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- 石川遼の米下部ツアー予選会挑戦はプラスでしかない理由
ブリヂストンオープンでは28位タイに終わった石川遼。次戦はいよいよ米下部ツアーの2次予選会になるが、そこへ向けて順調な仕上がりを見せている。スイング改造に着手してから1年半が過ぎた今、自分の立ち位置をしっかりと再確認できそうだ。
自分のイメージどおりのショットが打てずフラストレーションがたまった
10月19~22日まで米国・カリフォルニア州のベアクリークゴルフクラブで開催される米下部コーンフェリーツアーの2次予選会。この大会にエントリーしている石川遼が、ブリヂストンオープンに出場した。結果は通算6アンダーの28位タイとなり、2次予選会突破に向けて不安を残したが、石川自身の表情は意外にも明るかった。
「最終日のラウンドはゴルフ的には安定していたかなと思います」と試合後のインタビューで前向きに答える。確かにこの日のラウンドを振り返ると、4バーディ、1ボギーの68と4日間の中で最もいいスコアでホールアウトした。しかも、フェアウェイキープ率が57・14%と初めて50%を超え、パーオン率も全体の2位となる83・33%を記録したのだ。
「今日に限らず、今週はドライバーショットとアイアンショットのどちらもいいときがあって、ちょっとずつ前に進めているんでしょうか」と手応えを感じとった石川。
理想としてはドライバーもアイアンもドローボールで攻めることだが、1カ月ぐらい前までドライバーではストレートかややフェードボールが出て、アイアンではストレートか軽いドローボールが出ていた。そこからドライバーでドローボールを打とうとしたが、それに伴ってアイアンショットが左へ大きく曲がり過ぎるなど、思うように調整が上手くいかなかったという。
「イライラすることもありますし、フラストレーションもたまりました」と理想と結果がリンクしない現実に不満が爆発しそうにもなったが、あえて成績は気にせず、ショットの結果だけに集中するように努めた。その甲斐あって、ようやく自分がイメージするボールを打てるスイングを会得しつつあるが、今のスイングを固める気は一切ないという。
昨年、今年の米ツアー参戦でレベルの違いを思い知らされた
「今すぐにスイングを固めても悪くはありませんが、まだまだ自分のできること、伸ばせることがあるんじゃないかと思うんです」と、さらなる高い完成度を目指すと言うのだ。
石川が目指すところはPGAツアーで活躍することにある。そのために理想のスイングを求めて1年半前に田中剛氏とスイング改造に取り組み始めた。クラブの握り方から変えようとしただけに、2年ぐらいはゴルフにならないと考えていた。たとえゴルフになったとしても、思い通りにボールをコントロールするにはより多くの時間を費やさなければならないことも覚悟していた。
そうまでしなければ、とてもじゃないがPGAツアーで上位に行けないと痛いほど理解していたからだ。そのことを昨年、今年の米ツアー参戦でさらに思い知らされる。
「レベルの違いを痛感させられましたし、自分との差が明確に見えました」と、8試合に出場して予選落ちが5回という現実を受け止めた。そこで考えたのが、下部ツアーへの挑戦だ。どんなに国内ツアーでコースセッティングを難しくしても、PGAツアーとのコースレイアウトや芝の違いは埋めることができない。現地で経験を積むことでしか身につかない技術もある。日本からアメリカ、そして日本へ戻ってプレーしてきた石川だからこそ、たとえ下部ツアーでもアメリカでのプレーを優先するべきだと考えたのだ。
もちろん、予選会に参加したからといって、簡単に出場権を得られるとは思っていない。しかし、自分が描いた目標に近づくためには、何らかの行動を起こさなければいけないことも理解している。
幸いにも石川が考えていた以上に、スイング改造は順調にきている。昨年はボールがまともにフェースに当たらないこともあったが、今年は2週連続で2位に入るなど、まずまずの結果を出している。もちろん、その程度で納得するためのスイング改造ではないが、それを確認するためにも、今度の予選会はいい試金石になるだろう。
予選会では明日のトッププロを目指す海外の若手選手が、絶対に通過しようと死ぬ気でプレーしてくる。たとえ石川が予選会を突破できなかったとしても、彼らがどれだけの技術を持ち、どのような気持ちでプレーしているのかを目の当たりにするだけでもメリットはある。石川にとって今回の挑戦はどちらに転んでもプラスになるのではないか。
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