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- 減り続ける日本のゴルフ場数… 新しいゴルフ場が誕生するなら「山梨県」が有力ってホント?
バブル崩壊以降、ゴルフ場が新たに建設されるという話はほとんど聞かず、将来的に日本にあるゴルフ場の数がどのように変化するのか、気になっている人もいるかもしれません。では、日本において今後ゴルフ場が新たに作られることはあるのでしょうか。
作られてはいないが許可だけは得ているゴルフ場はたくさんある
一般的な18ホールで構成されるゴルフ場は、敷地がおよそ100ヘクタールにもなり、東京ドームに置き換えると21個分に相当するとされています。さらに、それが全国で2100カ所近くもあるので、日本の国土の中でゴルフ場が占める割合はかなり大きいといえます。
しかし、バブルがはじけてからゴルフ場が新たに建設されるという話はほぼ聞かず、将来的に日本にあるゴルフ場の数がどうなるのか、気になっている人もいるかもしれません。
では、日本において今後ゴルフ場が新たに作られることはあるのでしょうか。ゴルフ場の経営コンサルティングを行う飯島敏郎氏(株式会社TPC代表取締役社長)は、以下のように話します。
「結論から申し上げると、可能性としては十分にありえます。建設自体は長い間進んでいないものの、開発許可自体は放棄されていないという案件がいくつか存在するからです」
「そもそも、建設に着手できていない背景には、バブル経済が崩壊した後に経営の交代や再建が相次いだ際、新たにゴルフ場の運営元となった会社などは『再調達価格』でゴルフ場を買い取ったケースが少なかった点が挙げられます」
「再調達価格とは、その時の物価で同等の規模のものを新たに購入・建設するのに必要な価格を指しますが、ゴルフ場は規模に対して莫大な利益が上げられる訳ではありません。よって新しい運営元の多くが、将来的に見込める収益から算出する『収益還元価格』で買収しました」
「収益還元価格でゴルフ場を一から作ろうとなると、クラブハウスを建てたり、建設費が『1ホール2億円』ともいわれるコースを造成するのは難しくなります」
「最近では資材や働き手にかかる費用も高騰していることから、建設したくても建設できず、くすぶっているところが存在します。しかし、都心からのアクセスが良くて集客も見込めそうな予定地が多くあるのも事実です」
「そのため、ほかのゴルフ場と差別化を行うなどして確実に利益を上げられる対策が練られているのであれば、今後新規でゴルフ場建設が実施される可能性もゼロではないでしょう」
ほかにも、日本のゴルフ場は敷地の全てが私有地であるケースはかなり少なく、一部の土地が地元の地主から借り受けた「借地」になっているのが一般的とされています。開発の許可が得られていたとしても、借地の賃料の支払いなどに関し地主と協議が必要なことも、なかなか建設に着手できない理由のようです。
ちなみに、現段階で最も新しいゴルフ場は2023年3月にオープンした「ザ・セイントナイン東京(千葉県市原市)」で、完成までコースの情報があまり公開されることがなかったうえに、今までにないほど豪華な作りだと話題にもなりました。
しかし、こちらは一度閉場したゴルフ場の跡地を再開発して作られたため、完全なる新規開発ではありません。一応、全国では20カ所前後が「建設中」とされてはいるものの、実際に工事が進んでいるところはほぼないそうです。
新しいゴルフ場は山梨県に作られる?
ゴルフ場建設が復活するかもしれない理由には、ほかにどのようなものがあるのでしょうか。飯島氏は以下のように話します。
「関東近郊では、東京・神奈川・茨城・栃木とほとんどの地域において、ゴルフ場の新規開発許可が凍結状態です。たとえコースを作るのに十分な土地が余っていても、環境への配慮など様々な観点から認められていません」
「しかし、山梨県に関しては1993年から30年以上凍結状態が続いていたゴルフ場の開発許可が、今年の6月に解除されました。『開発したい』という事業者が現れれば、山梨を中心にゴルフ場がまた増えていくと考えられます」
山梨県の長崎幸太郎知事は、「地域のニーズがあり、自然環境との調和が図られる開発については、県民生活の維持・向上につなげられる」として、条件付きでゴルフ場の新規開発を31年ぶりに認可しました。
もしも今から新しいゴルフ場が作られることになった場合、張った芝に2回梅雨を経験させるのが望ましいといわれているため、完成までの工期は2年をかけるのが通常です。しかし、建設が急務である場合は、春先に春芝を張って、翌年にはオープンさせるそうです。
ゴルフ場を新設する条件を満たすのは難しい面もあります。しかし、ゴルフが多くの人にとって親しみを持てるスポーツであることが広まっていけば、今後も新規オープンは行われるかもしれません。
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