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「日本プロゴルフ殿堂」に倉本昌弘、日蔭温子、井上清次 青木功が倉本の恩師を「池に蹴とばした」仰天エピソード
今年、題10回を迎える「日本プロゴルフ殿堂」顕彰者に倉本昌弘(くらもと・まさひろ)、日蔭温子(ひかげ・あつこ)、井上清次(いのうえ・せいじ)の3人が選ばれたことが1月25日に発表されました。日本ツアー30勝の倉本については、プロゴルファーとしての先輩でありライバルでもあった青木功(あおき・いさお)JGTO会長から仰天エピソードも飛び出しました。
名称から“プロ”がとれて「日本ゴルフ殿堂」になる日はいつ?
日本ツアー30勝の倉本昌弘をはじめとする3名が、第10回日本プロゴルフ殿堂入りしたことが、25日、都内で発表されました。「『偉業を讃え、未来を拓く』をスローガンに、プロゴルフの歴史に名を残し、貢献された方々を讃える」(オフィシャルウェブサイトより)という日本プロゴルフ殿堂には、これまでに多くのレジェンドたちが入っています。

今回は男子プレーヤー部門の倉本とともに女子プレーヤー部門でツアー18勝の日蔭温子、レジェンド部門では戦前戦後に活躍し、森口祐子らを育てた指導者としても知られる井上清次氏(故人)が選ばれています。
この日の発表に臨んだのは、日本プロゴルフ殿堂の松井功理事長、青木功副理事長(日本ゴルフツアー機構会長)、小林浩美副理事長(日本女子プロゴルフ協会会長)。今回、殿堂入りが決まった3人は3月のジャパンゴルフフェア会場で行われる式典で顕彰されるため、存命の2人も記者発表にはには登場せず、理事長、副理事長の3人からその功績が紹介されました。

レジェンド部門の井上氏についてプロとして後輩にあたる松井理事長が「(井上氏が当時所属していた)相模CCに行くと『こんな怖い人がいるんだ』と思った。女子プロをどう育てていくのかなと思っていました。息子の井上幸一は、ツアーで度々一緒に回りました」と振り返ります。
プレーヤーとしては松井、青木の後輩でもあり、日本プロゴルフ協会の前会長でもある倉本については「小さいけど飛距離が出てボールも曲がらない。常にゴルフに自信を持っている名プレーヤー。ルールにも詳しく印象的でした」と、松井理事長が話します。
青木副理事長は、後輩としてツアーに乗り込んできた当時を鮮明に記憶していました。
「烏山城(CC/栃木県)の関東オープン(1981年)だと思うけど……」と仰天エピソードを話し出します。強豪日大出身の倉本がプロ入りした年だったこともあり、会場に来ていた日大ゴルフ部の竹田昭夫監督(当時)とのこんなやり取りがあったというのです。
「竹田さんが『これからは日大(出身)の選手が日本のゴルフ界を引っ張っていくから』と言うから『オレは外れんのか』って言ったら『そうだ』って言うから『ふざけんな! オレの目の黒いうちはやらせない』って言って。頭にきて竹田さんを池の中に蹴とばしたんです」と打ち明けました。
この試合では、倉本の2年後輩で日大出身の湯原信光が青木との激戦を制して優勝しています。それほど日大ゴルフ部には勢いがあり、ゴルフ場の従業員として腕を磨いたプロが主流だった日本のプロツアーの流れを変え始めた時期でだったことが分かります。トッププロだった青木副理事長が、その先頭を走っていた倉本らへの強烈な対抗心をむき出しにしたこの話は、当時の倉本の勢いを浮き彫りにしています。
日蔭については、当時まだ若手だった小林副理事長が「常に確実なゴルフで強かった。(88年)ワールドレディスでケガをしたときに一緒に回っていました」と、米ツアーでのプレーも経験し全盛期に日蔭が負った大けがを目撃したことを証言。その後、日蔭はカムバックして日本女子オープンなど6勝しています。女子プロとしてはテレビのレッスン番組などの先駆者でもありました。
3人の顕彰者が新たに加わる日本プロゴルフ殿堂。ただ、気になるのはプロだけでなくアマチュアも含めたレジェンドたちが讃えられる『日本ゴルフ殿堂』となるという話がなかなか実現しないことです。
「前回の発表で皆さんにそうお話したのですが、日本ゴルフ協会(JGA)が入るのに時間がかかっています。来年には(日本ゴルフ殿堂となることが)発表できると思うのですが」(松井理事長)とのこと。プロだけでなく、日本のゴルフ界を築き上げてきたアマチュアプレーヤーやその周辺の人も含めた殿堂のできるだけ早い実現が待たれています。
取材・文/小川淳子
ゴルフジャーナリスト。1988年東京スポーツ入社。10年間ゴルフ担当記者として日米欧のトーナメントを取材する。1999年4月よりフリーランスとしてゴルフ雑誌やネットメディアなどに幅広く寄稿。
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