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- 米女子ツアーの「メジャーアワード」を日本女子ツアーに置き換えたら稲見は3位!気になる1位は?
米女子ツアーには、その年のメジャーで活躍した選手を表彰する「ロレックス・アニカ・メジャーアワード」がある。そこで、日本女子ツアーのメジャー大会で活躍した選手は誰なのか、調べてみました。
賞金女王の稲見、メジャー2勝の原英莉花を抑えたのは西村優菜
米女子ツアーにはロレックス・アニカ・メジャーアワードという賞がある。
年間のメジャー5大会の成績をポイント化して最上位者が表彰されるもので、2014年に制定された。
簡単にいえば誰が最もメジャーで活躍したのか、ということだ。今年はANAインスピレーションを制したほか全米女子プロ5位、全英女子オープン7位などの成績を残したタイ出身のパティ・タバタナキットが受賞した。

では、これを日本の女子ツアーに置き換えてみたらどうだろう。
日本のメジャーは公式競技と呼ばれ、日本女子プロゴルフ選手権コニカミノルタ杯、日本女子オープン、ワールドレディスサロンパスカップ、JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップの4大会である。
日本の女子ツアーにはメルセデス・ランキングという各大会(海外メジャーを含む)の順位をポイントに換算して年間を通じて総合的な活躍度を評価するランキングがあるので、このメルセデス・ランキングの公式競技のみのポイントを算出して順位付けしてみた。
国内公式競技のポイント内訳は1位が400ポイント、2位240ポイント、3位180ポイントという形で順位が下がるごとにポイントも下がっていき、70位以下は2ポイント。
予選通過者全員にポイントが与えられる。2年にまたがった今シーズンは開催された公式競技が計7大会。独自に算出した上位者は以下の通りだ。
◆日本版「メジャーアワード」ランキング
1位 西村優菜 1037.86ポイント
2位 原英莉花 930.10ポイント
3位 稲見萌寧 763.36ポイント
4位 西郷真央 688.10ポイント
5位 上田桃子 686.31ポイント
6位 小祝さくら 677.00ポイント
7位 古江彩佳 656.20ポイント
8位 勝みなみ 596.10ポイント
9位 三ヶ島かな 566.32ポイント
10位 永峰咲希 479.41ポイント
※ランキング及びポイントは編集部がオリジナルで算出したものです
1位に輝いたのは21歳の西村優菜だった。
西村は2021年のワールドレディスサロンパスカップで公式競技初優勝を飾ったほか、2020年JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ3位、2021年日本女子オープン4位など7大会中ベスト10が6回という抜群の安定感だった。
しかも唯一ベスト10を外した2020年日本女子オープンでも11位。要はすべての公式競技でいい位置にいたわけである。そういうことをルーキーシーズンだった選手がやってのけたのだから、恐れ入る。
これだけ安定した順位に入っていると、当然のことながらスコアもいい。最も悪かったのが2021年のJLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップのイーブンパーで、あとはすべてアンダーパーだ。つまり、オーバーパーで終わったことが一度もなかったのである。
7大会の平均ストロークは70.4628。西村のシーズン全体の平均ストロークは70.8637だから、それより0.4以上いい数字を叩き出している。
設定の難しい公式競技のほうが平均ストロークは悪くなるのが一般的で、上記の10選手中、西村以外で公式競技の平均ストロークのほうが良かったのは上田桃子だけ。さすが実績のあるベテランというところだが、その差はわずか約0.07だった。
賞金女王に輝いた稲見萌寧を例に挙げればシーズン全体では70.0514という日本選手歴代最高の平均ストロークをマークしたが公式競技に限れば71.2308でしかなかった。西村がいかに難しい舞台に強かったかが分かるデータだ。
メジャーでの平均ストロークが年間平均を上回ったのは西村と上田だけ
ランキング2位の原は2020年に日本女子オープン、JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップと公式競技連勝を果たしたが、それ以外はベスト10に入っていない。
稲見は3位。2021年日本女子プロゴルフ選手権コニカミノルタ杯優勝と同年のワールドレディスサロンパスカップ2位は光っているが、そのほかの公式競技では意外にそれほどの好成績は残せなかった。

4位から7位には公式競技で勝っていない選手が並んだ。4位の西郷真央は2020年こそ3大会とも上位には食い込めなかったが、今年になってからは10位、2位、2位、6位とすべてベスト10に入っている。
上田桃子も2位1回、3位2回など安定した成績を残してランキング5位に顔を出した。6位の小祝さくらは2位が2回、7位の古江彩佳は2位1回、3位1回というのが主な成績だった。
8~10位の勝みなみ、三ヶ島かな、永峰咲希はいずれも優勝はしているが、それ以外の公式競技では好成績を挙げることができず、ポイントを伸ばせなかった。
このように比べると、優勝してなおかつ全試合上位に入っている西村の公式競技成績は群を抜いていたといっていいレベル。来年の活躍も楽しみである。
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