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- ヘッド内部の“空気”はアマチュアにどんな恩恵が? ピンの新アイアン型ユーティリティー「iDi」を試打
ピンはアイアンの新製品「i240」と同時にアイアン型ユーティリティーの最新モデル「iDi」を発表しました。最大の特徴は、ヘッド内部に「インナーエアー・テクノロジー」を搭載していること。空気を利用することで、打感も飛びも強化したという新機軸のクラブはどんな性能に仕上がっているのでしょうか。
「iDi」は打感や打音にこだわった
7月9日、ピンはアイアンの新作「i240」とともに、アイアン型ユーティリティーの最新モデル「iDi」を発表しました。ピンのアイアン型ユーティリティーはこれまで「クロスオーバー」というモデル名が付けられていましたが、今回から「ドライビングアイアン」を意味する「Di」に一新。すでにピン契約選手の蝉川泰果がプロトタイプの3番を実戦投入し、国内メジャーで勝利するなど、ツアーの舞台でも結果を残しています。

今回は発表に先立ち、「iDi」の試打を行いました。テスターを務めたのはゴルフメーカー向けのPR業務を行うアイアンシェル代表の甲斐哲平さんです。シングルハンデの腕前で、シャフト交換などクラブの組み立てを行うほどのギアマニアである甲斐さんは、新しいアイアン型ユーティリティーをどう評価するのでしょうか。
「これまでのアイアン型ユーティリティーは、フェースが面長だったり、極端にフェースが低かったりと独特な顔(フェース形状)のものが多い印象でした。しかし、『iDi』はコンパクトで整った顔に仕上げられています。同時に発表された『i240』に似た雰囲気があり、アイアンからの流れで構えやすい顔ですね。
その上で、トップブレードに適度な厚みを持たせているので、ボールが上がってくれそうな安心感があります。狙った方向にしっかりラインを出していけそうな印象です」(甲斐さん)
「iDi」のロフト23度の4番で試打をスタートした甲斐さんは、その打感に驚きの表情を浮かべます。
「顔だけを見るとコンパクトで難しそうですが、打つと楽に高さが出ますし、フェースのはじきで飛距離もしっかり出ています。驚いたのは打感と打音です。中空構造のヘッドはフェースを薄くして反発力を高めている分、どうしてもカン高い打音で、打感も硬くなりがちです。しかし、『iDi』は打感がすごくマイルドで、フェースに乗るような心地よさがありました。『i240』の打感に似ていますね」(甲斐さん)
実は「iDi」で最もこだわっているのが甲斐さんの話す打感や打音です。中空構造のヘッドは飛びや寛容性を強化できる一方で、どうしてもフィーリングが独特なものになってしまいます。通常はポリマーなどの樹脂を詰めたり、ヘッド内部にリブを付けたりすることで打感や打音を調整しますが、それだと重心が浅くなるなど、設計に制限が出てしまいます。
そこでピンが考え出したのが「エアー(空気)」を利用することでした。「iDi」のヘッドには、インパクト時の衝撃を抑えるために空気を入れたバッグが内蔵されています。さらにバックフェースのトゥ側の部分に「i-Beam(アイビーム)テクノロジー」という梁(はり)を付けることで、インパクトの衝撃や振動を軽減し、中空構造のヘッドでもソフトな打感と落ち着いた打音を実現できました。さらに、「エアー」のバッグにはほぼ重さがないため、重心設計に対する制限もありません。フィーリングを向上させながら、重心を深く、低く設計して慣性モーメントを高めることにも成功しました。
寛容性の高さや細かなスペック調整ができることも魅力
「ソールがかなり幅広でダフリなどのミスをカバーする性能も高いですね。ダフッても変に跳ねることなくヘッドが抜けてくれるので、ラフでも使いやすそうです。アイアンが好きな人は入射角が鋭角なダウンブローに打つ傾向が強いので、『iDi』のようなバンスが多めで抜けるソールは相性が良さそうです。
4番の他にロフト17度の2番も試打してみましたが、想像よりも高さが出てくれました。低めの強弾道ボールを打つためのクラブとして、5番ウッドの代わりに入れるのもアリですね」(甲斐さん)

「iDi」は前作に比べ、ソールのバンス角を5度増やすことでダフリに強くなっています。シャープな見た目や心地いいフィーリングという上級者が求める性能を実現しつつ、幅広いレベルのゴルファーが使えるやさしさも備えているのです。
また、ロフト設定にも特徴があります。フェアウェイやラフなどからの使用が多い4番はロフト23度で前作よりも寝ています。対照的にティーショットでの使用が多くなる2番は17度とロフトを立たせています。自分の狙った高さが出しやすい番手選びも大切になるでしょう。
「前作はネックに可変スリーブを付けたいわゆる『カチャカチャ』になっていましたが、『iDi』は接着する方式に戻しているのも特徴です。普通のアイアンと同じような方式でロフト角やライ角を調整できるのは大きなメリットです。また、純正シャフトも重量級のカーボンが用意されていて選択肢が非常に豊富です。今回は『PING TOUR 2.0 CHROME 85(S)』でテストしましたが、ボールをしっかり持ち上げて、楽に高さを出せるシャフトでした」
アイアン型ユーティリティーはパワーのあるプロや上級者が使うものというイメージがあるかもしれません。「iDi」は従来のアイアン型ユーティリティーの飛びや弾道の強さを持ちつつ、さまざまなレベルのゴルファーが使えるように性能が高められています。
【取材協力】スイング碑文谷
東京都目黒区碑文谷5-14-8
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