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- 「プロはなぜ違うモデルを使っている?」知って役立つFW&UTのモデル選び
ドライバーとFW、UTにアイアンと、それぞれ別のブランドやモデルでセットを構成しているプロは多くいます。一方で「アマチュアは同一モデルで統一した方がいい」と言われます。なぜ、プロとアマチュアでここまで考え方が違うのでしょうか?
いろんなモデルを組み合わせれば「番手ごとに役割」を与えられる
ドライバーやアイアン以上にモデル選びが難しいFW(フェアウェイウッド)やUT(ユーティリティー)。
プロのキャディバッグを見ると、いろんなメーカーのモデルがバラバラに入っていたりするが、アマチュアはどうやって選べばいいのでしょうか?
ツアープロのクラブなども調整する腕利きフィッター、プレミアムゴルフクラブの吉田智さんに、その理由を説明してもらいました。
「プロの場合は、各番手に打ちたい距離だけでなく具体的な弾道や高さがあり、さらには使うシチュエーションなどのイメージも明確です。なので、それに合ったモデルを組み合わせて使っているケースが多いので、メーカーもモデルもバラバラなんです。そこを求めるかどうかで考え方も変わってくると思います」
たとえば、3W(3番ウッド)は飛ばすクラブ、5W(5番ウッド)はグリーンを狙うクラブというように番手ごとに役割が違います。
そうなれば、3Wは低スピンで飛ばせるクラブのほうがいいし、5Wは高く上がってスピン量も多いクラブのほうがいい。となると、それに合致するモデルも変わるというわけです。
またモデルを変えることにより、「左に行きにくい3Wと右に行きにくい5W」などのように特性の違いを出せます。狭いホールのティショットで使う場合も、左にOBがあれば3W、右にOBがあれば5Wというような使い分けもできるのです。
バラバラのモデルを使っている人は、こういった工夫をするためなのです。
「中・上級者の方は、こういった選び方をするとゴルフの幅が広がります。ただしモデルごとの特性が違うことが前提ですから、単純にロフトの数字などで番手を選ぶのではなく、しっかり試打してデータを取り、求める距離と弾道が打てるモデルを選んでください」
素直に距離の階段を作るなら同じモデルでそろえればカンタン
一方で、単純にアイアンセットとドライバーの間の距離をラクに打ちたいアマチュアにとっては、同じモデルでそろえるメリットは大きいと吉田さんは言います。
「やはりメーカーは、普通に打って飛距離の階段ができるように設計していますので、その恩恵を素直に受けることは有効だと思います。厳密にスペックを計測すると、一般的によいとされている重さや長さの階段が崩れているような場合もあります。ですが、最近のクラブはそれも込みで考えられているので、無理にスペックをそろえようとするよりも、そっくりそのまま使うほうが安全だと思います」
ただしUTに関しては、「番手の数字」だけでなくロフトの角度をきちんと確認することは大事だと言います。
というのも、FWなら3Wは15度、5Wは18度、7Wは21度くらいを基準にロフトが概ね決まっていて、違いがあっても1度前後ですが、UTに関してはモデルごとにバラバラなので注意が必要なのです。
たとえばダンロップの「ゼクシオ12」はH3が18度ですが、ブリヂストンの「ツアーB XD-H」はH3で21度。同じ表記で1番手ほども差があります。
「アイアン、UT、FWを全部同じモデルにするなら問題ありませんが、FWとUTのモデルが違う場合などは、ロフトを確認してから買うようにしてください。それで使ってみて『この距離を打つUTがほしい』とか『この番手はもっと高い球を打ちたい』などのような不足を感じてきたら、別のモデルを買い足すような考え方でいいと思います」
このように、FWやUTのモデルや番手はゴルファーのニーズやレベルによって選び方に差があります。
「好きなプロと同じにしたい」という動機だと、スコアアップにつながらない場合もあります。自分のニーズやレベルにあったクラブ選びを心掛けてください。
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