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- セルフ全盛だからこそ「キャディーつき」を選択すべき! 研修に密着して分かった「業務の奥深さ」とは?
プレーヤーを助けてくれるゴルフ場のキャディー。少し特殊な職業という印象があると思いますが、デビュー前にはどのような研修を受けているのでしょうか。
半年近い研修を経てようやくキャディーデビュー
プレーヤーを助けてくれるゴルフ場のキャディー。少し特殊な職業という印象があると思いますが、デビュー前にはどのような研修を受けているのでしょうか。
取材協力してもらったのは静岡県にある富嶽カントリークラブ、コースからは雄大な富士山が見える大人気ゴルフ場です。キャディーサービスに力を入れていることもあり研修風景を取材させてもらいました。

キャディー研修は3カ月から半年かけて行われるそうです。コース関係者に研修の流れを聞きました。
「最初はマスター室周辺で積み込みなどの業務についてもらい、キャディーさんたちの一日の動きを見てもらいます。その後、所属プロや研修生の練習ラウンドに帯同して、ゴルフコースの概要を覚えていきます」
「その後、ベテランキャディーさんに付いて一日のラウンドを経験します。様々なキャディーさんに付いて、それぞれのやり方を見て学んでもらいます。さらにセルフプレーのメンバー様にお願いして、研修キャディーとして帯同させてもらいます。最後は支配人、キャディマスターやプロなどでテストラウンドを行い、合格を目指すという流れです。合格後はメンバー様を中心に協力してもらい、さらに経験を積んで正式デビューとなります」
クレームにはマスター室が毅然と対応
研修の風景を見ているとクラブの受け渡しタイミングといった、キャディー自身の動き方を学ぶ様子が中心でした。
特にグリーン周りではグリーンオンしている人やアプローチを行う人など、一人ひとりの動きがバラバラになります。その動きを見ながら客を待たせないように行動するのは意外と難しく、それをスムーズに行えるのは訓練の賜物だと感じました。
「研修の方法として所属プロだけじゃなく先輩キャディーにも“お客様役”をお願いすることもあります。先輩キャディーも一人ひとりのプレー手順が違うので、様々なパターンを体験しながら自分のやり方を確立してもらいます」と話してくれたのは、キャディーを束ねるキャディマスター。
さらに困った客への対応については、「セクハラをしてくるお客さまがいれば、ハーフ終了時にキャディーから相談があります。そのような場合、お客さまには事情をはっきりと伝えてキャディーの交代、もしくは後半をセルフプレーにするといった処置を取ります」とのことでした。
トラブル回避のためにも、マスター室に集まった情報はキャディー全員に共有されているそうです。
距離測定やライン読みもプロがみっちり指導
研修は20~30ラウンド経験していくことになるそうです。通常のプレーだけじゃなく、2バックや3バックといった変則的なプレースタイルも経験してから独り立ちを迎えるそうです。
客から聞かれる機会の多い「残り距離」に関しては、「当ゴルフ場ではカートナビを導入していますが、やはり自分の目と歩測でしっかりと距離を測れるようにしています。キャディーはカートがある場所にずっといるとは限らないので」(富嶽CC担当者)。

パッティングラインは、研修中のキャディーがラインを読み所属プロが実際に打つことで答え合わせをしていく、ということを繰り返し行って覚えていくそうです。
それ以外にも客のゴルフクラブの扱い方なども指導受け、コース関係者やメンバーに逐一チェックしてもらいながら一人前のキャディーになってくそうです。
セルフプレー全盛でキャディーつきプレーの機会は減ってきている昨今ですが、たまにはキャディーつきでプレーして、そのよさを実感してみてはどうでしょう。
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