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「実は470ccまでは許される」って本当!? ドライバーのヘッドの体積が460ccまでと決められているのはなぜ?

2024.10.22 ピーコックブルー
ゴルフギア ドライバー

ドライバー特徴といえば「大きなヘッド」ですが、ドライバーのヘッド体積は460ccまでと決められています。それはどうしてなのでしょうか。

これ以上大きくなるとゴルフがつまらなくなる?

 ドライバー特徴といえば「大きなヘッド」ですが、ドライバーのヘッド体積は460ccまでと決められています。それはどうしてなのでしょうか。レッスンプロ兼クラフトマンの関浩太郎氏は、以下のように話します。

ドライバーのヘッドの体積が460ccまでと決められているのはなぜ? 写真:PIXTA
ドライバーのヘッドの体積が460ccまでと決められているのはなぜ? 写真:PIXTA

「世界中で適用されるゴルフの公式ルールは、イギリス・スコットランドにある『R&A』と、アメリカのニュージャージー州にある『USGA』と呼ばれる2つの組織が制定しています」

「最近では、2019年のルール改定でゴルフがより多くの人にとって親しみやすいものとなるよう、一部の複雑なルールが撤廃されたり、緩和されたりしています。その一方、根本にある『ゴルフが簡単な競技になり過ぎないように』という理念は変わっておらず、特にクラブやボールといった『ギア』の面ではそれが顕著に現れています」

「例えば『飛び過ぎるボール』や『カップインし過ぎるパター』など、それほど練習しなくても簡単にプレーできてしまうようなギアは『非公式』として規制をかけ、全てのゴルファーが対等に張り合えることを目指しています」

「その一環として、ドライバーのヘッド体積にも規制をかけています。なぜなら、ヘッドが大きくなるほど『慣性モーメント』も大きくなって芯が広がり、ボールがフェースの中心から離れたところに当たっても、真っすぐかつ遠くまで飛びやすくなるからです。もしも、R&AやUSGAがドライバーのヘッド容量に規制をかけていなかったとしたら、今頃には500ccや600ccという頭でっかちなドライバーが生まれていたでしょう」

 厳密に言うと、ドライバーのヘッド体積は460ccが上限ではあるものの 、実は470ccまで猶予が与えられています。メーカーとしては、「飛距離を伸ばしたい」というニーズに応えるためにも上限ギリギリを攻めたいところですが、大量生産するとどうしても上限を超えるものができてしまう可能性があるため、「460cc+テスト許容誤差10cc」とされています。

ドライバーは「平成」の間に様変わりした?

 では、ドライバーのヘッドはいつぐらいから現在の大きさになったのでしょうか。関氏は以下のように話します。

「今から30〜40年ほど前まで、ドライバーのヘッドは『パーシモン』と呼ばれる木製のものが普通でしたが、当時は180ccでも『巨大ヘッド』と言われるくらいの感覚でした。その後、200ccを超えるメタルヘッドが登場した時には、『こんなもの大きすぎて振れない』と思ってしまうような状況でした。ただ、当時の技術ではヘッドの大型化に比例して重量も増えてしまったので、そもそも460ccのヘッドは作ることができなかったので、規制は存在しませんでした」

「そこからメーカー各社が開発を進めていった結果、重量をほとんど変えないまま容量を大きくすることに成功し、ここ20年強の間でドライバーのヘッドは急激に巨大化したのです。しかし、先述の通りヘッドが際限なく大型化すると易しくなりすぎてしまうため、2008年に『ヘッド容量は460ccまで』と制限がかけられるようになり、現在でもその状態が続いています」

 なお、2008年には同時に「SLE(トランポリン効果)」にも規制がかかり、過度な反発係数によって飛び過ぎてしまうドライバーも、公式モデルとして製造できなくなりました。

 ビギナーの中には思った通りのショットができず、少しつまらなさを感じ始めている人もいるかもしれません。ただ、ほかのスポーツに置き換えてみると、「野球のバッターの打率が8割超え」や「バスケットボールのゴールが大きくて、入るのが当たり前」になるのと同じことといえ、それでは楽しくなくなるのは想像に難くないはずです。

 練習を重ねて積み上げたスキルでもって、自然と対峙しながらプレーしていくことが、ゴルフのひとつの大きな意義ですので、どんなに技術革新が進んでも最低限の「難しさ」や「一筋縄ではいかない感じ」は残され、同時にゴルフの楽しさも守られているといえるでしょう。

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