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- 「やっぱりA級の人はすごいの?」ティーチングプロA級とB級では何が違うのか
ティーチングプロの最上位資格であるA級。4日間×4回の講習を受けねばならず、受講料も30万円と安くない。交通費などの経費を考えれば、わざわざ取る必要もないと思われがちが、内容の濃い講習会を受けることで、ティーチングプロとしてのポテンシャルは間違いなく上がるという。
A級の講習会がティーチングプロアワードにもつながる
以前は3階級あったティーチングプロだが、2007年からA級とB級の2階級となった。
B級を取得した後、さらに4日間の講習を4回受けるとA級の資格を取得できるという。無資格でレッスンを行うより、きちんと公的な資格を持っていた方が、練習場や世間からの信用度も上がるので教室を開きやすいことは分かる。
しかし、B級を取得した時点で公的な資格を手にしたわけだから、わざわざA級を取得する必要はあるのだろうか。
「確かにA級の講習を受けるだけでも結構な経費がかかりますからね。私のときは北海道や宮崎県でも行いましたので、そこまでの交通費もバカになりません。経費の問題で受講をあきらめる人もいるぐらいです。しかも、講習は泊まり込みで行われるので、朝から晩まで目一杯のスケジュールとなるので大変でした」と語るのは、A級の資格を持つ大本研太郎氏だ。
ただ、それほど大変だったにもかかわらず、A級の資格を取得してよかったと言い切る。
「自分の場合、学ぶことが嫌いじゃなかったので、講習を受ければいろんなことを吸収できるかなと思ったのがきっかけです。A級の資格を取れば、今後PGA(日本プロゴルフ協会)がよくなるためのアイディアも発信できますからね」と大本氏。
実は、PGAには「ティーチングプロアワード」という賞が存在し、毎年レッスン指導に関する理論の中で特に優れたものが表彰される。A級の講習にはミニアワードがあり、全員が自分の理論を発表する場となっている。
そこで上位に入る、ティーチングプロアワードの本戦に進むことができるのだ。
「いざ発表するとなると、当然勉強しますよね。日本にはゴルフ理論を勉強する機会が少なく、なかなか学ぶことができません。講習だと他の受講生とディスカッションもしますし、独学よりも有意義でした。最初は単にA級の資格を取ることだけが目的でしたが、講習を終えて見ると本当に勉強になったと思います」
ちなみに大本氏は今でも講習で学んだことを自分のレッスンに使用することがあるという。
講習内でミニアワードを行うことで、自分のスピーチ力やプレゼン力を把握できる。ゴルフに対する理解力を高める向上心を持つ人には、A級を取るための講習はかなり意味があるのだ。
A級を取得するとジュニア指導員資格もついてくる
大本氏は18年にティーチングプロアワードの最優秀賞を獲得し、賞金50万円とトロフィーを受け取っている。
「A級を取得するために使った経費の元が少しは取れたかな」と笑うが、大本氏のようにゴルフ理論を極めたい人以外にとっても、A級の存在価値は高いという。
「昨年、私も講師としてA級の講習会に参加しましたが、男子が38人、女子が60数人受講していました。女子が多いことには理由があって、A級を取得し、その後JLPGA(日本女子プロゴルフ協会)の入会審査をクリアすると、会員として認められるんです」
つまり、プロテストに合格しなくても、QTを受けることが可能になるため、受講人数が多くなるというわけだ。
また、A級の資格を取るとジュニア指導員資格も得ることができる。ジュニア指導員資格とは、ゴルフの技術指導に留まらず、外遊びで体を動かす子どもたちを復活させることを目標にしているものだが、当然、ジュニアにはどのように教えるかなどの研究もしているという。
したがって、この2つのライセンスを持っていれば、ジュニアのイベントがあるときに自分を売り込むセールスポイントになる。
さらに、細かい話ではあるが、A級資格があれば、ティーチングプロを目指す人に対して受講資格をえるための推薦人にもなれるという。いろんな意味でA級を取得することにはメリットがあるようだ。
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