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- ショートユーティリティー時代が来る!? ピンやキャロウェイが7U・8Uを出す狙いとは
日本でも大ロングセラーとなっているピンの「G425ハイブリッド」や、今年3月に発売されたキャロウェイの「ローグST MAX OSハイブリッド」では7U、8Uまでのラインナップがあります なぜ、大手メーカーが下の番手までユーティリティーを発売するようになったのでしょうか?
ウェッジのロフトまでユーティリティーでカバーするメーカーも
アイアンのお助けクラブとして、アマチュアはもちろんツアープロでも使用する選手が増えているユーティリティーですが、従来は3番から5番までのラインナップが一般的でした。しかし、最近はアベレージモデルでは6番を出すようになり、2年前にはピンの「G425シリーズ」で7番、今年は「ローグST MAX OS」で8番が登場。また今年3月に発売されたキャスコの「UFOスピード by パワートルネード」は9番、P、Aまでユーティリティーがあります。その狙いについてレッスン活動だけでなくクラブにも造詣の深い18GOLF代表の今野一哉さんに話を聞きました。
「最近は渋野日向子選手のような現役女子プロでも6番までユーティリティーを入れていますが、大前提としてユーティリティーはアイアンよりもやさしい。ただし、距離感の調整や操作性はアイアンのほうが高い。その上で、女子プロでもアイアンを減らして6番まではユーティリティーのやさしさを優先したほうがメリットが大きいと判断しています。それを考えると、一般的なアマチュアゴルファーが7番や8番までユーティリティーを入れることは決して不思議ではありません。だから、大手メーカーがユーティリティーで下の番手までカバーするようになってきたのです」
日本の芝には打ち込むアイアンより払い打つユーティリティー
さらに今野さんは日本の芝特有の条件もあると指摘します。
「昔から『アイアンはダウンブローで打て』と言われてきましたが、個人的には日本の高麗芝や野芝にはレベルブローや払い打ちのほうが適していると思います。その理由は米国の洋芝に対して、日本の高麗芝や野芝は圧倒的に硬いからです。洋芝はアイアンをダウンブローに打ち込めば簡単にターフを取りながら、ボールを上げて飛ばすことができます。しかし、日本の硬い芝でターフを取ってダウンブローに打つためにはかなりのヘッドスピードが必要です。男子のツアープロであれば可能ですが、一般的なアマチュアゴルファーだと芝に負けてしまって飛距離をロスすることが多いです。そう考えるとドライバーのヘッドスピード40m/s前後の人にはダウンブローよりも払い打つ感覚でレベルブローに打つほうが簡単です」
払い打つにはアイアンよりユーティリティーが有利。それが女子プロでユーティリティーを使う選手が増えてきた理由の1つです。
「おそらく、女子プロのヘッドスピードでも5番アイアンで硬い芝に対してダウンブローに打ち込んで高弾道ボールを打つのはハードルが高い。それは技術の問題というよりも、シンプルにパワーの問題。だから、5番や6番ユーティリティーを使う選手が増えたと思います」
5番アイアンをビシッと打てたら気持ちイイし、カッコイイ。でも初心者やアベレージゴルファーは5番はもちろん、7番、8番までユーティリティーで揃えたほうがスコアも良くなって、楽しいゴルフになりそうです。
7番、8番ユーティリティーがある主なモデル
・G425 ハイブリッド(ピン)/#3、#4、#5、#6、#7
・ローグST MAX OS(キャロウェイ)/#3、#4、#5、#6、#7、#8
・ローグST MAX ファスト(キャロウェイ)/#3、#4、#5、#6、#7、#8
・UFO スピード by パワートルネード(キャスコ)/#33、#44、#55、#66、#77、#88、#99、PP、AA
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