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- ゴルフ場を悩ませる“場外飛球”のトラブル 悪いのは我々の下手さだけじゃない!? 複合的な原因とは?
ゴルフ場の中にはコースの外側がそのまま道になっていたり、住宅地が広がっていたりするところがあり、ゴルフ場の敷地外へボールが出て行ってしまう「場外飛球」が発生しやすくなります。では、どのような理由から場外飛球が発生してしまっているのでしょうか。
セルフプレーやビギナー増加で起こりやすくなる?
パブリックコースをはじめ、ゴルフ場の中にはコースの外周がすぐ公道になっていたり、住宅地が広がっていたりするところがあります。そのような場所では、ゴルフ場の敷地外へボールが出て行ってしまう「場外飛球」というトラブルが、発生しやすくなります。
では、どのような理由から場外飛球が発生してしまっているのでしょうか。ゴルフ場の経営コンサルティングを行う飯島敏郎氏(株式会社TPC代表取締役社長)は、以下のように話します。
「場外飛球が増えている原因として、まずクラブの性能が著しく向上している点が挙げられるでしょう。一昔前のドライバーのように芯を食わないと著しく飛距離が落ちるのではなく、多少ミスヒットしても十分な飛距離が出るドライバーが当たり前の存在となっています」
「それなりに古いゴルフ場だと、場外飛球への対策が不十分なまま放置されている場合もあり得るので、クラブの性能に対応していないとコース外へのボール飛び出しリスクが高まります」

「次にビギナーのラウンド機会がここ数年で格段に増加したのも一因に考えられます。若い世代がゴルフに興味を持ってくれる点は非常にありがたいのですが、身近なスポーツになったぶん準備や練習がしっかりとできていない状態でコースを回ろうとする人も相対的に増えています。若者の有り余るパワーと芯に当たらなくても飛ぶクラブが組み合わさることによって、打球が場外へ出るリスクも増していると思います」
特に市街地に近いコースの場合、開場当初は周囲が森林や田園地帯だった地所が時代とともに開発され、宅地等と接する環境に様変わりしたケースも少なくないでしょう。
また飯島氏は「キャディーを同伴しないセルフプレーが一般化したのも、場外飛球の原因になり得るだろう」と付け加えます。
キャディーは各ホールの特徴やプレーするうえでの注意点を熟知したプロフェッショナルです。しかし、打つ前に一言助言をしてくれる人がいなくなったため、コースマネジメントは“自分の感覚”に頼るほかありません。
GPSナビなど人に頼らない情報の得方も発達してきてはいますが、キャディーは風の強さや向きといったリアルタイムな状況も加味しながら、プレーヤーに適切なアドバイスをします。しかし、とりわけビギナーは風の読み方が分からなかったり経験値が浅かったりするので、ボールの行方を予想できないまま打って場外飛球になる場合もあるかもしれません。
防球ネットだけじゃない、プレーヤーとゴルフ場の両方が取るべき対策は
では、私たちプレーヤーやゴルフ場は、場外飛球に対してどのような対策を考えるべきなのでしょうか。飯島氏は以下のように話します。
「全ての組にキャディーを同伴させるというのも非現実的な話なので、プレーヤーはその時のコースコンディションをしっかり確認することが、まず必要ではないでしょうか。どんなに真っすぐ打てる自信があっても、上空で風が強く吹いていたら打球が流されて、予想だにしていなかった方向へ飛んで行ってしまいます」
「そのため、ビギナーもそうでない人もティーショットを漫然と打つのではなく、コースマネジメントをより意識することでスコアも向上し、ひいては場外飛球も防ぐはずです。ただ、もちろんプレーヤーの意識だけで事故はゼロにできないので、そこからはゴルフ場側がすべき対策になります」
「例えば、リスクがあるホールに防球ネットを新設したり既に設置しているのであれば、高さや劣化具合をチェックして、新しいものに張り替えたりする処置が必要です」
「また、進行方向にある木や借景の配置によって、ティーイングエリアが正面を向いていないように錯覚しやすいホールもしばしば見かけます。戦略上そうなっている場合もあるのですが、ホールの周りの環境から判断して場外飛球のリスクが考えられるのなら、“視線誘導”となる樹木を植え、その木を避けるように打てば同時に場外飛球も回避できるといった対策を練るべきだと思います」
ゴルフ場の周辺施設に大規模な防球対策が施されているケースもあります。静岡県浜松市の「浜北森林ゴルフクラブ」や、埼玉県東松山市の「高坂カントリークラブ」はすぐ近くを高速道路(前者は新東名高速、後者は関越自動車道)が通っています。
そのため、特にホールと近接している箇所には、上下線が全て覆い被さるようなトンネル状の金網を設け、ゴルフ場からボールが飛んできても走行中の自動車に当たらないようにしています。
場外飛球は、物的だけでなく人的損害のリスクもはらんでいます。プレーヤーとゴルフ場の両方が対策を考えなければならないかもしれません。
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