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- ルールやマナーを知らないゴルファーが増えているのは「誰も指摘しないから」… ハラスメント認定を恐れる時代に対策はある?
昨今は本来ゴルフで重視されるルールやマナーを知らないゴルファーが増えていると指摘されることがありますが、なぜなのでしょうか?
ルールやマナーを啓蒙する先輩ゴルファーがいない
昨今では新規ゴルファーが増加傾向にあり、ゴルフ場はさまざまな世代のゴルファーで賑わっています。ゴルフ業界が盛り上がることは喜ばしい反面、SNS等では「ルールやマナーを守れないゴルファーが増えている」と指摘されることがあります。
![今はお手本になったり間違いを指摘してくれるベテランゴルファーがいない!? 写真:PIXTA](/wp-content/uploads/2025/01/pixta_40524233_M-2.jpg)
かつてのバブル期にも新規ゴルファーが大量参入してくる時期がありましたが、当時に比べてもマナー違反が目立つと感じる人もいます。なぜ現代のゴルファーはルールやマナーが浸透していないと指摘されてしまうのでしょうか。一般社団法人 日本ゴルフ場経営者協会(NGK)の大石順一専務理事は以下のように分析します。
「やはり、ルールやマナーを守れていない人に対して、現場で指摘してくれる同伴者やゴルファーが減ったことが要因だと考えています。たとえば、昨今では使用されていないバックティーから後続組が前の組のティーショットを眺めたり、素振りをして時間を潰したりしているところを見かけることがあります。一昔前であれば、周辺にいるゴルファーが『前の組がプレーしているのにバックティーに立ち入るのはマナー違反だよ』と指摘していました」
「私もそうでしたが、そのような指摘を数回受けて『恥ずかしい思いをした。次は気をつけよう』と改心してマナーを学ぶ努力をしてきたものです。しかし、現代ではトラブルになったり口論になったりすることを避けて、基本的には見てみぬふりをする人が増えています。コースマーシャルに連絡して注意をしてもらう方法もありますが、現場に到着するまでに時間がかかり、結局、誰がマナー違反をしていたかが特定できず、指摘できないケースも多々あるので、何も学べないまま帰宅してしまうゴルファーも少なくありません」
一昔前は先輩ゴルファーがビギナーに対してルールやマナーを啓蒙するのが一般的でしたが、昨今ではビギナー同士でラウンドする人が増えていることも原因といえそうです。
自ら積極的に学ぶ気持ちが必要な時代
では、新規ゴルファーに正しいルールやマナーを学んでもらうためには、どのような工夫が必要なのでしょうか。大石氏は以下のように話します。
「人から教えてもらえる機会が圧倒的に減っているので、自分から率先して学ぼうとする意識を持つことが大切だと思います。社会全体の流れとして、パワハラやカスハラといった言葉もよく耳にする時代なので、強く指摘する人が少なくなっているのは仕方がないことです。私の場合、ゴルフを始めた頃、本屋で手持ちサイズのルールブックを買ってラウンドに持っていき、分からないときは確認していました。現代では、ネット検索で簡単に情報を手に入れることができるので、最低限の勉強をしてからラウンドに出るのがベストです」
「ゴルフ場側もドレスコードやマナーに関しては利用約款やHPなどに明記して周知する努力をしていますが、細かな部分までカバーしきれていないのが実情なので、ゴルファーひとりひとりの意識を高めることが大切だと思います」
SNS上では「グリーンでやってしまいがちなマナー違反」や「コースデビューゴルファーが必ず知っておきたいマナー」など、分野ごとに分かりやすくまとめられた情報も数多くアップされているので、効率的に学ぶことができるはずです。
また、ゴルフ場によっては指導係が帯同してビギナーのコースデビューをサポートするプランを提供しているところもあるので、実戦的に正しい知識を学びたい人は活用してみても良いかもしれません。
ゴルフ場はゴルファー全員が共有で利用する場所なので、悪気がなかったとしてもひとりのマナー違反が他の組を不快にさせてしまうことがあります。とくに打ち込みなどは取り返しのつかない事故に発展する可能性もあるので、自ら積極的にルールやマナーを勉強していく必要がありそうです。
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