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- 韓国人ゴルファーが大移動 “安くて近い茨城”一極集中の裏側
韓国で高騰するゴルフ費用を背景に、日本・茨城県へ韓国人ゴルファーが殺到している。プレー代は約3分の1、直行便の拡充でアクセスも向上。急増する来場者に対応しつつ、リピーターをどう定着させるかが新たな課題となっている。
「プレー代は韓国の3分の1」と驚異のコスパ
いま、日本のゴルフ場が韓国人ゴルファーからの熱い視線を浴びている。なかでもゴルフ場が多い県の一つとして知られる茨城県への一極集中が加速しているという。背景にあるのは、韓国国内のゴルフ費用の高騰と茨城県による戦略的なインバウンド施策だ。
韓国総合ニュースサイト「ニュース1」は、「『3分の1の費用で芝もグッド』…韓国人ゴルファーたち、日本・茨城へ押し寄せる」との見出しで、「韓国と茨城の直行便路線が拡大し、相対的に低価格でのプレー料金、多様なコースの構成などがマッチし、茨城のゴルフ場を訪れる韓国人が増え、ゴルフ場の案内板に韓国語表記を増やすなど対応を強化している」と報じている。
さらに「年間の韓国人宿泊者数は、2023年は2万960人だったが、昨年は4万3430人に急増。日本ゴルフ場経営者協会によれば、24年の茨城県にあるゴルフ場への来場客数は、前年よりも3万7541人増の559万6909人で、日本の47都道府県の中で唯一、増加した」とも伝えた。

また、経済紙「毎日経済」は「日本の100大ゴルフ場のうち、10カ所が(茨城県に)含まれるほどレベルの高いコースが多く、平日5000円代と圧倒的なコスパが魅力だ。成田から30分、茨城空港から15分あればゴルフ場に着けるのも大きな利点だ」と、“日本の100大ゴルフ場”という括りがどこからの出典かは不明だが、茨城のゴルフ場の良さを強調していた。
実際、SNS上にも「韓国で1回行く予算があれば、茨城なら往復航空券を含めても2回プレーできる計算だ」「プレー代は韓国の3分の1!」「芝などゴルフ場の管理が行き届いている」と、茨城を訪れた韓国人ユーザーからリアルな声が上がっている。
こうした現象が起こるのは、一般ゴルファーのコメントにもあったように、依然として韓国でのプレー代やキャディーフィーなどが相対的に高いからだ。
現在、韓国のグリーンフィーは平日で10万~20万ウォン(約1~2万円)、週末で15万~25万ウォン(約1万5000~2万5000円)が相場。これとは別にカートフィー(1組)が10万~12万ウォン(約1万~1万2000円)、キャディーフィー(1組)が15万~16万ウォン(約1万5000~1万6000円)。これでは若者が気軽にプレーできる金額ではないだろう。
韓国のゴルファーからすれば、日本は距離が近くて価格が安く、管理の行き届いたゴルフ場でプレーできるのだから選択肢に入って当然だ。
韓国の旅行会社やホテル関係者からも注目の茨城
こうした流れに拍車をかけたのが、交通インフラの劇的な改善だろう。昨年11月、茨城県知事が韓国を訪問し、韓国のLCC「エアロK」と茨城県のMOU(了解覚書)を締結した。仁川-茨城路線の定期便就航(週3回)が決まり、地域の文化、ビジネス交流などを拡大していく約束を交わした。
これまでは清州(チョンジュ)-茨城便が中心だったが、首都圏の仁川から直行便ができたことで、集客の母数が桁違いに膨らんだ。
さらに昨年7月には、ソウルで韓国の旅行会社やホテル関係者らが集まり「茨城県観光・ゴルフセミナー」と題した相談会が開催されている。「成田からの近さ」と「114カ所というゴルフ場の多さ」が、韓国のプロモーターたちから高く評価されていたという。
現在は受け入れ側のゴルフ場も対応の質を問われる段階に入っている。カートナビや精算機の多言語化に加え、日本独自のゴルフマナーの周知にも力を入れているという。キャディーバッグへの名札掲示など、細かなルールの共有は、トラブルを未然に防ぐ意味でも欠かせない。
もっとも、真に問われているのはその先。いかにして「一度来たゴルファー」をリピーターとして定着させるか。茨城には常陸牛や海の幸、さらには日本三名瀑の一つである袋田の滝など、ゴルフ以外の魅力も揃う。こうした資源とどう結びつけるかが鍵となる。
韓国LCCエアロKのカン・ビョンホ代表は「ゴルフ旅行地として知られる茨城は、アクセス、自然、美食を兼ね備えている」と語っているが、一方で、10日間滞在してゴルフ三昧で帰国する韓国人ゴルファーもいると聞く。
単なる“安くて近いゴルフ場”から“また訪れたい目的地”となれるかが今後の課題だろう。
文/キム・ミョンウ
1977年生まれ、大阪府出身の在日コリアン3世。新聞記者として社会・スポーツ取材など幅広い分野を担当。その後、編集プロダクションを経てフリーに転身。2010年、サッカー北朝鮮代表の南アフリカW杯出場決定後、日本メディアとして初めて平壌で代表チームを取材し、『Number』に寄稿。2011年から女子プロゴルフの取材も開始し、日韓の女子プロとも親交を深める。現在は女子ゴルフとサッカー、アスリートインタビューなどを中心に雑誌やWEB媒体に寄稿。著書に「イ・ボミ 愛される力」(光文社)。
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