- ゴルフのニュース|総合ゴルフ情報サイト
- 記事一覧
- ギア・グッズ
- Qi4DとG440はどっちが買い? テーラーメイドとピン、最新ドライバー比較で分かった意外な結論
ドライバー市場を牽引するテーラーメイドとピン。飛距離性能と寛容性で競い合ってきた両社の歴史を振り返りながら、最新モデル「Qi4D」と「G440」の違いや選び方を考察する。
飛距離のテーラーメイド、安定性のピン
多くの最新ドライバーが発売される中、毎年のように比較対象となるのがテーラーメイドとピンです。これまでテーラーメイドは1年ごと(今後は2年ごと)、一方のピンは2年ごとにモデルチェンジを行ってきました。今年も多くのメディアで「どちらが優れているのか」という議論を目にします。
数年前から両社はライバル関係にありますが、特に印象的だったのが2024年1月10日の出来事です。両社は同日に、上下左右の合計慣性モーメントが1万g・cm2を超える、いわゆる「10Kドライバー」を発売しました。
こうした事例からも分かるように、互いに切磋琢磨する関係にある両社ですが、本稿では改めて「どちらのドライバーが優れているのか」というテーマについて考察してみたいと思います。(文/クラブフィッター・石井建嗣)

まず最新モデルを語る前に、数年前までの両社の特徴を整理してみます。多くの識者も語っていますが、簡単に言えばテーラーメイドは「飛距離」、ピンは「安定性」に強みを持っていました。
テーラーメイドはカーボンフェースを世に広めたメーカーとして知られています。このフェースの大きな特徴はスピン量を抑えやすい点にあります。多くのゴルファーはバックスピン量の増え過ぎによる飛距離ロスに悩んでいるため、カーボンフェースの恩恵を受けやすいのです。
吹き上がりを抑えた強い中弾道はランも稼ぎやすく、トータル飛距離を伸ばしやすいことから、多くのゴルファーがテーラーメイドのドライバーを選んできました。
一方のピンは、高い慣性モーメントに定評があります。ミスヒット時でもフェースのブレを抑え、曲がり幅を最小限にしてくれるのが特徴です。また、高慣性モーメントを実現する深重心設計は、ボールの上がりやすさにも貢献しています。
特にヘッドスピードが遅めのゴルファーは「球が上がらない」という悩みを抱えていることが多いため、ピンの設計思想と非常に相性が良いといえるでしょう。この時点でも、両社の個性は明確に表れています。
両社が意識し合った「10K時代」の到来
ある意味で住み分けができていた両社ですが、お互いを強く意識し始めた時期があります。それが2022年から2023年にかけてです。
2022年、安定性を武器としてきたピンは「激飛」というキャッチコピーを掲げ、飛距離性能を前面に押し出しました。その文言を見た時、私自身も「ピンが本気で勝負を仕掛けてきた」と感じたものです。
しかし、さらに驚かされたのが翌2023年でした。今度はテーラーメイドが「どこまでも遠くへ、どこまでもやさしく」というコピーを採用し、明らかに寛容性をアピールしたのです。
そして、その流れの先にあったのが2024年の10Kドライバーでした。
お互いに自社の弱点を補う形で開発を進めた結果、似たようなコンセプトの商品が誕生したわけです。しかし、これは偶然ではなく必然だったのかもしれません。
なぜなら、両社とも最終的なゴールは「飛んで曲がらないドライバー」の実現だからです。業界をリードする2社が同じ方向へ向かえば、製品が似通ってくるのは自然な流れといえるでしょう。
最新モデルで見えた新たな方向性
ただし、最新モデルであるQi4DとG440には少し違った印象があります。
あくまで個人的な見解ですが、路線変更を行ったのはテーラーメイドの方です。ピンのG440シリーズは従来モデルを正常進化させたアップグレード版という位置付けで間違いありません。
一方、Qi4Dは、これまでの寛容性重視の流れをいったん落ち着かせ、再び飛距離性能や構えた際の見た目にフォーカスしているように感じます。
そして最大の特徴は、シャフトフィッティングを強く打ち出した点です。3種類の異なる特性を持つシャフトに、重さと硬さのバリエーションを組み合わせた計12種類の純正シャフトから選択できる新しいスタイルを提案しています。
私自身、以前からシャフトフィッティングの重要性を訴えてきました。そのため、大手メーカーが大々的にその価値を発信してくれたことは、業界全体にとって非常に意義があると感じています。
同時に、この動きはヘッド性能の進化が成熟段階に入ったことも意味しています。もちろん、テーラーメイドがヘッド開発を諦めたわけではありません。しかし近年のヘッド性能は非常に高いレベルに達しており、一般ゴルファーが最新モデルと前作との違いを体感しにくくなっているのも事実です。
実際、同社は先月、ドライバーを中心としたウッド類のモデルチェンジサイクルを2年に変更すると発表しました。ヘッド性能の伸びしろが小さくなる中、その性能を最大限に引き出す手段としてシャフトフィッティングに注目したと考えられます。
ちなみにピンは以前からフィッティング購入を推奨しており、この点でも最終的には両社の考え方が近づいてきています。
結局どちらが優れているのか?
業界を牽引する両社は、進む道こそ異なりますが、目指しているゴールは同じです。
結論から言えば、「どちらが優れている」という話ではありません。むしろ両社とも現行ルールの範囲内で極めて完成度の高いドライバーを作り上げています。
強いて違いを挙げるなら、ヘッドスピードが速めのゴルファーはテーラーメイドの恩恵を受けやすく、ヘッドスピードが遅めのゴルファーはピンの恩恵を受けやすい傾向があります。
また、私がお客様に説明する際は、「合う・合わないがはっきり出やすいのがテーラーメイド、ストライクゾーンが広いのがピン」と表現しています。
いずれにしても、購入前には必ずフィッティングを受けることをおすすめします。最新ドライバーは性能差よりも“相性”の時代です。自分に合った1本を見つけることこそが、最大の飛距離アップにつながるでしょう。
【解説】石井 建嗣(いしい・たけし)
香川県丸亀市で「ゴルフショップイシイ」を営むクラブフィッター。フィッター界の第一人者である浅谷理氏に師事し、クラブ&パターフィッター、TPIインストラクター、ゴルフラボ公認エンジニアの資格を持つ。ゴルフはHDCP「9.9」の腕前だが、自身のプレーより他人のクラブを“診る”ことに喜びを感じる職人肌。出演するYouTubeチャンネル「ズバババGOLF」では軽快なトークで人気を集める。
- 1
- 2
最新の記事
pick up
-
長い間、“激スピン”が続く! 本間ゴルフの新作「HONMA WEDGE」が変える「選びやすさ」という価値<PR>
-
西村優菜と共同開発! 理想の高弾道とスピンを実現した「QUANTUM MINI SPINNER」がついに発売!<PR>
-
「上達志向ゴルファーに最適解!」 “飛んで止まる”テーラーメイドのNew「ツアーレスポンス ストライプ」登場<PR>
-
ゴルフ初心者でも参加OK!三浦桃香にも会えるコンペ開催「GOLF FUN FESTA 2026」by CURUCURU&ゴルフのニュース ゴルフコンペ参加者募集中
-
累計販売本数は1000万本を突破“日本シャフト”あなたのアイアンを覚醒させる『選ばれ続けるシャフト』
ranking











