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- 混み合う練習グリーンで自他ともにストレスのない振る舞いとは? 最も練習効果が高い2つの距離とは何メートル?
ここのところゴルフ場の混雑が常態化しています。そうなると朝の練習グリーンも混み合うのは当然の結果。他のプレーヤーがラインに入ってきてイライラしたり、逆に迷惑をかけないようにやたらと気を使ったり……。思ったような練習ができずにスタートを迎えることはよくあります。そんな状況で自他とにストレスを抱えずに済むスマートな振る舞いとはどんなものでしょうか。また、混み合うなかでも効果的な練習を行うにはどんな工夫をすればいいのでしょうか。
人のラインを踏まないのが最も大事なのは練習グリーンも同じ
混んでいるゴルフ場では、スタート前の練習グリーンでも人やボールが交錯しがちです。思うように練習ができなくて朝からイライラすることもあります。
そうならないようにするには、「ゴルファーみなさんが効率よく練習するための動線を知り、普段からそれを実践することが大事です」と、PGA公認ティーチングプロでカリスマコーチと評判の南澤聡さん(一般社団法人 日本ティーチングゴルファー育成協会 代表理事)はいいます。
さっそく南澤さんに、練習グリーンでの効率的な動線や練習のしかたを教えていただきました。
その前に、マナー面での確認をしましょう。次に挙げるシーンはアマチュアゴルファーの“練習グリーンあるある”ですが、好ましいとはいえない行動が含まれています。それは誰のどんな行動でしょうか?
1)Aさんがカップを狙って打ったボールが大きくスライスして、向こう側から打ってきたBさんのボールに当たってしまった。
2)Cさんが打ったボールが、自分のボールを拾おうとしてラインを横切ったDさんの足に当たってしまった。
3)Eさんがカップ周辺でボールを集めていると、向こう側から打ったFさんのボールがオーバーしてきたので持っていたパターで打ち返してあげた。
4)GさんとHは同じカップで練習していた。Gさんがピンを持ち上げてカップインしたボールを取り出したとき、Hさんのボールも転がり出たが、放置した。
「グリーン上のマナーで最も大事なのは、人のラインを踏まないことです。“もちろん本グリーンでは気をつけているけれど、練習グリーンならいいや”というものではありません。本グリーンでも、練習グリーンでも、混んでいても、ボールを拾うときでも、打っている人のラインに入らないようにするべきです。細かいことはほかにもありますが、まずこの点から守るようにしてください」
南澤さんの大きなヒントを参考に、正解を考えていきましょう。
1)ボール同士がコツンと当たることは時々あります。このケースでは、それぞれのラインで練習していたボールが思いがけずに曲がったために当たっただけですから、Aさん、Bさんともに問題はありません。
2)CさんがビギナーならDさんにひとこと謝るかもしれませんが、Cさんに問題はありません。マナー違反をしたのはDさんです。ボールを拾うとき、多少遠回りをしてでも人のラインを踏まないように気をつけましょう。
3)Fさんは親切心からボールを打ち返したのでしょうが、明らかなマナー違反です。注意してください。
4)GさんがHさんのボールを放置したことはマナー違反とまではいえませんが、雑な印象を与えます。Hさんのボールをカップの横に、ラインにかからないようスッと置いておくとスマートです。Hさんがボールを取りに来ていたら拾ってあげると親切ですし、「ありがとう」といわれるでしょう。
混んでいる練習グリーンで気持ちよく練習をするには、人のラインを尊重して入らないこと、自分のボールだけでなく人のボールも丁寧に扱うことが大切なのです。このようにスマートに振る舞うには、次のような心がけが大事だといいます。
「練習グリーンのどこに誰がいるかが分かるようになるのがベターです。ビギナーの方でも、向こうのカップ周辺に何人くらいいるか、こちらのカップ周辺に何人くらいいるか。人の位置を大まかにつかんでおくだけでラインに対する意識が高まり、人のラインを踏むことは少なくなります。それには、時間も練習内容も計画を立ててしっかり効率よく行い、気持ちに余裕をもつことが大事です」
スタート前に練習すべきは10メートル強と1.5メートル
では、効率のよい練習をするためには、練習グリーンでどのような動線を心がけ、どのような順番で練習をしたらよいのでしょうか。
「まず10メートル強のロングパットを1.5メートル以内に寄せる練習をする。次に約1.5メートルのショートパットをカップに入れる。これが究極の練習です。スタート前はこの2段階練習を行うことが重要ですし、この2段階練習さえ行えば十分ともいえます。言い換えると、ほかの距離、特に5~6メートルの練習をする必要はないのです」
スタート前に練習すべきは10メートル強と1.5メートル。5~6メートルはやらなくていい理由を南澤さんに詳しく説明してもらいました。
「練習の費用対効果を考えるとそうなるのです。朝のパット練習でその日のパット数は大きく変わります。アマチュアの方が3パットをする一番の原因は、ロングパットをしっかり寄せられないことにあります。つまりロングパットを1メートル以内に寄せられるようタッチを合わせれば3パットが減り、スコア面で最も大きな効果を上げられるということです。まずはそこから練習しましょう。20歩でも10メートルでもOKです。2パットでいける自信がない距離から始めて、どこからでも1.5メートル以内に寄せられるようにタッチを合わせることが重要です」
では、なぜ10メートルの次は「1.5メートル」なのでしょうか。
「ロングパットのタッチが合ってくるとボールは1.5メートル以内に寄ってきます。3パットを防ぐには残りのパットをどうしても入れなければいけません。1メートル以内はアマチュアの方でも90%近くの確率でカップインさせられますから、次は1.5メートルを練習しておくのです。1つのカップに対して上下左右、四方向から徹底的に練習することが大切です」
必要ないという5~6メートルについては次のように説明します。
「5~6メートルの練習をする必要はないといったのは、上級者でも5メートルのパットは運がないと入らない一方で、100を切るレベルの方なら2パットでほぼクリアできる距離だからです。言い換えると、練習しても1パットでは入らないし、練習しなくても2パットでいけるのです。何の計画も考えもなく練習グリーンに上がり、いきなり目の前のカップに向かって5~6メートルの練習から始める方がいますが、費用対効果的にみるとこれは最悪です。ロングパットのタッチを合わせる練習がなにより最優先。1.5メートル以内にしっかり寄せたら、そのパットを確実に入れる練習をすれば3パットは激減するはすです」
とはいえ人もボールも交錯するような、混んでいる練習グリーンで計画通りに自分の練習ができるものでしょうか。
それには自分なりの動線を確立するしかありません。トーナメントの練習グリーンも一般の練習グリーンも知り尽くした南澤さんが、混んでいる練習グリーンでも実践しやすく、大きな効果を引き出しやすいオススメ動線を教えてくれました。
1)ボールを3個持ち、練習グリーンの端っこなど人がいないところへ行く。
2)1個目のボールをカップではなく人のいない10~20メートル先へ向かって打つ。
3)1個目のボールに向かって2個目、3個目のボールを打つ。2)と3)を何回も繰り返してロングパットのタッチをつかむ。
4)グリーンの端っこは傾斜が強いので、タッチが合ったら傾斜を意識してその感覚をつかむ練習をする。
5)ボールを1個置くかティーを刺してカップに見立て、1.5メートルのパットを練習する。下から、上から、右から、左から、徹底的に練習する。カップがあればカップに向かって打つ
混み合う練習グリーンにストレスを感じる人は、このような動線を心がけると落ち着いて費用対効果の高いパット練習ができそうです。
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