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- 日本女子プロ選手権2位の西郷真央 アドレス前にチラっと空を見上げる深いワケ【石井 忍のここスゴ!】
多くのツアープロのコーチとして活躍している石井忍氏が、“ここはスゴイ”と思った選手やプレーを独自の視点で分析します。今回注目したのは、日本女子プロゴルフ選手権コニカミノルタ杯で単独2位に入った西郷真央です。
ターゲットの存在を意識してスイングする
■西郷真央(さいごう・まお)/2001年生まれ、千葉県出身。ジャンボゴルフアカデミーの1期生としてジャンボ尾崎のもとで腕を磨き、2019年の日本女子アマチュアゴルフ選手権を制覇。同年、プロテストに合格した。今年は2位が4回と初優勝まであと一歩。大東建託所属
9月9日から12日まで、日本女子プロゴルフ選手権コニカミノルタ杯が開催されました。優勝したのは今季絶好調の稲見萌寧選手です。最終日に64のビッグスコアを叩き出し、公式戦初優勝を達成。賞金ランキングでもトップに躍り出ました。
単独2位に入ったのは、最終日に首位スタートした19歳の西郷真央選手です。惜しくもツアー初優勝は逃しましたが、今季4度目の2位フィニッシュで獲得賞金1億円を突破しました。西郷選手の武器といえば、精度の高いショットです。同大会終了時点で、トータルドライビング(1位)、パーオン率(5位)、ボールストライキング(3位)と、ショット精度を表すスタッツで上位にランクインしています。
さて、精度の高いショットを打つためには何が必要でしょうか? ひとつはスイング力です。西郷選手は、全身をダイナミックに使う思い切りの良いスイングで、効率的にボールにエネルギーを伝えています。ただ、ショット精度を上げるには、これだけでは不十分。もうひとつ、“ターゲットを狙う力”も必要なのです。
西郷選手のプレーを見ていると、アドレスに入る前に一瞬、上空を見上げる仕草を入れることがあります。ボールの後方に立ってターゲットを確認した後、スタンス位置まで歩いている時に、チラっと視線を上に向けるのです。この動作は、弾道をイメージするために行っていると思われます。ボールの後方に立って狙いを定め、打ち出す方向や角度、球の高さなどのイメージを膨らませてアドレスに入っているのです。
ゴルフはターゲットスポーツですが、目標を見ながらスイングをしません。そのため、ターゲット意識が薄れ、「自分とボールだけの世界」に陥りやすくなります。いくらキレイなスイングをしても、目標に向かってボールを飛ばせなければスコアにつながりませんよね。目の前のボールだけに集中するのではなく、西郷選手のようにターゲットの存在を意識しながらスイングすることで、ショット精度を高めることができます。
自分の分身のスイングを想像してみる
「スイング中は、どうしてもターゲット意識が薄れてしまう」という人は、ボールの後方に立ったときに、もう一人の自分を想像してみてください。仮想の自分の分身がスイングしている姿を後ろから見ている感覚です。これなら、弾道をイメージしやすくなりますよね。そして、実際にアドレスに入る時は、仮想の分身に近づいて一体化していきます。そのまま構えて始動すれば、弾道をイメージしたまま、ターゲットを意識してスイングしやすくなります。
西郷選手のダイナミックで効率的なスイングは真似できないかもしれませんが、弾道をイメージすることは取り入れることができます。“狙う力”を身に付け、ショットの精度を上げていきましょう。
■石井 忍(いしい・しのぶ)/1974年生まれ、千葉県出身。日本大学ゴルフ部を経て1998年プロ転向。その後、コーチとして手腕を発揮し、多くの男女ツアープロを指導。「エースゴルフクラブ」を主宰し、アマチュアにもレッスンを行う。
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