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- 防寒用の「両手グローブ」は試す価値あり!? “右手が冷たい”と“握りに違和感”プレーに悪影響はどっち?
男性ゴルファーの場合、ふだんは左手のみにグローブをしている人が大半でしょう。しかし、これから本格的に寒さが厳しくなるラウンドでは露出している右手がかじかんでつらい思いをすることも多くなります。種類は少ないもののメーカーから発売されている防寒用の両手グローブ、握ったときに違和感がありそうですが、試してみる価値はあるのでしょうか。
右手がかじかんで血行が悪くなるほうがタッチが狂う
寒さが身にしみる季節になりました。身体は着衣等である程度の防寒は可能ですが、手先が冷えるとラウンドがつらくなり、ストロークもままなりません。そんな時は「女性ゴルファーがしている防寒用の両手グローブは暖かそうでいいなあ」とうらやましく思うことでしょう。
そこでチェックしたいのが男性用の両手グローブです。
「でも、あれを使うと手の感覚、特にパットのタッチが変わってしまうのではないかな。プロもあまり使っていないし…」と、保温効果より見た目や感覚面でのマイナスを気にして両手グローブを避けている人もいるようです。
プロゴルファーはまったく両手グローブを使わないのでしょうか。もしそうだとしたら、その理由はゴルフのパフォーマンスが下がるからなのでしょうか。
プロゴルファーの奥山ゆうしさんに聞いてみました。奥山さんは、芸人のオリエンタルラジオ・藤森慎吾さんからインスタグラムのDMでレッスンを請われたのをきっかけに、約4年にわたり藤森さんを指導しています。
「トーナメントで両手グローブをつけて戦っている選手は見かけませんが、使っているプロはいます。実は私も時々使いますよ。両手グローブを使うと特に右手のフィーリングやタッチは変わってきますが、慣れてくると違和感が少なくなります。手がかじかんだり、シビレてきたりしているのに、ゴルフのパフォーマンスを下げたくない一心で両手グローブを使わずプレーしているとすれば、むしろ寒さを我慢することの方がマイナスです」
「試しに、寒い時に両手で“グー、パー、グー、パー”を5~6回繰り返し行ってみましょう。手が暖かい時に行うのと比べると、“グー、パー”の動作が格段に遅くなります。それは寒さで血流が悪くなることによって筋力が低下しているからです。握力がなくなってグリップ力も低下しているわけですから、いつものようにスイングしたりボールを打ったりすることはできません。手が冷たい状態をそのままにすることは、ゴルフのパフォーマンスを下げる原因にしかならないのです」
寒いときは、体の血管が収縮して血流が悪くなります。すると指先まで血液が十分行き渡らなくなって手や指先が冷たくなります。時間の経過にしたがって、冷たい、痺れる、痛くなる、しまいに手の感覚がなくなってゴルフどころではなくなる。そんな経験をした人は多いのではないでしょうか。
「そういう人にこそ、両手用の防寒グローブがオススメです。使っているのとそうでないのとでは全然違う。かじかんだ手でクラブをグリップするだけで痺れたり痛くなったりするのを防止または軽減してくれるからです。私ははじめ真冬のプライベートラウンドで、たまたま父が持っていたのを借りたのですが、こんなにも暖かいのかと驚きました。それから時々使っています。手がかじかんだ時の、あのつらさを感じずにすみますし、グリップ圧がしっかりしていつものストロークができるのは長所ですね」
「さらに私には、乾燥肌のためグローブをしない右手の指と爪の間にあかぎれができて痛くなる悩みがあります。土を触るせいか親指と人差し指は特に悪化しやすい。ところが両手グローブを使うと、手がきれいなままなのです。翌日右手の皮膚が割れることもなくなりました」。こう奥山さんは言います。
大事なのは“慣れ” ラウンド当日に開封は厳禁
とはいえ、フリース素材や発熱素材が使われているものなどは通常のグローブよりかなり厚め。手の感覚やタッチが変わってしまうのは避けられないのではないでしょうか。
「確かにはじめは違和感があります。ですから、スタート前のティーイングエリアに上がってから、買ってきたものを開封するということは避けてください。両手グローブがどのようなものか、まず練習場で着けてみてボールを打ち、グリップの感覚を確かめておくことが大事です。スイングでは、テークバックで手首のコックをあまり使わずに打つ人なら違和感は少ないでしょう。逆にコックを大きく使う人は、左手首を親指側へ立てたときグローブの親指の付け根に皺ができてそこがもたつき、リリースした時は突っ張るような感じがあるかもしれません。いずれにしても、練習場で何回か試すと慣れていきます」
「また、その際、グローブの密着感やサイズ感も要チェックです。防寒用のグローブは、メーカーにもよりますが、通常のグローブのような1センチ刻みのサイズ分けはほとんどありません。ざっくり『男性用、女性用』、あるいは男性用の『S、M、L』だけということもあります。選択肢の少ない中でいえることは、緩すぎるよりは小さめのほうがよいということ。好みの問題もあるとは思いますが、手の小さな方は女性用も視野に入れて、よりフィットするものを選びましょう。もちろん練習場で何回か使い、手になじませておくことも忘れてはいけません」
ラウンドが決まったら事前に練習場で両手袋をはめてボールを打ち、“こういう感じ”というのを知っておくといいですね。
ラウンド当日はパット練習が大事です。
「両手グローブをした時に最も感覚が変わるのは、みなさんご想像の通りパットのタッチです。『素手で握らないと細かい距離感を出せない』『特に防寒用の厚手のグローブは感覚が分からないからイヤ』という方もいると思います。でも最初に言ったように、手がかじかんでシビレたり感覚すらなくなったりするよりは、手を冷たくせず少しでも暖かさを保つほうがスムーズに動きます。タッチも合わせやすいでしょう。多くのアマチュアの方は、左手のグローブをはめたままパットをしています。それと同じように、右手もグローブをすることに慣れてしまえばパフォーマンスを落とすことはないでしょう」
「ちなみに私は夏場、グリーン場では左手にしているグローブを外していました。ただ最近は、ラウンドレッスン中に外したり着けたりする時間を節約するため左手グローブをつけたままパットをするようになりました。今ではまったく違和感なくストロークできています」
右手のグローブも同様に“慣れ”の問題なのかもしれません。
身を切るような厳しい寒さがやってくるのは、1月、2月。かじかんだ手に息を吹きかけたり、温かい缶コーヒーを握りしめたりしても、一旦冷え切ってしまった手先がシビれたままというのはつらいものです。今のうちに両手グローブを試し、厳冬期を乗り切る準備をしておきましょう。
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