ゴルフの朝は目覚ましより早く起きがち! “フライング起床”したらそのまま活動開始すべき? 二度寝してもいい?

野上雅子

2024年5月29日

ライフ

会社に行くときは目覚まし時計がけたたましく鳴り響いてもなかなか起きないのに、ゴルフの朝となると「ジリ…」ともいわないうちにパチッと目が覚める。典型的な“ゴルファーあるある”ですが、こうした現象はなぜ起きるのでしょうか。また、かなり早めに目覚めてしまった場合、そのまま起きるか二度目するか迷います。どちらがいいのか、睡眠に詳しい医師に聞きました。

5時に目覚ましをセットすると体は3時頃から起きる準備を始める

 20代から60代の一般ゴルファー1000人を対象に、シャフトメーカーのグラファイトデザイン社が「ゴルファーの意識・実態調査2024」を実施。それよると、「ラウンド当日は目覚ましより早く起きる」が、ゴルファーが経験した“あるある”部門の6位にランクインしました。

「もっと寝てるつもりだったのに~」 写真:AC
「もっと寝てるつもりだったのに~」 写真:AC

 お年寄りがよく「朝早く目が覚めてしまってね……」などと話しているのを聞きますが、ゴルファーの場合は、年齢に関わらずラウンドする日に限ってなぜか早く起きてしまいがちです。

 そうなってしまうのは、何か理由があるのでしょうか。また、目覚ましより早く目が覚めた時はベッドから出るか、そのまま横になるか迷いますが、どのように対処するとよいのでしょうか。東京疲労・睡眠クリニック院長の梶本修身先生にその原因と対策を教えていただきました。

「目覚ましより早く起きてしまうのは、ゴルフ好きの人にわりと見られる現象ですね。明日のラウンドが楽しみでならない。スコアやゴルフ場や同伴者に対して緊張している。早く起きなければいけないプレッシャーがあるなど、ストレスフルな状況では、より起きやすくなります。ただこれは、生理的にはある程度仕方がないことなのです」

 こう梶本先生は言って、目覚めるとき体内で起きるメカニズムをくわしく説明してくれました。

「人は目覚めたとき『いま◯時頃かな』というように、だいたいの時間の推測がつきます。実はそれは“体内時計”が備わっているからです。体の中にはコルチゾールという覚醒ホルモンがあり、そのコルチゾールが、起きる時間の2時間くらい前から働いて体温や血圧を上げます。それによってスムーズに目覚めるための準備をしているのです。

 また、ほとんどの人は、体内時計を活用した『自己覚醒法』で、決めた時刻に近いタイミングで目覚めることができるようになることが報告されています。例えば、『明日はゴルフだから5時に目覚ましをセットして起きよう』という場合、よほど疲れていないかぎり、体内では3時頃から起きる準備が始まり、自然に起きる方向へ向かっていきます。目覚ましが鳴る少し前から起きる準備ができて、目が覚めるのです」

 目覚ましより早く起きるのは、体内時計の働きによって起きる準備が整うからなのですね。体内時計がしっかり働いている証拠とポジティブに捉えることができるでしょう。

体内時計の働きによって目覚めた場合、二度寝は困難

 とはいえ、できれば目覚ましの時間までしっかり寝たいと思う人も多いでしょう。アラームが鳴る10分前や15分前に目が覚めたのなら、それ以上寝るのは諦めて起きようとしますが、1時間前やもっと前に起きてしまった場合はそのまま起きるかもう一度寝るか、迷うところです。

「もう一度寝られるなら寝てもいいでしょう。しかし、なかなか寝られないなら起きてしまってはいかがでしょうか。特に、車を運転してゴルフ場へ行くゴルファーの方には、中途半端に寝るより脳を目覚めさせる方をお勧めします」

「先ほどもお話ししましたが、目覚ましより早く起きるのは、体内時計が働いて、体の中で起きる準備ができるからです。その場合は、『目覚ましが鳴るまであと1時間もあるからもっと寝たい』と思っても、体内のコルチゾールが高まっていますので、もう一回寝るということは起こり得ません」

「反対に、自然に起きたと思っているけれども実は物音がした、隣で寝ている人がガサガサ音を立てた、大きな地震で目が覚めてしまったというような時は、もう一回寝られます。起きる準備ができて自然に目覚めたのではなく、いわば無理矢理起こされたようなケースでは、覚醒ホルモンであるコルチゾールが高まっていないからです。体の中の起きる準備もできず、体温も血糖値も血圧も高まってきていませんので、もう一回寝られるのです」

 梶本先生はこのように話します。

 物音や地震などで起きてしまった場合は、もう一回寝て、起きる準備ができてから起きてもよいのですね。自然に目が覚めた時はそのまま体を起こしてしまうのがベター。この違いを知っておくと、たとえ目覚ましより早く目が覚めても余裕をもって対応ができそうです。

【解説】梶本修身(医師・医学博士/東京疲労・睡眠クリニック院長)

大阪大学大学院医学研究科修了。2003年から産官学連携「疲労定量化及び抗疲労食薬開発プロジェクト」統括責任者。ニンテンドーDS『アタマスキャン』をプログラムして脳年齢ブームを起こす。

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