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- 「逆ギレ」させない注意の仕方とは? ゴルフ場と“自覚のない”スロープレー客の攻防最前線
ゴルフ場にとって「スロープレー対策」は利益に大きく関わる最優先課題の一つです。そこで、ゴルフ場がどのような「スロープレー対策」を行っているのか、様々なゴルフ場に話を聞きました。
予約サイトへのスロープレーの苦情書き込みは死活問題
ゴルフに行って一番イライラすることといえば、おそらく前の組のスロープレーではないでしょうか。
クラブを1本しか持たずにいちいちカートに戻る人、打った後にその場でクラブを片づけたりスコア入力したりしてカートを動かさないなど、後ろから見ているとその時間は非常に長く感じます。
厄介なのはスロープレーをやっている本人にその自覚があまりないことです。そのため、注意しても当事者意識が弱く、あまり効果がなかったりすることです。
ゴルフ場側も「スロープレー撲滅」は非常に重要なことだと考えています。では、スロープレー防止のためにゴルフ場はどのようなことをやっているのでしょうか。様々なゴルフ場に対策を聞いてみました。
ゴルフ場予約サイトの口コミでよく書き込まれている「ハーフ3時間かかった、このゴルフ場は詰め込み過ぎ」といった内容。
料金がお得であっても「二度と来ない」という評価に繋がることはゴルフ場にとって死活問題です。ゴルフ場側も決して詰め込み過ぎているわけではなく、たった1組のスロープレーが原因となっていることも珍しくありません。
現在は多くのゴルフ場が採用しているGPSカートナビシステム。このシステムは、マスター室から全てのカートの動きがわかるようになっています。
また各ホールの目安となる時間も設定させているため、予定時間より何分遅れているかもゴルフ場側はリアルタイムで把握しています。
そのため原因となっているカートにピンポイントでアナウンスしてプレーファストを促すことができるのです。またグリーン周りではカートの停車位置の案内や「カートを離れる際にはクラブを数本持っていきましょう」といったアナウンスをすることで進行をスムーズする努力をしています。
「逆切れ」させないスロープレー防止対策
また、進行に遅れが見られる場合には、マーシャルがコース内を巡回。原因となっている組に「遅いので早いプレーを心掛けてください」などと注意します。しかし、いきなりメーシャルから警告を受けると多くのゴルファーはムッとしてしまい、中には「逆切れ」する人もいるそうです。
あるゴルフ場の支配人は、「マーシャルは遅れている組に少し帯同して、コースの攻略法などを教えてあげるようにしています。必要であればキャディーの役割も行います。そして、離れる際には『頑張ってください』といった声をかけることで、気分を害することなくプレーファストを促しています」と話してくれました。
またスタートホールにいるスターター、遅延が起きやすい箇所でのフォアキャディーの配置など、スムーズな進行に繋がる施策を行っているそうです。
コースセッティングでスロープレーを防止する方法もあります。代表的なものは「ピンポジション」です。
毎日変えているグリーン上のピンポジションを、プレーヤーが多い日は比較的簡単な位置にすることで進行をスムーズにさせています。逆に、月曜日と金曜日は難しい位置にカップを切るゴルフ場が多いようです。
ピンポジション以外にも、カップ周りに「OKサークル」と呼ばれる円を書くことでグリーン上での時間短縮を図っているゴルフ場もありました。
ほかにも、OB杭の周辺の芝を刈り込むことで「OB判定」を分かりやすくして、スロープレーの原因になる「ボール探し」の時間を減らす努力もしているそうです。
プレーイング4の位置もスロープレー防止に繋がるそうです。「プレーイング4を使用する状況では、前の組のグリーンを待つことになります。結果、後続組もティーショットを打つことができません。それを防ぐためにプレーイング4を後続組のティーショットが届かない位置にすることでスムーズな進行を促しています」というゴルフ場もありました。
スロープレーに関してはゴルファーの意識が大切ですが、なかなかうまく行かないのが実情です。そこで、ゴルフ場はゴルファーにスロープレーを自覚させ、少しでもプレーファストを促すためにカートナビの活用やコース上での工夫など、あらゆる手段を講じているのです。
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