全米オープンが世界最大のトーナメントと呼ばれるワケ

アメリカ・カリフォルニア州サンディエゴ郊外のトリーパインズGCで激闘が繰り広げられた第121回全米オープンゴルフ選手権。この大会が「世界最大のトーナメント」と呼ばれるのは、予選から数えるととてつもない人数が挑んでいるからなんです。

9000人以上の挑戦者の頂点に立ったジョン・ラーム

 2021年の全米オープンに優勝したスペインのジョン・ラームは、9000人以上の挑戦者の頂点に立ったことになります。

 4月26日から5月17日までの間に、全米108か所で行われた全米オープンの地区予選には、ハンディキャップインデックス1.4以下のアマチュア、プロなら誰でもエントリーできます。

 ここから勝ち上がった選手と、最終予選からプレーする資格を持った選手が本戦切符を争う最終予選は、日本、カナダと米国内の合計12会場で行われました。本戦出場者156人中68人が、予選からの出場権を手にした者です。

 すべてのエントリーを数えると9069人。この数字こそ、世界最大トーナメントと呼ばれる所以です。

ジョン・ラーム選手(スペイン) 写真:Getty images

 エントリー数が過去最多だったのは、パインハーストNo.2(ノースカロライナ州)で行われた2014年大会です。エントリー総数は10127人を数えました。

 新型コロナウイルス感染拡大防止のため、通常の6月から9月に延期された2020年は予選が行えず、新たな本戦出場資格を作る異例の事態でした。

 それでも対応するフレキシブルな姿勢はさすがですが、主催のUSGA(全米ゴルフ協会)は不本意だったに違いありません。

 日本会場も同じですが、最終予選は1日36ホールで通過人数の少ないタフな戦いです。米国での最終予選を何度か取材したことがありますが、必死で出場権を得ようとする選手は、実に様々です。

 アマチュアや若手選手はもちろんですが、それに混じって往年のメジャー王者ら有名選手が何人もプレーする姿が見られます。

 それほど、出場したいナショナルオープン。それが全米オープンなのです。

 ちなみに、2021年の大会には4人の日本勢が出場していましたが、本戦出場権を持っていたのは松山英樹だけ。2021年のマスターズ優勝で5年間の出場権があります。

 石川遼、浅地洋祐の2人は日本で、星野陸也はカリフォルニア州ローリングヒルズCCで、それぞれ最終予選を突破しての参戦でした。金谷拓実は世界アマチュアランキングNo.1のマコーマックメダル獲得者として本戦出場権を持っていましたが、プロに転向したことでその権利を消失、新たにアメリカでの最終予選に挑みましたが突破することができませんでした。

アマチュアも参加できる「日本オープン」

 日本のナショナルオープンである日本オープンは、今年、琵琶湖CC(滋賀県)で開催予定ですが、こちらは2015年からドリームステージという新たな枠が作られました。

 元々、ゴルフ場に所属している必要があるなど(例外もある)閉鎖的だった出場資格を徐々に改正。ハンディキャップインデックスというシステム普及の目的もあり、これを持っている者なら誰でも挑戦できる最初の“予選”としてできたのがドリームステージです。

 そこから狭き門をくぐって地区予選、最終予選を経て本戦に進むことができます。

 制度ができて2年目の2016年には、当時16歳だった中島啓太が、大会史上初めて、ドリームステージから本戦に出場しています。ただ、規模としてはまだまだ全米オープンには遠く及ばず、システムの普及にも時間がかかるのが現実です。

日本との比較はともかく、全米オープンの規模の大きさ、ゴルファーにとってどれほど大切な大会かということを考えると、また違った面白さが見えてくるかもしれません。

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