ジョーンズ氏は自分で考える力を導く指導、不安を取り除くコーチング
服部道子が、後進の育成に本格的に乗り出している。
1985年全米女子アマ優勝者で、98年日本ツアー賞金女王でもある服部は、現在、日本ゴルフ協会(JGA)理事で、オリンピックゴルフ競技対策本部強化委員会の女子コーチを務めている。2020年から21年に延期された東京オリンピックでも、コーチとして稲見萌寧の銀メダル獲得を見守った。

そんな服部が、日本のナショナルチームのヘッドコーチ、ガレス・ジョーンズ氏とタッグを組んで、若手の育成に関わっている。
1月31日に都内で行われた日本ゴルフジャーナリスト協会(JGJA)新年会に、服部はJGA理事として、日本を離れているジョーンズ氏の代理で出席。
「ゴルフを通じた社会貢献やゴルフの振興などに尽力した方を、独自の視点で選び、今後のさらなる活躍を応援する」というJGJA大賞にジョーンズ氏が選出されたからだ。2015年のヘッドコーチ就任以来、ナショナルチームからは畑岡奈紗をはじめ、金谷拓実、中島啓太、蝉川泰果ら、アマチュアでプロの試合での優勝者が相次いでいる。

「同世代で彼もプレーヤーだった。私も海外留学経験があったので話が合いました」と、ジョーンズ氏との間柄を説明。若い選手たちの育成について話し合う機会も多いという。
東京オリンピック前には、1人だけ早い時期に代表が確定していた畑岡が会場の霞ヶ関カンツリー倶楽部(埼玉県)で練習ラウンドを行う際、コーチの2人が帯同。
「1打1打、トラックマンで確認しながらの完璧主義でした」という様子を見守りながら、その後、大一番への作戦会議も行ったという。
「自分で考える力を導くような指導。ビジョン、練習方法、精神的な不安を取り除くようなコーチング」と、ジョーンズ氏の指導法を語った服部自身も、これに共感し、24年のパリ五輪への準備を始めているという。