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「顔がいいアイアン」は飛ばない!? 「X FORGED STAR」「TB-5 FORGED」「PC-3」を打ち比べ ツルさん・ルイゴルフさんの新作ギア選び
若者ゴルファーに絶大な人気を誇るインフルエンサーのルイゴルフさんが、ギアに精通したベテランゴルフライターの鶴原弘高さんと一緒にベストクラブを見つける連載企画。今回は人気メーカーのアベレージアイアンを打ってみました。
飛距離差のポイントはやはりロフト角
インフルエンサーとして若年層のゴルファーから人気のあるルイゴルフ(大塚塁)さんは、インスタグラムのフォロワーが6万人を超えており、50日でスコアを100切りした方法は大きな話題になりました。
そんなルイゴルフさんが、最新クラブの中から自分に合ったクラブを探す連載企画。サポートしてくれるのはギアに精通したゴルフライターとしてさまざまなゴルフメディアで活躍する、ツルさんこと鶴原弘高さんです。今回はアベレージアイアン編です。

ドライバーのヘッドスピードが約47メートル/秒のルイゴルフさんですが、前回アスリートアイアン3モデルを打った時に鶴原さんはアベレージモデルのアイアンを提案しました。まずは、その理由を鶴原さんに聞いてみました。
【鶴原さん】※以下【ツ】
ヘッドスピードやスイングはアスリートゴルファーに近いルイゴルフさんですが、今使っているアイアンが飛び系アイアンのオノフ ラボスペック 「FF247-III」です。だから、いきなりアスリートアイアンにスイッチすると距離感が大幅に変わってしまうのでアベレージモデルのアイアンを提案しました。
【ルイゴルフさん】※以下【ル】
アスリートモデルのアイアンは打感も良いし、かっこいいですけど、思ったより飛びませんでした。同じ7番アイアンなのに15ヤードから20ヤードは飛距離が落ちてしまったのがショックでした。
【ツ】飛び系アイアンに慣れていると、ツアーモデルのアイアンは距離感が全然違うと思います。ちなみにオノフ ラボスペック 「FF247-III」の7番アイアンのロフトは何度ですか?
【ル】25度です。
【ツ】アスリートアイアンは33度前後のモデルが多いので、2番手から3番手くらい飛距離は違うでしょう。でも、7番アイアンでロフトが30度前後のアイアンにすればもう少し飛距離の差が縮まってくると思います。
ルイゴルフさんに今回打ってもらうのは、ヒット中のキャロウェイ「X FORGED STAR」とフォーティーンのロングセラー「TB-5 FORGED」と最新モデル「PC-3」です。7番アイアンのロフトは「X FORGED STAR」が29度で、「TB-5 FORGED」と「PC-3」が30度です。
軟鉄鍛造なのにやさしい「X FORGED STAR」
まずはキャロウェイの「X FORGED STAR」から打ってもらいました。

【ル】見た目はアスリートアイアンに近いですが、これは飛びますね。「X FORGED」よりキャリーで10ヤードくらい飛んでいます。
【ツ】フライトスコープのデータを見てもスピン量が5500回転を超えていて、落下角度も43度以上あったので、グリーンに止まる弾道になっています。
【ル】打感もいいですね。
【ツ】このアイアンは軟鉄素材のみを使った鍛造アイアンです。複合素材ではなく一枚物にこだわったことが打感の良さにつながっています。
【ル】軟鉄鍛造でここまでやさしくできるんですね。
【ツ】「X FORGED」と比較するとソール幅が広いので打球が上がりやすいです。
【ル】アドレスしたときにトップラインに厚みがあるので安心感がありました。
ロングセラーのフォーティーンアイアンはコンボセットもあり
次はフォーティーンの「TB-5 FORGED」を試打します。2020年に発売されたアイアンで、ロングセラーとなっています。

【ル】これもやさしいですね。打球も上がりやすいし、飛距離性能もまずまずです。ただ、全体的に打球が左方向に行ってしまいました。
【ツ】すごくバランスが良いアイアンとして評価されていますが、ちょっとグースネックになっています。ヘッドスピードが速いルイゴルフさんが打つと左に行きやすいかもしれません。
【ル】ミドルアイアンはちょうどいい感じですが、ショートアイアンになるとヒッカケが怖いですね。
【ツ】ルイゴルフさんくらいのヘッドスピードだと5番、6番アイアンを「TB-5 FORGED」にして、7番アイアンからPWをグースすぎないネック形状の「TB-7 FORGED」にするコンボセットも選択肢としてありだと思います。
最後は5月にフォーティーンから発売されたばかりの「PC-3」です。フォーティーンのなかでも「やさしさ」を追求したモデルとなっています。
【ル】すごく打球が高くて、今日打った3モデルで最も高弾道でした。キャリーも出ていますね。
【ツ】5番から7番までのフェースには「エリート・D・スチール」という超高強度の素材を使って、フェースの厚みをフォーティーン史上最も薄くしています。反発性能が上がったことによりボールスピードが速くなりました。
【ル】弾(はじ)き系の打感ですが、決して嫌な手応えではありませんでした。
【ツ】落下角度は50度を超えていましたね。
【ル】たしかに打球は高かったのですが、ちょっと上がりすぎて飛距離をロスした感覚がありました。7番アイアンなのに、9番アイアンくらいの弾道でした。
【ツ】このアイアンは、ドライバーのヘッドスピードが40メートル/秒未満のゴルファーと相性が良いので、ヘッドスピード47メートル/秒のルイゴルフさんには合わないかもしれないですね。
ルイゴルフさんに3モデルのアイアンを打ち比べた感想を聞いてみました。
【ル】アスリートモデルのアイアンと比較するとすごくやさしさを感じました。ただし「TB-5 FORGED」や「PC-3」は僕には合わなかったです。「X FORGED STAR」は私のヘッドスピードで打ってもちょうど良かったです。
【ツ】新しいアイアンを購入するときに、まずチェックしてほしいのは今使っているアイアンのロフトです。その上で、アイアンショットに何を求めるのかを考えて、もう少し飛距離を出したいならロフトが立ったモデルを検討するべきですし、番手別の距離感を変えたくない人は今と同じロフトのアイアンを試したほうが良いでしょう。
鶴原弘高 (つるはら・ひろたか)
大阪府出身。ゴルフ専門の編集者兼ライター。仕事のジャンルは、新製品の試打レポート、ゴルフコース紹介、トレンド情報発信など幅広く、なかでもゴルフクラブ関連の取材が多い。現在はゴルフ動画の出演者としても活躍中。YouTubeチャンネル:『A1 GOLF CLUB』 Instagram:@tsuruhara_hirotaka
ルイゴルフ(大塚塁/おおつか・るい)
愛知県出身。レッスン動画で若年層ゴルファーの支持を得る動画クリエイター。168のスコアからたった50日で100切りを達成したノウハウを伝えるインスタグラムのフォロワーは約6.5万人。現在は20代ゴルフコンペの企画運営などを行っている。
【取材協力】フライトスコープジャパン

今回の取材はフライトスコープジャパン本社内のパフォーマンススタジオをお借りし、「FlightScope MEVO Range」と「Pro V1 RCT」ボールを用いて計測を行いました。
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