最近ドライバーが飛ばなくなってきたから“非公認球”が気になる… 公認球との違いってなに？

　ゴルフボールには、ゴルファーのニーズに応じてディスタンス系やスピン系など性能に違いを持たせたり、カラフルな色を展開していたりと多種多様な種類が販売されています。

　ゴルフボールには大きく「公認球」と「非公認球」の2つに分けられます。公認球は競技会やトーナメントでも使用できるボールですが、非公認球のゴルフボールとはどのようなものなのでしょうか。レッスンプロの関浩太郎氏は以下のように話します。

「公認球と非公認球の決定的な違いは飛距離にあり、非公認球の方がより遠くまで飛ばせるように意図的に細工されています」

「ボールを前に飛ばすためには反発係数が重要になってきますが、ゴルフの公式ルールや用具の条件を定めるイギリスの『R＆A』やアメリカの『USGA』では、ゴルフボールの反発係数を『0.800以内』と決めています」

「そして、新しく開発したボールを公認球として販売するにはこれらの団体に送り、規定値以内かどうかのさまざまな試験を行い合格しなければなりません」

「対して、非公認球は最初から飛距離だけを重視したつくりになっているので、R&AやUSGAの精査を介さずに販売しています」

「ボールに限らず、各クラブのシャフトの長さやドライバーヘッドの容量、パターのライ角などあらゆる部分に非常に細かな規定が存在しますが、それらは全て『ゴルフが簡単になり過ぎないようにするため』のものであり、特に競技会やトーナメントにおいて不公平が出ないようにしています」

　プロのトーナメントはもちろん、それぞれのゴルフ場で実施される競技会に出場するには公認球しか使うことが許可されておらず、非公認を使用した場合は失格になってしまいます。

　非公認球にはパッケージにも必ずその旨が記載されているので、競技などへの参加を考えている人はしっかりチェックしておくと良いでしょう。

　競技とは全く関係のないプライベートのゴルフでは非公認球を使ってプレーしても基本的には問題ありません。非公認球をラウンドで使用する際に注意すべきことはあるのでしょうか。関氏は以下のように話します。

「非公認球はゴルフ場が禁止しているわけではないので、自分が使いたければ使っても問題はないです。気の知れた仲間内とラウンドを楽しむのを目的にしていると思いますので、スコアを競っていないのであればわざわざ自分が非公認球の使用を相手に知らせる必要はないでしょう」

「ただ、同じ組の中で自分だけが非公認球を使用することに対して少しでも後ろめたさを感じるのであれば、事前に伝えておけば同伴競技者も分かってくれるでしょうし、安心できると思います」

　非公認球は、公認球と比較して5～10ヤード程度飛距離がアップするといわれています。特にティーショットで思いっきり飛ばしたい時に高い効果を発揮します。長いアイアンが苦手な人にとっては、ボールが飛距離を稼いでくれるのでより打ちやすくい下の番手を選ぶことができます。したがって、普段より余裕を持ってラウンドに臨めるはずです。

　スピンがかかりにくい点も特徴的でスライスやフックを起こしがちな人は真っすぐに飛ばしやすくなりますが、デメリットとしてアイアンやアプローチウェッジでグリーンに落としたときは、ボールが止まりづらくなる傾向があります。

　非公認球は競技会やトーナメントで使用すると失格になりますが、プライベートでは思う存分打つことができます。普段はあまり飛ばないけれど、一度でも迫力あるティーショットを打ってみたいと思うビギナーは、使用してみると飛距離の違いに驚くかもしれません。

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