- ゴルフのニュース|総合ゴルフ情報サイト
- 記事一覧
- ゴルフの豆知識
- クラブの寿命を縮めてしまう!? グリップエンドにマーカーを挿すのは「ダメ、ゼッタイ」
ゴルフクラブのグリップエンドには小さな穴が開いています。パターであればその穴に突起がついているタイプのマーカーを挿してコースを回っている人もいますが、クラフトマン兼レッスンプロの関浩太郎氏はそのような行為に対して「絶対にやらないでください」と警鐘を鳴らしています。
シャフトの内部にサビが発生してしまう原因に
クラブのグリップエンドをよく見ると、直径数ミリ程度の小さな穴が開いているのが分かります。中にはゴルフ場のマスター室に置かれている、裏に突起がついているタイプのボールマーカーをパターに挿してプレーをしている人もいるかもしれませんが、グリップエンドの穴は一体、何のために開けられているものなのでしょうか。
クラフトマン兼レッスンプロの関浩太郎氏に話を聞きました。
「あの穴は私たちクラフトマンのようなクラブの修理や調整を行う人間にとっては必要不可欠なものです。グリップエンドに開いている穴は、グリップを取り付けるときに空気の逃げ道を作ってあげるためのものです」
「グリップの内部は中が空洞になっているシャフトに水や異物が入らないように両面テープを巻いて封をし、完全な密封状態にしています」
では、グリップエンドにマーカーなどを挿すと、どのようなことが起きてしまうのでしょうか。
「先のとがったマーカーをグリップエンドの穴に挿してしまうと、せっかく封をした両面テープが破れてそこから水や異物が混入し、サビが発生することがあります。また、カーボンのシャフトだったとしても、クラブを振ったときにカラカラと中から変な音が出る原因にもなってしまうのです」
「そのため、グリップエンドの穴に何かを挿すとクラブが劣化しやすくなるだけでなく、修理費用がかさむことにもなります。最悪の場合はクラブを新しく買い替えなければならないことにもなるので、このような行為は絶対にやらないようにしてください」
グリップエンドに開いている穴は、パターに限らず全てのクラブのグリップにあるものです。もしも、本当にマーカーを挿すための穴であれば、グリーンで使用するパターのみに開いているはずなので、ほかのクラブには開ける必要がないと考えるのが妥当でしょう。
アマチュアゴルファーがついやってしまう行為の一つでもありますが、「楽だから」「便利だから」といった理由でマーカーをグリップエンドに挿すのではなく、ポケットやポーチに入れて保管すべきと言えそうです。
接着剤を使うと「グリップのみを交換する」修理ができない
また、中には「シャフトとグリップをつなぐのが両面テープなのはなぜ?」と考える人もいるでしょう。
仮に接着剤を使用した場合、製造された段階でグリップとシャフトを半永久的に切り離せない状態となることから、「グリップのみを交換する」という修理ができず、クラブを1本丸ごと買い替えなければなりません。
そのため、必要に応じてすぐに取り外せる手段として最も効率がいいのが両面テープと言えるのです。
グリップエンドに開いている穴をゴルファー本人が何かに使う機会はそれほど多くないかもしれませんが、クラブの修理を行うクラフトマンにとっては、作業をするうえで重要な役割を果たしています。
大切なクラブの寿命を縮めることにもつながってしまうので、ちょうどいい大きさだからとうっかりマーカーをグリップエンドに挿さないよう注意してラウンドしなければなりません。
最新の記事
pick up
ranking