バンカーショットってダフらせちゃダメなの!? フォローを低く出せば砂を多く取りすぎずにラクに脱出できる

　バンカーショットに苦手意識を持っているゴルファーは多いですよね。一番多いのは砂を多く取りすぎてバンカーの外へボールを飛ばせないミス。いわゆるダフりです。

「え、バンカーショットってダフらせて打つものじゃないの？」「砂を爆発させてボールを飛ばすんでしょ？」と思っている人がいるかもしれません。しかし、その意識が強いとヘッドを手前から入れ過ぎて砂に負けしてしまうんです。

　また、「ボールを飛ばしたい」と思うほど、ダウンスイングで顔が上がりやすくなる点にも注意が必要です。顔が上がると右肩が下がり、ヘッドが垂れやすくなります。これもダフる原因になります。

　これらのミスを防ぐために意識してもらいたいのがフォローの形です。ヘッドと手元をなるべく低い位置に出すようにイメージしてスイングしてください。フォローを意識すると、ダウンスイングの体の動かし方や軌道が変わります。

　具体的にはダウンスイングでクラブが寝なくなり、適正な入射角で適量の砂とボールを飛ばせるようになるんです。

　フォローの形以外にもバンカーショットの注意点があります。まず、フェースを開きすぎないこと。時計の針でいうと、フェースを開く角度は最大で2時までにしましょう。

　それ以上オープンにするとボールが前に飛ばなくなり、脱出が困難になります。ちなみに入射角が適正なら、フェースの開き具合が1時でも自分の背丈以上の高さを出すことができます。

　アドレスは左足7:右足3の体重配分にして、スイング中はこの割合をキープします。これでヘッドが下から入り過ぎなくなります。

　また、手元を飛球線側に出し過ぎないこともポイントです。手元を体の中心に入れてハンドレートで構えると、バンスが使えるようになってボールを飛ばしやすくなります。

　最後にバンカーショットが上達するドリルを紹介します。両足の真ん中よりもボール一個ぶん右にラインを引き、ラインの左側にヘッドを落として砂を打ちましょう。

　狙った所にヘッドを入れられるようになったら、両足の真ん中にボールを置き、ラインの左側にヘッドを落として打ってみてください。バンカーから簡単に脱出できるようになりますよ。

取材協力:利根パークゴルフ場（茨城県）

1994年生まれ、三重県出身。ゴルフの名門・東北福祉大学に進学し、2年時の2014年に『東北アマ』を制覇。2016年にプロ転向。2023年の下部ツアー最終戦『ディライトワークスJGTOファイナル』では、最終日に4打差4位からスタートして「66」をマーク。逆転でプロ初勝利を挙げた。2021年に女子プロゴルファーの大西葵と結婚し、今年から夫婦でYOUTUBEチャンネル『伊藤有志・大西葵のGOLF LIFE』をスタートさせた。アイシグリーンシステム所属。