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- プロでも間違う救済処置… 一般ゴルファーとは無縁な“レフェリー”って何をする人?
ゴルフは「自己判断・自己責任を伴うスポーツ」とも言われ、一般的なラウンドには審判が配置されていません。しかし、ツアー中継などで見たことがあるいう人もいるのではないでしょうか。
主な仕事として「救済措置」の立ち合い
ほとんどのスポーツには勝敗の判定やプレーの進行をつかさどるために審判がいます。しかし、ゴルフは「自己判断・自己責任を伴うスポーツ」とも言われ、ボールの処置などはすべて自分で完結することが基本となります。
ところが、競技ともなると審判が必要になるケースがあります。一体どのようなことをするのでしょうか。ゴルフ場の経営コンサルティングを行う飯島敏郎氏(株式会社TPC代表取締役社長)は、以下のように話します。
「ゴルフも、競技になると『レフェリー』と呼ばれる審判員が付きます。世界共通の公式ルールを制定している『R&A』が3つのレベルに分けて資格を与えており、そのレベルが高いほど大きなトーナメントで活躍できる機会が増えます」
「主な仕事として『救済処置』の立ち合いが挙げられ、ボールが置かれている状況によってどのルールを適用すべきなのか判断を下します。よくあるシチュエーションが、カート道に止まってしまったボールの処置の仕方を巡る議論です」
「ルール上、そのまま打っても問題ありませんが、救済を受ける選択をした場合、ボールがカート道のどの位置に止まっているかで左右どちらにドロップするかが決まります。ボールが道路の微妙な位置にあり、どちらを選ぶべきか選手だけでは分からない場合は、レフェリーが最終的に判断をします」
「左右どちらか決まった後もカップに近づかないようにニヤレストポイントを決めなければならないので、どこにドロップすれば良いのかレフェリーにアドバイスを仰ぐこともできます」
さらに最近では、プレーファストの観点からタイムキーパーの役割も大きくなっています。特に、1ショットの制限時間を40秒までとしたり、ボールを捜索し始めてからロストボールと見なすまでの3分間は、ツアーにおいてかなり厳しく計測されています。
プロはルールに関する知識を十分に備えているものの、実際に発生するシチュエーションには想定外のものもあるので、処置の仕方が分からず一人では判断ができないことも多々あるようです。
同伴者に判断を仰ぐのもあり
では、レフェリーが存在しないラウンドで処理の仕方が分からない場合は、どうすればいいのでしょうか。
「一般的なメンバーシップ制のゴルフ場には『競技委員会』というものが組織されています。理事長杯やクラブチャンピオンシップなどの開催時には、競技委員会のメンバーが自らプレーもしながら、有事の際にはレフェリーの役割を担います」
「一方で、プライベートラウンドではそこまでルールにこだわる人もいないと思いますが、もしモヤモヤするのであれば同伴者に判断してもらうのが良いでしょう」
「また『AさんはBさんを、BさんはCさんを…』と一巡するように同伴者のスコアを記録する『マーカー』を選定してラウンドすると、フェアプレーを実現しやすくなリます」
なお、JGA(日本ゴルフ協会)では「ルールテスト」を実施しており、レフェリーの知識を評価する場が設けられています。資格を認定するものではないですが、正答率に応じて「S級」「A級」「B級」の3段階に分け、JGA主催の競技でレフェリーを採用する時は、このテストでの結果を参考にすることも多いようです。
ルールを守らない人は同伴者から敬遠されがちです。レフェリーがいてもいなくても公平性を保ってプレーすることがゴルファーとしてのあるべき姿と言えるでしょう。
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