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- 強制で始めた人は「若い時に面白さに気づいていれば…」と感じがち? ゴルフにハマる人とハマらない人の違い
コロナ禍が一段落して、ゴルフを始めた人の中にも「ハマった人とハマらなかった人」に分かれ始めています。そもそも、ゴルフにハマりやすい人とそうでない人には違いがあるのでしょうか。
自分の意思で始めた人はハマり、強制された人はハマらない
5月に入り、新しい環境にもある程度慣れて、何か新しいことを始めたいと思っている人も多いでしょう。ゴルフもその選択肢の一つです。かつては社会人になったと同時にゴルフを始める人がたくさんいた時代がありました。
営業職で入社した新入社員は「ゴルフは必修科目」といわれていましたから、取引先と一緒にゴルフをして親交を深める“接待ゴルフ”に参加するため、半強制的にゴルフをやらされる新入社員がどこの会社にもいました。
1990年代前半にバブル経済が崩壊してからは、露骨な接待ゴルフは急速にすたれましたが、取引先と一緒にゴルフをして親交を深める文化は今でも残っています。
ゴルフ好きの経営者の方々にゴルフ雑誌の連載でインタビュー取材をしていたとき、次のような話をよく耳にしました。
「会社に入社して上司から『ゴルフをやれ』といわれたときは『こんなの何が面白いのだろう』と思っていました」
「でも、課長や部長になって『いつまでも初心者に毛が生えた程度の腕前のままではマズイから、そろそろ本腰を入れてやろう』と練習を始めたら、『ゴルフってこんなに面白かったんだ』『若いうちからもっと真面目にやっておけばよかった』と後悔しました」
このエピソードはゴルフにハマる人とハマらない人の違いを明確に示しています。ゴルフにハマるのは自分の意思で始めた人が圧倒的に多いです。ゴルフにハマらない人は、上司や親からの強制、同僚や友人からの強引な勧めでゴルフを始めたケースが目立ちます。
今はゴルフのイメージがとてもポジティブになりましたから、自分の意思で始める人が増えましたが、かつては「オジサンのスポーツ」というイメージがありましたから、若者や子どもが好んで始めるスポーツではありませんでした。
驚くことにプロゴルファーになる若者さえも、子どものころは親の命令でゴルフを無理矢理やらされている時代がありました。今なら児童虐待ですが、当時は「巨人の星」などのスポ根アニメ(「スポーツ根性アニメ」の略語)がテレビで放映されていましたから、そのような子育てに違和感を覚える大人が少なかったのでしょう。
その後、女子プロゴルファーの宮里藍選手や男子プロゴルファーの石川遼選手の活躍によって、今の子どもたちは自分の意思でプロゴルファーを目指すようになりました。親の命令でプロゴルファーを目指している子たちは、いくら技術が優れていてもモチベーションが不足しているのでプロになるのが難しい時代になっています。
ハマったからといって上達するとは限らない
友人や家族にゴルフを勧める際は「強制しない」ことが何よりも大事です。自分がゴルフを楽しんでいる姿を見せることで、相手にも「面白そうだな」と思わせることがポイントになります。
ゴルフは最初に「面白い!」と感じるかどうかがハマるかどうかの分岐点です。最初から上手に打てる人なんていませんから、ミスしてもスコアが悪くてもとにかく励まし続けると「面白い!」と感じる可能性が高まります。
ただ、ゴルフの難しいところは、面白さにハマって熱心に練習しても、右肩上がりで上達していくとは限らない点です。
コロナ禍でゴルフを始め、ゴルフの面白さにハマり、今では年間50回以上ラウンドに行っているゴルファーが筆者の周りに何人もいますが、練習量やラウンド数と腕前が比例している人はほとんどいません。筆者も含めて大半がヘタの横好きです。
でも、野球やサッカーなどの団体競技はヘタだとチームの足を引っ張りますが、ゴルフは個人競技なのでプレーの進行さえスムーズであれば誰にも迷惑をかけません。
ゴルフは大人になってから始める人が圧倒的に多いスポーツで、子ども時代に経験したスポーツによって上達しやすさが異なります。
したがって他人と比較するのではなく、自分なりの目標を設定しながら達成感を味わったり、絶望感に打ちひしがれたりするのが、ゴルフにハマり続ける秘訣のような気がします。
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