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- 「飛距離こそロマン! 目指すは300ヤード!!」とラウンド中の“マン振り”はアリ? ナシ?
ボールをできる限り遠くへ飛ばすそうとドライバーを力いっぱい振り抜く、いわゆる「マン振り」。ボールを正確に捉えることができさえすれば飛距離も大きく伸ばせそうですが、ラウンド中はやらないほうがいいのでしょうか。
“マン振り”にはさまざまなリスクが潜む
ドライバーを思いっきり振り抜いてボールを遠くまで飛ばす、通称「マン振り」。そもそも「フルスイング」と「マン振り」は似たような意味として捉えられがちですが、前者はゴルファーの出せる最大のスイング幅で打つのに対し、後者はさらに一歩踏み込んでパワーも限度を超えた状態で打つ方法を指すといいます。
マン振りでのショットがうまくいけば飛距離も最大限伸ばせそうな気がしますが、実際のところはどうなのでしょうか。レッスンプロの関浩太郎氏は以下のように話します。

「もちろん、マン振りをすることによって飛距離が伸びる可能性はありますが、その代償としてさまざまな弊害が生まれてしまうリスクがあります」
「例えば、最高速度が時速140キロの普通のクルマと時速200キロも出せるクルマがあった場合、どちらもアクセル全開で走り続けたら、後者のほうが進める距離は確かに長くなります。しかし、両者のスピードの差は時速60キロほどしかないため、目的地までの所要時間が半分になるわけではありません」
「この理論をスイングに置き換えると、ドライバーで通常通り打って230ヤード飛ぶのと、マン振りで打って250ヤード飛んだのでは20ヤードほどしか差が開かず、2打目以降のショットにもそれほど大きな影響はないです。マン振りをしたところでスコアが劇的によくなるかと言われれば『ほとんど変わらない』のが現実ですし、リスクに対して得られるメリットもわずかなので、マン振りはそれほど意味がある行為ではないと結論づけられるでしょう」
また、マン振りをすることで正しいスイングができなくなったり、クラブの芯で捉える確率が低くなったりと、かえって悪影響を及ぼす恐れも。さらに関氏は「マン振りによる悪影響はショットやスイングの精度低下だけでなく、ケガのリスクを高めてしまうことにもつながる」と言います。
「私はアメリカへゴルフ留学に行っていた際に各地で行われるミニツアーを転戦していましたが、ある大会で非常に強いアゲインストの打ち上げホールに直面したことがあります。そこで自分と同じくらいの飛距離を出すだろうと思っていた選手がそのホールだけマン振りをした結果、自分より20ヤード近く前におどり出たのです。本気を出せばより遠くまで飛ばせられるのに普段はなぜフルパワーで打たないのか。それは、マン振りでケガをする危険性が格段にアップするからです」
「先ほどのクルマの例でいうと、スピードを出せば出すほど事故を起こす確率が上がるのと同じです。ビギナーの中には『力いっぱい振れば飛距離も伸びてスコアも上がるだろう』と考えている人もいるかもしれませんが、ただでさえフェースの向きが不安定な段階でヘッドスピードを速くしても、ボールの曲がる角度は増幅していくばかりです」
「飛距離アップを目指すなら、方向性とセットで練習しないと意味がないのです」
上級者ならまだしも、ショットがなかなか定まらないビギナーは最もリスクが少なく、確実に前へ進める打ち方やルートを選択するのがベストなはずです。マン振りは「ハイリスク・ローリターン」な打ち方の代表例とも言えるので、決してオススメはできないと言えるでしょう。
ドライバーでのティーショットもターゲットを決めて打つべき
では、どうしてもマン振りが“クセ”のようになってしまっている人はどのように対処すれば修正できるのでしょうか。関氏は以下のように話します。
「アイアンでグリーンを狙う際は、『オーバーしては困る』と無意識のうちにターゲットを設定して打っていることが多い一方で、ドライバーはティーショットでまだまだ距離が残っていることもあり、『とにかく可能な限り距離を稼ぎたい』と考えがちです」
「そのような考え方の違いでミート率も方向性も大きく変わってしまうため、ドライバーの場合も『あのバンカーの横あたりへ落とすようにしよう』といった感じでターゲットを決めてから打つといでしょう」
「プロは皆ティーショットのドライバーでどこに落とし、2打目以降はどのクラブを使って進めていこうかと最初から考えているので、ティーイングエリアに立った段階でボールの運び方が計画的になっていれば、自然とマン振りもなくなっていくと思います」
飛距離を追い求めるのは、確かにゴルフの楽しさや魅力の一つでもあります。しかし、まだまだ経験が浅いビギナーであれば、そのホールを攻略するための確実なスイングやリスクの少ないボールの運び方を優先してプレーをすることが無難であると言えそうです。
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