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- 「やらずに買うのはもったいない!」 弾道測定器の進化で精度向上 人気フィッターが語る「クラブフィッティング」の重要性
一般ゴルファーにも浸透しつつある「フィッティング」。その重要性を人気クラブフィッターの石井建嗣(いしい・たけし)さんに聞きました。
以前は「上級者やお金持ちしか受けられない」といった印象が強かった
以前は「上級者やお金持ちしか受けられない」といった印象が強く、敷居が高かった「フィッティング」ですが、2~3年前からメディアなどでもその内容や流れなどが取り沙汰されるようになったおかげで、一般ゴルファーにも浸透しつつあります。今回は改めてフィッティングの概要と重要性をお話ししようと思います。

まずゴルフにおけるフィッティングは、クラブはもちろん、パター、ボール、グローブ、シューズなどさまざまですが、今回はクラブフィッティングに焦点を絞ってお話しします。
私自身は10年ほど前からフィッティングを生業にしていますが、明らかにここ数年で客層が変わりました。5年以上前は中高年男性がメインでしたが、近年は平均年齢が下がり、女性の割合も増えてきました。これは本当に喜ばしいことで、フィッティングの敷居が下がってきたことを実感しています。
では、私が実際にどういったフィッティングを行っているかを大まかに説明します。私のフィッティングは1人につき約2時間かけて行うのですが、まずは各々の現状のクラブスペックを全て測定します。
その後、ヒアリングを行うのですが、私の場合はここに結構な時間を費やします。2時間の内、半分近くをここに割くこともあるくらいです。というのも、まずそれぞれが抱えるゴルフに対する悩みやクラブに対する疑問を解決せずに、最適なクラブを選ぶことは不可能だからです。
いきなり新しいクラブを打ってもらうのではなく、あらかじめ座学で現状を理解してもらうことで、その後の流れがスムーズになります。ヒアリングが終わったら実際に合いそうなクラブを試打していただき、最終的にはベストなクラブをご提案します。
フィッティングではスイングのクセがわかる
ただ、こう聞くとクラブを選ぶだけがフィッティングと捉えられそうですが、フィッティングで分かるのはそれだけではありません。基本的にフィッティングは最新の測定器を駆使して行います。近年の測定器の進歩は著しく、弾道だけでなくインパクトデータなども見る事が可能です。これらを解析する事で自分のスイングのクセがわかるのもフィッティングの効果的な点です。ちなみに、フィッティングがこれだけ浸透した、その背景には弾道測定器の進化が大きく貢献したのは間違いありません。
私は常々、「自分を知るためにフィッティングを受けましょう」と言っています。最終的にはベストなクラブを提案するのですが、その過程で間違いなく新たな学びがあります。それはその後の練習の仕方に大きな影響を与える事も多々あります。
これまで一度もフィッティングを受けたことがない方はぜひ自分を知るために受けていただきたいです。ゴルフクラブは決して安くはありませんから、フィッティングを受けずに購入するのは本当にもったいないと思います。
【解説】石井 建嗣(いしい・たけし)
香川県丸亀市で「ゴルフショップイシイ」を営むクラブフィッター。フィッター界の第一人者である浅谷理氏に師事し、クラブ&パターフィッター、TPIインストラクター、ゴルフラボ公認エンジニアの資格を持つ。ゴルフはHDCP「9.9」の腕前だが、自身のプレーより他人のクラブを“診る”ことに喜びを感じる職人肌。出演するYouTubeチャンネル「ズバババGOLF」では軽快なトークで人気を集める。
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