独自のフェースミーリング技術は何が優れている?
ブリヂストンの最新ドライバーには“バイティングフェース”が採用されていて、フェースの見た目がかなり特徴的です。これがセールスポイントにもなっているのですが、いったいどんな効果をもたらすのでしょうか。少し詳しめに説明しておきます。
以前からブリヂストンは“接点の科学”と称して、インパクト時のボールとフェースの衝突現象で何が起きているのかを研究してきました。その結果として「B1 ST」「B2 HT」「Bリミテッド B1 LS」に採用されているのが、「スリップレス バイト ミーリング」という技術の最新バージョンです。
ウェッジなどにおいては、フェースに刻まれている細かいミーリングはスピンを増加させる効果をもたらします。ところが、不思議なことにロフトが立っているドライバーなどでは逆の現象が起こり、ミーリングはスピンを減らす方向に作用します。ブリヂストンは、ここに目を付けたわけです。
通常だとドライバーのスピン量を減らすために、ヘッドの設計手法として浅・低重心化が図られます。しかし、重心が浅すぎるとヘッド挙動が機敏になり、弾道の安定性を確保するのが難しくなるデメリットが生じるものです。
フェース面のミーリングだけで低スピン化できれば、安定性を維持できるうえに、ヘッド重心設計の自由度も上がります。これが“バイティングフェース”を採用しているブリヂストンのドライバーの大きな強みです。また、ミーリングによってボールがフェース面上で滑りづらいことで、サイドスピンが減って直進性が高まる効果も期待できます。実は、これはすごい技術なのです。
「B1 ST」「B2 HT」「Bリミテッド B1 LS」の構えやすさは?
最初に説明しておくと、「B1 ST」と「B2 HT」は通常販売のモデル、「Bリミテッド B1 LS」はカスタム対応の限定品です。ヘッドの性能的には「B1 ST」は強弾道を打てるモデル、「B2 HT」は球をつかまえやすい高弾道モデル、「Bリミテッド B1 LS」は低スピンを打ちやすいモデルとなっています。
3つのモデルを構え比べてみると、「B2 HT」と「Bリミテッド B1 LS」は、従来のブリヂストンらしい丸形に近いヘッド形状。どちらもソールの据わりが良く、構えやすいヘッドです。「B2 HT」はライ角がアップライトになっていて、球をつかまえやすそうな顔つき。「Bリミテッド B1 LS」は、ひとまわりヘッドが小ぶりで、若干オープンフェースにも見えます。「Bリミテッド B1 LS」のほうは、人によっては打ちこなすのが難しそうにも思えるようです。
「B1 ST」だけは、構えたときの印象が少し異なります。フェース面が長く見えて、どことなくテーラーメイドのドライバーと雰囲気が似ています。こちらもソールの据わりが良くて、フェースの向きは完全にスクエア。多くのゴルファーが構えやすく感じそうなモデルです。