは否定。「指は(立てずに)握ったままグローブを外すべきだったのかな。自分にはよく分からない」と笑って答えています。
メジャーも含めたPGAツアーでは、プレーヤーやキャディーのあらゆる動きがカメラにとらえられています。疑いを持たれる動きは禁物です。
文・小関洋一
出版社、編集プロダクションを経て83年からフリーランスライターに。テレビ誌・トレンド誌などで主にスポーツに関する記事を執筆。テレビ、ラジオのスポーツ番組の構成も手掛ける。その後はゴルフ誌やネットメディアで内外の最新情報やゴルフ場レポート、ルール解説を執筆。JGAやKGA競技のオフィシャルライターも務める。東京ゴルフ倶楽部や日本ゴルフ協会の年史制作に携わっており、ゴルフ史に関する執筆機会も多い。
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