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松山英樹もタイガーもマスターズ覇者も!3人に共通するパットの始動はアマチュアも真似やすい【石井 忍のここスゴ!】
多くのツアープロのコーチとして活躍している石井忍氏が“ここはスゴイ”と思った選手やプレーを独自の視点で分析します。今回注目したのは、マスターズを前回王者として迎えた松山英樹のパッティングです。
飛球線方向に手元を動かす「フォワードプレス」
今年のマスターズが終了しました。優勝したのは、25歳のスコッティ・シェフラー選手です。
今年2月のWMフェニックスオープンでツアー初勝利を飾ったシェフラー選手は、翌3月のアーノルドルド・パーマー招待、WGCデルテクノロジーズ・マッチプレーも制覇。
世界ランキング1位を獲得してマスターズに臨みました。今大会では、2日目からトップの座を譲ることなく、唯一の2桁アンダーとなる通算10アンダーをマーク。直近6戦4勝という強さで、念願のメジャー初優勝を挙げました。
また、この大会で注目を集めたのは、昨年2月の交通事故から約1年5カ月ぶりにツアー復帰したタイガー・ウッズ選手です。
まだまだ万全とはいえない状態でしたが、最終日のホールアウト後は、パトロンが総立ちして惜しみない拍手を送っていました。
前回大会でアジア勢初の偉業を達成した松山英樹選手は、通算2オーバーの14位タイでフィニッシュ。最終日は、ディフェンディングチャンピオンとして優勝したシェフラー選手にグリーンジャケットを授与し、オーガスタを後にしました。
さて、今大会でのシェフラー選手、ウッズ選手、松山選手のプレーを観ていて、パッティングに共通点があることに気付きました。ストロークを始める前に、飛球線方向に手元を動かす「フォワードプレス」という動作です。
ウッズ選手は昔からこの動きを取り入れていましたが、松山選手は今までフォワードプレスを入れず、そのままテークバックをしていました。また、以前よりもスタンス幅を狭くしていたのも印象的でした。
彼のスイングコーチを務めている目澤秀憲コーチにその点を確認してみると、「昨年10月のZOZOチャンピオンシップあたりから変えています」とのこと。
真っすぐな軌道をイメージするために、新たなパッティングスタイルを取り入れていたようです。
フォワードプレスには、他の効果もあります。ゴルフスイングは「静」から「動」へと移行して始動しますが、この切り替えに難しさを感じている人は多いのではないでしょうか?
フォワードプレスを入れることで、始動のきっかけがつかみやすくなり、スムーズに動き出せるようになるのです。
「フォワードプレス」する際にフェースの向きに気を付ける
真似してみようと思う人は、フェースの向きに気を付けてください。手元を飛球線側に動かすとフェースが開く場合があるので、スクエアをキープして行ってください。
また、フォワードプレスの“やりすぎ”にも注意。パターのロフトが立ちすぎて打ち出しが不安定になることがあるからです。
トッププロの300ヤードのドライバーショットやアプローチの強烈なバックスピンを真似するのは難しいですが、フォワードプレスは誰でもすぐに取り入れることができる動作。スムーズに始動できずに悩んでいる人は、ぜひトライしてみてください。
松山 英樹(まつやま・ひでき)
1992年生まれ、愛媛県出身。13年にプロ転向し、同年は4勝を挙げてツアー初のルーキー賞金王に。14年から米ツアーを主戦場に戦い、21年のマスターズで日本人男子初の4大メジャー制覇を達成。同年は日本開催のZOZOチャンピオンシップを制し、22年ソニー・オープンでアジア勢最多タイのPGAツアー8勝をマーク。日本ツアー8勝、PGAツアー8勝。レクサス所属。
石井 忍(いしい・しのぶ)
1974年生まれ、千葉県出身。日本大学ゴルフ部を経て1998年プロ転向。その後、コーチとして手腕を発揮し、多くの男女ツアープロを指導。「エースゴルフクラブ」を主宰し、アマチュアにもレッスンを行う。
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