- ゴルフのニュース|総合ゴルフ情報サイト
- 記事一覧
- コラム
- 9226ラウンドに1回のアルバトロスを石坂友宏が達成! 日本男女ツアーの「アルバトロス」トリビア
パー3を1打で入れるホールインワンよりも難しいといわれるアルバトロス。そんな「アルバトロス」を、日本男子ツアー「JAPAN PLAYERS CHAMPIONSHIP byサトウ食品」で石坂友宏が達成した。そこで、日本男女ツアーの「アルバトロス」にまつわるトリビアを集めた。
男子は9226ラウンド、女子は2万7894ラウンドに1回
男子ツアーのJAPAN PLAYERS CHAMPIONSHIP byサトウ食品で今シーズン初のアルバトロスが飛び出した。3日目に6番パー5で石坂友宏が決めたもの。ピンまで254ヤード、3番ウッドでの2打目がものの見事に入ったのだ。
アルバトロスとはパーよりも3つ少ない打数で入れること。日本語に訳すと「アホウドリ」である。ほとんどが今回の石坂のようにパー5を「2」で上がるケースだが、まれにパー4で「1」、つまりホールインワンが記録されることもある。
アルバトロスはプロといえども、そうそうできるものではない。石坂も練習を含めて生涯初体験だったようだ。一般アマチュアレベルなら、夢のまた夢だろう。
では、実際にアルバトロスはどれくらいの確率で出るものなのか。ホールインワンもそう簡単にできるものではないが、比べてみるとどれくらいの差があるのだろう。1990年以降のデータで調べてみた。
1990年以降、男子ツアーでアルバトロスは37回達成されている。何ラウンドに1回の割合で出るかというと、9226ラウンドに1回だった。4日間大会をすべて最終日までプレーしたとして2306試合。最近の男子ツアーは年間25試合前後だから、1人の選手が達成するには92年ほどかかる計算になる。気が遠くなるような確率である。
対してホールインワンは671ラウンドに1回の割合だった。ラウンド数で比較すると、アロバトロスのほうが約14倍難しいということになる。ネットの記事などでは「アルバトロスはホールインワンの何百倍も難しい」という記述も見かけるが、男子プロレベルではそこまでの差はないようだ。
女子ツアーではどうか。男子ツアーと同じく1990年以降のデータではホールインワンは630ラウンドに1回。男子より少しだけ確率が高い。
しかしアルバトロスとなると2万7894ラウンドに1回と数字が跳ね上がる。難易度はホールインワンの約44倍となり、男子よりもはるかに難しいことが分かる。実際、2015年のNEC軽井沢72で渡邉彩香が記録して以来、約7年も出ていない。
アルバトロスを決めるためには飛距離という要素が非常に大きいから、やはり男子のほうが圧倒的に有利なのだろう。
パー4で唯一アルバトロスを達成した中嶋常幸
男女を通じて唯一のパー4でのアルバトロスが生まれたのは1998年中日クラウンズ2日目のことだ。会場の名古屋ゴルフ倶楽部和合コースの1番は打ち下ろしのパー4で当時の距離は341ヤード。ワンオンを狙ってドライバーを振った中嶋常幸の1打はグリーン手前に着弾すると、バウンドしながらグリーンに届き、そのまま転がってカップに沈んだのだ。この時、中嶋は43歳。アルバトロスは初体験だった。
2009年4月24日には男女ツアーでともにアルバトロスが達成されるという、奇跡的な出来事が起こった。まず女子ツアーのフジサンケイレディスで有村智恵が5番パー5で達成。その約1時間後に男子ツアーのつるやオープン15番パー5でデービッド・スメイルが2打目を放り込んだ。
有村はこの2年後、スタンレーレディス初日8番パー5でもアルバトロスを決めて女子ツアーで唯一の複数回達成者となっている。しかも、アルバトロスから8ホール後の16番パー3ではホールインワンまで達成するという信じがたいラウンドになった。同一ラウンドでアルバトロスとホールインワンを決める確率を計算したメディアでは「3万年に1度の奇跡」と報じられていた。
2週間で2回もアルバトロスをやってのけた強者もいる。武藤俊憲だ。2016年、武藤はISPSハンダグローバルカップ3日目16番パー5を2打で仕留めると、2試合後の日本プロ2日目8番パー5でもアルバトロスを達成。最初のアルバトロスからわずか13日後のことだった。
文中、男子ツアーで1人の選手がアルバトロスを達成するには92年かかると書いた。それを2週間で2回も決める確率はいかほどか。計算するのは難しそうなので遠慮しておくが、天文学的な数字になることは間違いない。
最新の記事
pick up
ranking