- ゴルフのニュース|総合ゴルフ情報サイト
- 記事一覧
- レッスン
- “芝飛ばし素振り”が距離の打ち分けでは“振り幅”よりも大切です! 10ヤード刻みのアプローチを打つコツとは?
ティーショットが成功しても、セカンドショット以降でミスを連発していたらスコアをまとめることはできない。自分のミスの傾向が分かっている人は、どうすれば悪いクセが出なくなるのか対策をしておこう。レッスン活動も行っているツアープロの中村香織に苦手克服のヒントを教えてもらった。今回のテーマは「アプローチで距離を打ち分けるテクニック」だ。
距離の打ち分けには「リズムと打点」の安定が不可欠
80、70、60ヤード……と10ヤード刻みで距離を打ち分けてグリーンを狙いたい時、みなさんはどんなことを意識してスイングしていますか。
「振り幅を変えてアプローチショットを打っている」という人は多いのではないでしょうか。しかし、振り幅だけに頼った距離の打ち分けには落とし穴があるんです。

同じ振り幅であっても、ヘッドスピードが速ければボールは飛ぶし、ヘッドスピードが落ちればボールは飛ばなくなりますよね。それに、そもそも打点がズレてしまうと飛距離を安定させることはできません。
フルショットの振り幅は練習する機会が多いこともあり、ヘッドスピードと打点は比較的安定します。一方、コントロールショットの振り幅は練習量が少なく、スイングリズムが乱れて打点もブレやすくなってしまうのです。
距離の打ち分けがうまくいかない人は、ショット前の素振りにひと工夫することでイメージ通りの距離が打てるようになります。
素振りとテークバックはソールで芝をコスる
オススメしたい素振りは「芝飛ばし素振り」です。あらかじめ振り幅を決めておき、ソール部分を芝に当てて連続素振りをしてください。ソールと芝が当たる場所は、両足の真ん中辺り。同じ場所で芝が飛ぶように意識しましょう。
ソールと芝が当たる位置が一定になってきたら、スイングリズムと打点が安定した証拠です。素振りの振り幅のまま、スイングイメージを変えずに打てば距離の打ち分けがうまくいきます。

ちなみに、振り幅の設定は番手とヘッドスピードによって変わるため一概にはいえませんが、参考として私の基準を紹介します。私の場合は、アプローチウェッジのフルショットが90ヤード、肩から肩の振り幅は80ヤード、腰から腰の振り幅は70ヤードを基準にしています。さらに短い飛距離を打ち分けたい時はサンドウェッジで肩~肩、腰~腰の振り幅で打ち分けています。
“芝飛ばし素振り”で距離の打ち分けがうまくいかない人は、実際に球を打つ時にテークバックでも芝をコスってみてください。手元が最初に動き、それにつられてヘッドが動くイメージで芝をコスりましょう。スイングリズムがよくなって思い通りの距離が打ちやすくなりますよ。
取材協力:千葉セントラルゴルフクラブ(千葉県)
【指導】中村香織(なかむら・かおり)

1986年生まれ、京都府出身。小学生時代は器械体操に打ち込み、オリンピック強化選手に選出。中学生からゴルフをはじめて2007年にプロテスト合格。2009年のステップアップツアーでプロ初勝利を飾る。2013年はレギュラーツアーで賞金ランキング37位に入りシード権を獲得。2015年はステップアップツアーで年間2勝をマークした。その後、ツアーから一時撤退して2017年からレッスン活動をスタート。2019年に『East golf school』を設立した。2023年からは再び競技に復帰し、現在はレッスンとツアープロの二足のわらじで活躍中。East Golf School所属。
最新の記事
pick up
ranking