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- 謎のカスタムワード「アイアンシャフトの番手ずらし」って何だ!? 飛び系アイアンにも有効なの?
優勝者のギアニュースやギアマニアの間で時々耳にする、アイアンシャフトの番手ずらし。そもそも普通に装着する「番手どおり」と何が違うのでしょうか? シャフトの番手をずらすメリットやデメリットについて筒康博コーチに解説してもらいました。
昔は「番手」がなかった!? 現代のアイアンシャフト事情
トーナメント優勝者のギアセッティングのニュースや周りにいるギアマニアの話題に時々出てくる「アイアンの番手ずらし」という謎ワード。
実は昔のアイアンシャフトには番手表記がなく、各フレックスの長い「1本取り(パラレル)」シャフトを先端や手元をトリミングして装着していました。
シャフト毎の目安はありましたが、元々クラフトマンの「職人的なカン」によってアイアンシャフトは装着されていました。
しかし日本シャフトの「N.S. PRO 950GH」の登場以降、「短くなるほどシャフトが軽くなる」という問題を解決し、アイアン性能を向上させる「番手別設計」が現代アイアンシャフトの主流になっていきます。
シャフトの手元部分には「番手」や「長さ」が表記され、短いアイアンになってもシャフトの重量が軽くならず、振り心地が同じフィーリングになるように工夫されています。
しかし近年、「ぶっ飛び系アイアン」の台頭によりクラフトマンだけでなくゴルファーにも、アイアンシャフト選びを悩ませるという事態を生みつつあります。
それは、アイアンシャフトの「番手」ってロフトは何度のこと? 長さは何インチ? など多様化しすぎてしまったからです。
トリミング時代の「さじ加減」が現代アイアンシャフトの「番手ずらし」
「番手別設計」のアイアンシャフトは、幅広いフレックスのラインアップがあります。わざわざ番手ずらしをしなくても、フレックス自体を硬くしたり柔らかくしたりすることができるようになっています。
では「番手ずらし」は性能ではなく「気分の問題」なのか? といわれると、必ずしもそうではない部分もあります。
例えば「Sフレックス」の性能や弾道は気に入っているけど、あと「ちょっと振り心地を調整したい」と考えた場合です。
フレックスを変えるほどじゃないけど「若干の振り心地」を変えるなら、「番手ずらし」は非常に有効になります。
硬さの目安である振動数は、フレックスを変えた時に比べ大きく変わりません。しかしシャフトの先端部分など「性格」はそのまま残して、振り心地を変えることができるのがメリットです。
番手に対して「1番手長いシャフト」を入れる番手ずらしは、近年のロフトが立っている軽めのアイアンヘッドにあったクラフト方法といえます。ただし、職人的な「1本取り(パラレル)時代の勘」がないと想像以上に振りづらくなったり、セッティングに変な番手が生まれるので注意が必要になります。
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