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- ハーフベスト更新! でも後半に大崩れ…ゴルファー“あるある”なこの現象はなぜ起きる?
ラウンド前半は調子が良くて満足できるスコアが出せたものの、後半に大きく叩いてしまい「ベスト更新を逃した…」と苦い経験があるゴルファーは多いはず。効果的な対策はあるのでしょうか。
ラウンドは自分の想像以上に体力を消耗している
ゴルフは激しく動き回るスポーツではないので、ラウンド中に息を切らして座り込んでしまうようなことはほとんどないでしょう。
しかし、ラウンドでカートに乗らずにすべて歩くと、総距離は10キロほどにもなると言われています。実際はカートに乗って移動するケースが多いですが、それでも5~6キロ程度は歩いていることになるのです。
さらに、コースは平たんな場所ばかりではなくアップダウンがあるうえ、ホールの左右にある斜面にボールが止まってしまうと、傾斜のキツイ坂を上り下りしなければなりません。また、パッティングを終えた後は待っている後続組へグリーンを明け渡すためにカートまで小走りで移動したりと、マナーとして急がなければならない状況も多々あります。
現役のシニアツアープロでゴルフスクールも経営する梶川武志プロは、「後半になって大叩きをしてしまう原因の一つは、知らない間に疲れがたまっているから」と話します。
「ラウンド中はかなり歩くので、自分が思っている以上に下半身が疲れてきます。すると、体の軸がぶれやすくなるのでスイングも安定しなくなるのです」
「一方で、上半身はスイングの時に使うだけなので下半身に比べて疲労は少なめです。すると、上半身と下半身のバランスが崩れてきます。つまり、スイングの時に上半身は打とうとして力が入るのですが、下半身がその動きについていけなくなってしまうのです」
このような状況になると、ショットに悪影響を与えるさまざまな兆候が出てきますが、具体的にどのようなことが起きるのでしょうか。梶川プロは次のように指摘します。
「下半身に疲労がたまると前傾姿勢が保てなくなり、体が起き上がってしまうのでトップが出やすくなります。また、フェースが開いて右へのプッシュアウトやスライスも出やすくなる一方、上半身の動きに対して下半身がついてこられないので、フックボールや引っ掛けも起きやすくなります」
「ボールがさまざまな方向に出てしまうので、ラウンド中におかしいと思って自己流で調整をするとさらに悪循環に陥ってしまい、結果として後半のスコアが大きく崩れてしまうのです」
疲労がたまった時こそ力を抜いたスイングを
梶川プロは体に疲労がたまった時の対応策について、以下のようにアドバイスします。
「7~8割位の力でスイングをするという気持ちでショットをしてください。疲れのたまった下半身は7~8割の力に落ち込んでいるので、意図的に上半身の力を下半身と同等のレベルに落とすのです」
「もちろんフルショットに比べて飛距離は落ちますが、ボールが曲がってしまうよりはいい結果が残せるはずです。7~8割の力でスイングするのは、肩から肩までの振り幅にするなどして対応できます。このショットはそれほど難しいものではありませんが、練習を重ねて感覚を養っておく必要があります」
「この練習を行う際は、飛距離を意識するのではなく方向性を重視しましょう。すると、いわゆる“ラインショット”と呼ばれる方向性を重視した打ち方の練習にもなるので、今後のゴルフにも生かすことができて一石二鳥です」
ゴルフは見た目以上に体力を消耗するスポーツ。知らず知らずのうちにたまった疲労が、ラウンド後半にスコアを落とす原因であるケースが多いので、自身の調子を見極めるのはもちろん、状況に応じたショットを身につけることが重要であると言えそうです。
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