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- 試打ではビシビシ当たってたのにコースに出たらミス連発… どうすればクラブ選びの“失敗”を防げるの?
クラブ購入の際には気になっているクラブが自分に合うかどうか確かめるため、試打を行うのが一般的です。しかし、なかには「何本も試して一番感触が良かったクラブを買ったはずなのに、コースに出てみたらミスショットばかりで不安定だった」という人もいるようです。
見るべきはナイスショットよりミスショットのデータ
新しいクラブを購入する際は、気になっているクラブが自分に合っているかどうかを確かめるために試打を行い、候補に挙がったクラブを試打したうえで最終決定をするのが一般的です。

しかし、なかには「何本も試して一番感触が良かったクラブを買ったはずなのに、コースに出てみたらミスショットばかりで不安定だった」という人もいるようです。
では、どうして試打のときは感触が良かったのに、コースでは安定しないという状況になってしまうことがあるのでしょうか。レッスンプロ兼クラフトマンの関浩太郎氏は、以下のように話します。
「このような状況になってしまう人は結構多いので、私もお客様の試打に立ち会うときは十分注意を払っています。たとえば試打で打つボールを『10球』と決めつつも、ビギナーやアベレージゴルファーはミスショットしやすいので、飛距離や方向性で正常な数値が出なかったら『今のはナシでいいよ』と見逃すフィッターや店員の方もいます。そして、ミスショットのときのデータは考慮せず、ナイスショットのときのデータだけを参考にし、お客さんもそれで納得してしまうことが少なくありません」
「しかし、ゴルフは『失敗を繰り返すスポーツ』といわれている以上、ナイスショットよりもミスショットの方が圧倒的に多いので、むしろミスしたときのデータを参考にしなければならないのです。ましてや一般のゴルファーだったらそう簡単に『真のナイスショット』は打てないはずですから、失敗したときの飛距離や方向性こそ確認して、最も結果が悪くなかったクラブを買うといいと思います」
トーナメントプロのショットは、素人の目からすればどれも素晴らしいものに見えるかもしれませんが、本人が完全に納得しているショットは一部でしかありません。
関氏は「もしも、プロゴルファーが納得いくナイスショットしか打たなかったら、トーナメント4日間の合計スコアが『60アンダー』になっているだろう」といいます。ところが、現実は優勝した選手でも通算10〜15アンダーに収まることがほとんどです。
もともとのレベルが高いとはいえ、プロであってもナイスショットを連発できる訳ではないため、私たちアベレージゴルファーはそれ以上にミスショットに寛容でなければならないのです。
苦手なクラブはあえて特殊なスペックにする方法も
また関氏は「新しいクラブの購入を検討していて、フィッティングを希望する際には、他にも気を付けてほしいことがある」と話します。
「すでに持っているクラブセットに加えて、一本単位で新しいクラブを追加したり買い替えたりする人も多いですが、その際にはシャフトの重量や長さなど、他のクラブとのバランスを考える必要があります。一般的にはすべて同じブランドでそろえるべきといわれているため、可能な限り丸ごと買い替えた方が、安定性という観点からすれば望ましいです」
「しかし、一回一回そのようにするのは費用面でかなり厳しく、また現実的ではないので、単品で購入する場合はすでに持っているクラブとのバランスを把握したうえで選ぶのがベターでしょう。ただ、実をいうと『絶対にドライバーからパターまできれいにそろえるべきか』といわれたらそうでもなく、特に苦手とするクラブだけはあえてスペックを下げることで全体の得意・不得意の差を縮める、というフィッティング方法もある点は覚えておくといいです」
たとえば、基本的には「ドライバー・3番ウッド・5番ウッドの順でシャフトの重量を8グラムずつ重くし、フレックスは3本で統一すべき」とされています。しかし3番ウッドだけが苦手な場合はそこだけ「フレックスをやわらかくする、重量をドライバーと合わせる、長さを半インチ短くする」などすれば、3番ウッドの難易度を下げることができるのです。
コースに出ると試打のときより、ライや緊張感の有無といった面でナイスショットとミスショットの比率は大きく変わるため、クラブ選びでは本番のコンディションも考慮する必要があるといえます。
新しいクラブを買いたいと考えている人は、所有しているクラブのスペックをフィッターや店員に伝えると共に、試打の際にはミスショットの測定データからも目を背けないようにするといいかもしれません。
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