1番の次はふつう2番でしょ!なぜウッドの番手は1・3・5・7と奇数なのか? | e!Golf(イーゴルフ)|総合ゴルフ情報サイト

1番の次はふつう2番でしょ!なぜウッドの番手は1・3・5・7と奇数なのか?

ゴルフを始めてクラブを揃えるときに多くの人が疑問に思うのは「なぜドライバー(1番ウッド)の次は2番じゃなくて3番ウッドなんだ?」ということ。たいていの場合、3番の次も5番、7番と奇数番手が続きます。いったいなぜなのでしょうか?

15年前までは4番ウッド、50年前は2番ウッドも健在

 現在のゴルフクラブではドライバーを1番ウッドとして、フェアウェイウッドのラインナップは3番、5番、その下を入れる場合は7番ウッドというのが定番になっています。ここで皆さんは「なぜ、偶数番手がないのか?」と疑問に思ったことはないでしょうか?

ドライバー(1番ウッド)、スプーン(3番ウッド)、クリーク(5番ウッド)という3本を入れている人が多数派だろう

 実はかつては2番ウッドも4番ウッドもありました。しかし、現在ではほとんどのメーカーのラインナップから消えてしまったのです。ちなみに4番ウッドは2005年前後までは米PGAツアーでも使っている選手がいて、当時は大手クラブメーカーのフェアウェイウッドにも4番ウッドはラインナップされていました。現在、3番ウッドはスプーンと呼ばれていますが、4番ウッドにはバフィーという愛称もありました。

 しかし、10年頃になると、ツアーでもユーティリティーを使う選手が増えて、4番ウッドやロングアイアンを使う選手がほぼいなくなってしまいました。その傾向を受けて大手メーカーでもフェアウェイウッドのラインナップから4番ウッドを外すようになっていった。その結果、4番ウッドを使うゴルファーが減っていったのです。

 また、2番ウッドはかつてブラッシーと呼ばれており、パーシモン全盛期の1950年代から70年代までは、多くのゴルファーがキャディーバッグに入れていました。当時はウッドもセット販売されており、1番から5番までの5本セットになっているものが多かったようです。ちなみにブラッシーというのは、真鍮(しんちゅう)という意味で、当時の2番ウッドはソールに真鍮をはめていました。ティーアップして打つドライバーと違って、2番ウッドは地面からボールを打つために重心を低くしたり、ソールを滑りやすくするために真鍮を入れていたのです。

最新の「ゼクシオ12」には4Wもラインナップ

 ただし2番ウッド、4番ウッドが完全に絶滅したわけではありません。海外メーカーのラインナップでは4番ウッドはほとんどありませんが、実は「ゼクシオ」では最新モデルの「ゼクシオ12」でも4番ウッドがあります。ゼクシオは2000年に発売した初代から、21年発売の「ゼクシオ12」まで一貫して4番ウッドをラインナップしてきた希少なブランドです。

 その理由について住友ゴム工業の担当者はこう話します。

「ゼクシオはあらゆるタイプのゴルファーに対応できるゴルフクラブとして、2000年の発売以来、現在までその方針を変えていません。ロフト16.5度前後の4番ウッドに関しても、以前に比べると使用するゴルファーは少なくなっていることは分かっていますが、確実に4番ウッドが必要なゴルファーは存在しています。実際に3番ウッドではヘッドが大きくてロフトが立っているためうまく打てないが、5番ウッドでは上がってしまうために飛距離をロスしているという人が、4番ウッドをチョイスされています」

 そう考えると確かに3番と5番の中間はアマチュアゴルファーにはまだまだ必要なクラブだと言えるでしょう。

 また2番ウッドは名称こそ残っていませんが、今年テーラーメイドから発売された「300ミニドライバー」は2番ウッドに近い役割です。ロフトも長さもドライバーと3番ウッドの中間くらいで、地面からでもボールを打ちやすいソール構造になっています。今年のドライバー市場でも話題になった「300ミニドライバー」ですが、もしかすると来年以降は他のメーカーでも“新世代の2番ウッド”が復活するかもしれません。

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