- ゴルフのニュース|総合ゴルフ情報サイト
- 記事一覧
- ギア・グッズ
- 石川県出身で“怪物”と呼ばれた川岸良兼と娘・史果が中心になって被災地支援プロアマを開催
元日に北陸を襲った能登半島地震から2カ月。被災地と縁の深い川岸良兼、史果父子が中心となって2月12日にマグレガーCC(千葉県)でチャリティープロアマ大会が行われました。
川岸父娘の他に鈴木亨、今野康晴、芹澤大介、村口史子らも
元日に北陸を襲った能登半島地震から2カ月がたちました。さまざまな困難を乗り越えながら少しずつ立ち直ろうと踏ん張る被災地のみなさんが、周囲の応援を受けながら復興へと一歩ずつ進んでいます。

プロゴルファーをはじめとするゴルフ界のチャリティー活動も盛んに行われました。その中でも、被災地と縁の深い川岸良兼、史果父子が中心となって2月12日にマグレガーCC(千葉県)で行われたプロアマ大会は、細部まで被災地応援の気持ちが温かく伝わってくるものでした。
並んでティーショットを打つ始球式から、揃って照れくさそうな川岸父娘。父の良兼プロは被災地の石川県小松市出身です。小松明峰高校2年生の頃にツアー競技のデサント北国オープンに出場した時のエピソードは、オールドゴルフファンには懐かしいものです。全盛期で飛距離には圧倒的な自信を持っていたジャンボ尾崎やその次弟、ジェット(健夫)相手に飛ばし合いを展開して“怪物”と呼ばれていました。
その舞台となった片山津ゴルフ倶楽部や故郷・小松のある石川県が大きな被害を受けたことから、今回のチャリティ開催に向けて動き出しました。
川岸父娘の他に鈴木亨、今野康晴、芹澤大介、村口史子らのプロがアマチュアとともにプレー。チャリティーオークションには倉本昌弘、不動裕理、岩崎亜久竜ら多くのプロが協力しました。集まった133万4600円は、石川県令和六年能登半島地震災害義援金として送られています。

実はこの義援金以外にも、このイベントでは隅々まで被災地支援が行われていました。たくさんの被災地の商品が集められたのです。朝、受付をしたときにスタート表とともにプレー中のおやつとして渡された3種のお菓子。朝のコーヒーとともに用意され、ホールアウト後までサービスされていた即席みそ汁やお吸い物もありました。最中の皮に包まれたそれに箸で穴をあけ、湯を注ぐと美しい加賀麩などの具と味噌やおだしでおいしくいただける一品。加賀百万石の趣が感じられ、寒い時期には何よりありがたいものでした。

心づくしの被災地支援はまだまだ続きます。レストラン営業をしていないマグレガーCCですが、参加者に用意されていたランチは、のと米とアルバカレー。いずれも石川県の商品です。デザートに用意されていたジェラート、アイスクリームも能登のもの。最初から最後まで被災地への思いが伝わってきました。
「石川県の人たちはつらくても口にしないんです」
史果プロとのトークショーで「通訳がいないと……」と笑いながら良兼プロが紹介した麻子夫人もプロゴルファーですが、この日はご飯やカレーの配膳、後片付けなど裏方に徹して全面協力していました。

厳しい寒さも残り、ライフライン復旧もままならない場所がある被災地の復興への道のりは、まだまだ始まったばかり。良兼プロが口にしたこんな言葉が心に響きます。
「石川県の人たちは頑固なんですよ。つらくても我慢してあまり口にしないんです。本当にみなさまのこういう温かい気持が伝わればなあ、と思っています」
プロゴルファーという“看板”はチャリティー活動推進に大きな力を発揮します。それに協力するのも一人のゴルファーとしてできることであると同時に、さまざまな被災地支援の形があることをもう一度考える機会となったイベントでした。
すでに開幕している女子ツアーでは、史果プロのツアー3勝目と飛躍が期待されます。シニアツアーで戦う父の良兼プロと共に、活躍することが被災地の力にもなるはずです。
最新の記事
pick up
ranking