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- ティーアップしたアイアンショットでも芝目を意識すればミスは減らせる!【石井 忍のここスゴ!】
多くのツアープロのコーチとして活躍している石井忍氏が、“ここはスゴイ”と思った選手やプレーを独自の視点で分析します。今回注目したのは、国内男子ツアーとアジアンツアーの共同主管大会、SMBCシンガポールオープン。17番(パー3)のティーイングエリアの使い方だ。
ダウンブローに打てばティーアップしても芝の影響を受ける
■桂川有人(かつらがわ・ゆうと)/1998年生まれ、愛知県出身。中学卒業後にフィリピンにゴルフ留学。通信制の高校に通いながら、3年間ゴルフの腕を磨く。帰国後は日本大学に進学し、18年の日本学生で優勝するなど活躍。同年は日本オープンで2日目に単独首位に立って注目を集めた。20年にプロ転向し、昨年は下部ツアーでプロ初勝利を挙げた。国際スポーツ振興協会所属。
シンガポールのセントーサゴルフクラブ・セラポンコースで国内男子ツアーとアジアンツアーの共同主管大会、SMBCシンガポールオープンが開催されました。
この大会は、国内男子ツアーの初戦に位置付けられていますが、新型コロナウィルスの影響で多くのJGTO選手が参戦できなかったため、賞金加算の対象から外れることになりました。
同大会で2位タイに入ったのがプロ2年目の桂川有人選手。国内男子ツアーには賞金が加算されませんが、桂川選手は上位4人に与えられる全英オープンの出場権を手にしました。
今年の全英オープンはセントアンドリュースで開催されます。桂川選手が“聖地”でどんなプレーを見せてくれるのか今から楽しみです。
さて、この大会を見ていて私が注目したのが17番ホール、パー3(183ヤード)の各選手のティーイングエリアの立ち位置でした。
グリーンは、ティーイングエリアから見ると右奥に伸びた形状。いわゆる“逆レダン”と呼ばれる形で、右手前から右奥にかけて大きいバンカー、グリーン奥に小さいバンカーが配置されています。最終日のピンポジションは右奥でした。
このシチュエーションの場合、ティーイングエリアの右側にティアップするのがセオリー。グリーンを左右に広く使うことができるからです。
一方、ティーイングエリアの左側にティアップすると、タテに長いグリーンを直線的に狙うことになり、ミスの許容範囲が狭くなります。
もちろん、「右側に立つのが絶対に正解」というわけではなく、球筋によっては左側に立つ選手がいてもおかしくありません。
しかし、最終日はほとんどの選手が左側にティアップしていました。不思議に感じて観察していると、その理由が分かりました。ティーイングエリアの右半分が逆目、左半分が順目だったのです。
「ティーアップするのだから芝目は関係ないのでは?」と思うかもしれませんが、ダウンブローで打つアイアンはティーアップしていても芝の影響を受けることになります。
逆目にティーアップすると、ヘッドがひっかかってスムーズに振り抜けないことがあります。
特に、最終日の17番はアゲインストだったため、ヘッドの抜けが悪いとスピンが増え、球が吹け上がって距離がバラつく可能性もあります。
そのため、多くの選手は右半分の逆目を嫌がって、左半分の順目のエリアにティーアップしていたというわけです。
順目か逆目を確認するだけでナイスショットの確率は上がる
コースレイアウトや自分の球筋を考慮して、「ティーイングエリアの左右どちらに立った方が有利か」と考えるアマチュアゴルファーの皆さんは多いはず。
ショートホールでは、それにプラスして芝目も意識してみてください。順目か逆目かをチェックすることで、ナイスショットの確率はさらに上がるはずです。
ちなみに、どうしても逆目のエリアにティーアップしたい時は、いつもより5ミリ程度、高めにティーアップするのがおすすめ。ヘッドが抜けやすくなりますよ。
■石井 忍(いしい・しのぶ)/1974年生まれ、千葉県出身。日本大学ゴルフ部を経て1998年プロ転向。その後、コーチとして手腕を発揮し、多くの男女ツアープロを指導。「エースゴルフクラブ」を主宰し、アマチュアにもレッスンを行う。
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