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- タイガー初優勝時は“たったの”5600万円!25年間で5倍に膨らんだマスターズ賞金の仕組み
今年のマスターズの優勝賞金が昨年に比べて60万ドル以上も高くなったことが話題になりましたが、時代をさかのぼっていくと、タイガー・ウッズ登場以降で賞金額がうなぎ上りで高騰してきたことが分かります。
マスターズの賞金が決まるのは大会が始まってから
今年のマスターズを制した25歳のスコッティ・シェフラーが獲得した優勝賞金は270万ドル(約3億3700万円-1ドル125円換算)。昨年の松山英樹は207万ドル(2億2700万円-1ドル110円)なので、わずか1年で約60万ドルも高くなったことになります。さらに年代をさかのぼると、マスターズの賞金はうなぎ上りで高騰を続けてきたことが分かります。
マスターズは開幕前に賞金額を発表しません。他の大会では考えられないことですが、マスターズの賞金総額と優勝賞金が発表されるのは最終日の前日です。その理由は、その年の大会の入場料やグッズの売り上げなどを算出してから賞金総額を決定するからです。
ちなみに今年のマスターズで電撃復帰したタイガー・ウッズが初めてマスターズで優勝した1997年の優勝賞金は48万6000ドル(5590万円-1ドル115円)。この頃は米国のPGAツアーよりも、日本の男子ツアーのほうが賞金が高いと言われていた時代でした。しかし、タイガー・ウッズの登場により、世界的にゴルフ人気が高まり、一気にPGAツアー全体の優勝賞金が高くなり、マスターズの賞金も高騰していきます。
タイガーが2度目のマスターズ制覇を達成した2001年の優勝賞金は108万ドル(約1億2960万円-1ドル120円)。わずか4年で優勝賞金は2倍以上になりました。この後もPGAツアーの規模が拡大を続けて、マスターズのチケットや放映権、さらにはグッズの売り上げなども伸びていきました。その結果、19年に怪我やスランプを乗り越えてタイガー・ウッズが43歳でマスターズ優勝を飾ったときの優勝賞金は207万ドル(2億2700万円-1ドル110円)。
19年以降は新型コロナウィルスの影響によりパトロンの数を制限する試合が続き、21年までは2年連続で優勝賞金は207万ドルと据え置きでした。しかし、22年はコロナ前と同じように大勢のパトロンを入れて開催されたことで、優勝賞金も一気に270万ドルまで上がりました。タイガーが初優勝した1997年と比較すると、その金額は5倍以上になっています。
優勝賞金が高くなっているのはマスターズだけはありません。全米オープンも97年の優勝賞金が46万5000ドルだったのに対して、2021年は225万ドルと約5倍になっています。また、今年3月に開催されたザ・プレーヤーズ選手権ではPGAツアー史上最高となる賞金総額2000万ドル(25億円-1ドル125円)、優勝賞金360万ドル(約4億5000万円-1ドル125円)というビッグマッチになりました。
この流れを考えると、今後もマスターズだけでなく、メジャー大会やPGAツアーの優勝賞金は今後もさらに高くなっていきそうです。
マスターズの年度別優勝賞金
※1ドルの円換算は当時のレートを採用
年代 優勝賞金 優勝者
1934年 1,500 ホートン・スミス
1935年 1,500 ジーン・サラゼン
1936年 1,500 ホートン・スミス
1937年 1,500 バイロン・ネルソン
1938年 1,500 ヘンリー・ピカード
1939年 1,500 ラルフ・ガルダール
1940年 1,500 ジミー・デマレー
1941年 1,500 クレイグ・ウッド
1942年 1,500 バイロン・ネルソン
1943年から1945年は第二次世界大戦のため中止
1946年 2,500 ハーマン・カイザー
1947年 2,500 ジミー・デマレー
1948年 2,500 クロード・ハーモン
1949年 2,750 サム・スニード
1950年 2,400 ジミー・デマレー
1951年 3,000 ベン・ホーガン
1952年 4,000 サム・スニード
1953年 4,000 ベン・ホーガン
1954年 5,000 サム・スニード
1955年 5,000 ケリー・ミドルコフ
1956年 6,000 ジャック・バーク・ジュニア
1957年 8,750 ダグ・フォード
1958年 11,250 アーノルド・パーマー
1959年 15,000 アート・ウォール・ジュニア
1960年 17,500 アーノルド・パーマー
1961年 20,000 ゲーリー・プレーヤー
1962年 20,000 アーノルド・パーマー
1963年 20,000 ジャック・ニクラス
1964年 20,000 アーノルド・パーマー
1965年 20,000 ジャック・ニクラス
1966年 20,000 ジャック・ニクラス
1967年 20,000 ゲイ・ブリュワー
1968年 20,000 ボブ・ゴールビー
1969年 20,000 ジョージ・アーチャー
1970年 25,000 ビリー・キャスパー
1971年 25,000 チャールズ・クーディー
1972年 25,000 ジャック・ニクラス
1973年 30,000 トミー・アーロン
1974年 35,000 ゲーリー・プレーヤー
1975年 40,000 ジャック・ニクラス
1976年 40,000 レイモンド・フロイド
1977年 40,000 トム・ワトソン
1978年 45,000 ゲーリー・プレーヤー
1979年 50,000 ファジー・ゼラー
1980年 55,000 セベ・バレステロス
1981年 60,000 トム・ワトソン
1982年 64,000 クレイグ・スタドラー
1983年 90,000 セベ・バレステロス
1984年 108,000 ベン・クレンショー
1985年 126,000 ベルンハルト・ランガー
1986年 144,000 ジャック・ニクラス
1987年 162,000 ラリー・マイズ
1988年 183,800 サンディ・ライル
1989年 200,000 ニック・ファルド
1990年 225,000 ニック・ファルド
1991年 243,000 イアン・ウーズナム
1992年 270,000 フレッド・カプルス
1993年 306,000 ベルンハルト・ランガー
1994年 360,000 ホセ・マリア・オラサバル
1995年 396,000 ベン・クレンショー
1996年 450,000 ニック・ファルド
1997年 486,000 タイガー・ウッズ
1998年 576,000 マーク・オメーラ
1999年 720,000 ホセ・マリア・オラサバル
2000年 828,000 ビジェイ・シン
2001年 1,080,000 タイガー・ウッズ
2002年 1,080,000 タイガー・ウッズ
2003年 1,080,000 マイク・ウェア
2004年 1,117,000 フィル・ミケルソン
2005年 1,260,000 タイガー・ウッズ
2006年 1,260,000 フィル・ミケルソン
2007年 1,305,000 ザック・ジョンソン
2008年 1,350,000 トレバー・イメルマン
2009年 1,350,000 アンヘル・カブレラ
2010年 1,350,000 フィル・ミケルソン
2011年 1,440,000 シャール・シュワーツェル
2012年 1,440,000 バッバ・ワトソン
2013年 1,440,000 アダム・スコット
2014年 1,620,000 バッバ・ワトソン
2015年 1,800,000 ジョーダン・スピース
2016年 1,800,000 ダニー・ウィレット
2017年 1,980,000 セルヒオ・ガルシア
2018年 1,980,000 パトリック・リード
2019年 2,070,000 タイガー・ウッズ
2020年 2,070,000 ダスティン・ジョンソン
2021年 2,070,000 松山英樹
2022年 2,700,000 スコッティ・シェフラー
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