プロのレッスンに通って正しいフォームの習得を
コロナ禍をきっかけに若者や女性の新規参入が増えたゴルフ業界。特に休日や週末は多くの人でゴルフ場や練習場がにぎわっていますが、中には「40歳を過ぎたけどゴルフを始めたい」と思っている方もいるでしょう。
しかし、「若い頃みたいに体力がない」「知識もほとんどないのに今から大丈夫?」と不安に思い、なかなか一歩が踏み出せない方も。40代でも未経験からゴルフを始めるには、どのような点を意識すべきなのでしょうか。

ゴルフを始める際は、周りにいる経験者から教わったり、ゴルフ雑誌などを参考にして独学で始めたりといろいろな方法がありますが、レッスンプロの村井良行氏は「最も有効なのは、お金を払ってプロのレッスンを受けることです」と言い、その理由を以下のように話します。
「たとえ周りにゴルフの上手な人がいても、その人のスイングが自分にも当てはまるとは限りません。最初のスイングを覚える段階では、やみくもに自分で練習したり誰かに教わったりするよりは、スクールに通ってちゃんとプロからスイングの基礎を学んだ方がいいでしょう」
「レッスンを受けるには費用こそかかりますが、正しいスイングか分からず練習場でやみくもに打つよりも、未来のことを考えればそこにお金を投資したほうが上達の近道になると思います」
とは言え、これからゴルフを始める人にとっては、スクールを探すのもいささかハードルが高いもの。どんなポイントでスクールを選べばいいのでしょうか?
「慣れるまでは大変な思いもするかもしれませんが、数カ月はスクールに通ってスイングの基礎だけは身につけたほうがいいです。なので、スクール選びのポイントとしては会社や自宅から近いなど、自分が通いやすい所を探すのがベストです」
体づくりと家族の理解も重要

40代の方がゴルフを始めるにあたっては、体力的な面を不安視している人も多いでしょう。村井氏は以下のように注意を促します。
「やはり20代や30代の方に比べ、40代以上の方はどうしても体が硬くなっています。特にデスクワークの方は要注意。一日中座ってパソコンに向かっているので、体が硬直していて股関節も硬いです。そのため、まずはゴルフができる体にすることが大事になります」
では、ゴルフができる体をつくるには、やはり筋トレが必要なのでしょうか。村井氏は「筋トレは不要」と言い、以下のように話を続けます。
「まず初めにやるべきことは筋トレではなくストレッチです。体が硬いままゴルフを覚えると、まったく上達しないわけではありませんが、間違ったスイングになりやすいです。なので、毎日少しでもいいのでストレッチを続けてみてほしいと思います」
また、40代でゴルフを始めるにあたって、体づくりのほかに意識すべきポイントとして村井氏が挙げたのは「自分の日常にゴルフをどう取り入れていくか」ということです。
「40代ともなれば家庭や仕事での役割があると思うので、やるべきことも多く忙しいはずです。その中でゴルフの時間をどう作るかというのは、結構重要なことでもあります」
「例えば、朝の5時から練習場に行って子どもが起きる前に帰ってくるみたいなことが必要かもしれませんね。家族の理解を得るために何かしら努力をすることが大切です」
さらに、ゴルフはクラブやプレー代など決して安くはない費用がかかります。そのことを家族に理解してもらうことも重要です。
「ゴルフにのめり込み過ぎて、家庭を顧みずお金をつぎ込んでしまうなんてことは絶対に避けてください。ゴルフに限った話ではないかもしれませんが、あくまでも家族の理解があっての趣味ということを忘れないでほしいです。逆にそれがクリアできれば、ゴルフは本当に楽しいスポーツだと思います」
ゴルフを始めたことがきっかけで、生活の何かが壊れてしまっては本末転倒です。村井氏が話すように、ゴルフを始めるのであれば、練習や体作りと同じくらい家族の理解も重要であると言えそうです。