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- 菅沼菜々のBEST PLAY OF 2025に学ぶ “開くけどアウトサイドインに振らない” グリーン奥からのアプローチショットの考え方
グリーン奥ラフからのアプローチで重要なのは、フェースを開いてもアウトサイドインに振らないこと。菅沼菜々のBEST PLAYは、高さで止めるためのシンプルな考え方と振り方の正解を示していた。
高さで止めやすくする
グリーン奥からのアプローチは、ほとんどの場合ラフからのショットになります。芝がきれいに刈られたグリーンエッジがないケースも多く、たとえピンがグリーン入口付近に切られていても、ボールをキャリーさせてグリーンに乗せる必要があります。
ラフからのショットは、基本的にスピンがかかりにくくなります。そのため、転がりで止めるのではなく、ボールの高さを使って着弾後のランを抑えることが重要になります。

ボールの高さを出すためには、フェースを開く必要があります。ライの状態、ボール位置からグリーン入口までの距離、入口からピンまでの距離、さらにグリーンの傾斜や速さを総合的に判断し、フェースを開く度合いを決めていきます。
グリーン入口からピンまでの距離が近いほど、また下り傾斜が強いほど、フェースを開く度合いは大きくなります。
フェースの開き方とヘッド軌道

ここで言う「フェースを開く」とは、スコアラインを右に向けることを指します。右を向けると右に飛びやすく感じるかもしれませんが、実際には大きく右に出ることはほとんどありません。
ロフト角の大きいクラブは、スコアラインを右に向けても、見た目ほどフェースの向きは変わらないためです。
たとえば、ロフト角が0度に近いパターであれば、クラブを右に回せばその分フェースも右を向きます。しかし、仮にロフト角が90度のウェッジがあったとすると、そのクラブを右に回してもフェースの向き自体はほとんど変わりません。
フェースを開いて使うのは主にサンドウェッジです。サンドウェッジのロフト角は54〜60度が一般的で、それくらいのロフトになると、フェースを開いても実際には極端に右を向いているわけではないのです。
さらに、ラフからのショットでは、インパクト直前にヘッドのネック寄りの部分に芝が絡み、瞬間的にフェースが閉じることがあります。
「フェースを開くショット=アウトサイドインのヘッド軌道」という認識は持たれやすいですが、「サンドウェッジを使用する」「ラフから打つ」という条件下では、この意識がマイナスに働くことがあります。
フェースの向きが実際にはそれほど右を向いていないにもかかわらず、意識的にアウトサイドインに振ると、ボールは左に飛びやすくなります。そこに芝の抵抗が加わると、さらに左へのミスが強調されてしまいます。
左に飛ぶショットは飛距離が出やすい傾向があります。「球の勢いを抑えるためにフェースを開いたのに、強く飛び出してピンを大きくオーバーする」。フェースを開いた状態で、意識的にアウトサイドインに振ると、このような結果につながりやすくなります。
そのため、サンドウェッジでスコアラインを右に向けたとしても、過度にアウトサイドインのヘッド軌道にならないよう注意が必要です。
スタンス向き
アウトサイドインに振る必要がない以上、極端なオープンスタンスを取る必要もありません。フェースを開く度合いにもよりますが、基本的にはスタンスはスクエア、オープンにする場合でもごくわずかにとどめておくのが無難です。
スタンスを左に向け過ぎると、ヘッド軌道が過度なアウトサイドインになりやすくなるだけでなく、インパクトで入射角が鋭角になりやすくなります。鋭角に入り過ぎると、いわゆる“ダルマ落とし”のような当たりになり、大きくショートする可能性もあるため注意が必要です。
「BEST PLAY OF 2025」が参考
昨年5月に開催されたパナソニックオープンレディース最終日。菅沼菜々は18番ホール、グリーン奥から下りの傾斜がかかった難しい状況で、見事な距離感のアプローチを披露しました。この一打をピンに寄せ、2位に1打差をつけて2年ぶりのツアー通算3勝目を挙げています。
「JLPGA BEST PLAY OF 2025」に選ばれたこのアプローチは、ラフからグリーン入口へキャリーさせ、そこから下り傾斜でカップへ寄せる必要があるシチュエーションでした。
菅沼の打ち方を見ると、フェースを開きながらも、必要以上に何かを加えることなく、いわば“普通に打っている”ように見えます。フェースを開く以外に、特別な動きを意識的に足している様子はありません。
極力シンプルに――。応用力が求められる場面だからこそ、要素を詰め込み過ぎず、基本を崩さないことの大切さが伝わる一打と言えるでしょう。
解説:野洲明(やす・あきら)
ゴルフ活動家/各種スポーツメディアに寄稿、ゴルフ情報サイトも運営する。多くのゴルファーを見てきた経験や科学的根拠をもとに、論理的なハウツー系記事などを中心に執筆。ゴルフリテラシーを高める情報を発信している。
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