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- 人手不足というけど“暇そうなスタッフ”が多くない!? ゴルフ場を悩ます「配置スタッフの不均衡」とは?
最近増えている「プレーヤー自身がバッグの積み下ろしをする」ゴルフ場。そのぶん、プレーフィーも安くなることから頻繁に利用するゴルファーも多いと思います。しかし、そんなゴルフ場でも「暇そうなスタッフ」を見かけることがあります。
お客さんによるバッグの積み下ろしを見ているだけのスタッフ
近年はゴルフ場到着時のキャディーバッグの積み下ろし、乗用カートへの積み込み、ラウンド終了時の積み下ろし、クラブの清掃まですべてプレーヤーが行なうセルフ営業のコースが増えました。自分で何でもやる代わりにプレー料金が他のコースと比べて良心的なので筆者の知人はよく利用していますが、行くたびに必ず次のようなグチをこぼします。
「何から何までセルフなのは承知のうえで行っているので、もちろん自分でやりますよ。でも不思議なことに、その様子を見ながら何もせずにペチャクチャおしゃべりしているだけのおじさん、おばさんが周りにたくさんいるんですよ。『だったらやってよ』といつも思います」

そのような声は他のゴルファーからも聞きます。セルフ営業だから人が全然いないのかと思ったら、マスター室前にはそれなりの人数がいるそうです。でも基本的には何もせず、「キャディーバッグの積み込み方が分からないんですけど」などと聞かれたときだけサポートしてくれるらしいです。
そのスタッフがどういう役割なのか確認してみないと分かりませんが、おそらくセルフレジを導入している小売店のレジの近くにスタッフが必ず1人配置されており、レジの使い方が分からないお客様に使い方を教える役割と同じイメージなのでしょう。
セルフレジの使い方を教えるスタッフであれば、お客さんに「だったらやってよ」といわれても「やり方が分からなければ教えます。でも実際にやるのはお客様です」というスタンスなのは理解できます。
一方で、ゴルフ場関係者と話をしているとこんな声もよく耳にします。
「人手不足で求人募集を出しても応募がまったく来ないので、地元のシルバー人材センターに相談したんですよ。そうしたら人材は手配してくれるんですけど、ゴルフ場の仕事の内容は分かっていません。覚えてもらおうと教えるのですが、なかなか覚えてくれないんですよね。結局のところ差し障りのない仕事をお願いすることしかできないんです」
要するにその人たちがマスター室前でペチャクチャおしゃべりしているおじさん、おばさんということなのでしょう。
実際はプレー中に困っている人が多い
ゴルファーの立場からいわせてもらうと、マスター室前で困ることなんてたいした内容ではありません。周りのゴルファーを見ていると、コースに出てからのほうが困っていることがたくさんあります。
・コースに慣れていないビギナーがなかなか前に進まないときの対応
・ショットが隣のホールに飛んでしまったときの対応
・乗用カートを前に進めすぎたときバックする方法
・乗用カートの走行ルートを間違えたときUターンする方法
・前のホールにクラブを置き忘れたときの対応
・前の組から打ち込みを指摘されたときの対応
・後ろの組からスロープレーを指摘されたときの対応
・同伴者が足をくじいたり体調が悪くなったりしたときの対応
小売店にたとえると、セルフレジの使い方が分からなくて困っている人よりも、自分が探している商品の売り場が見つからなくて困っていたり、自分が探している商品が合っているかどうか分からなくて(たとえば携帯電話の充電コードの規格など)困っていたりする人のほうが多いのです。
そういったお客様に対応するために小売店はセルフレジを導入して人員を削減し、その人員を売り場に配置することで接客サービスの向上を図っています。
しかしながらゴルフ場は、入店方法と退店方法を教えるスタッフだけを拡充し、売り場で困っているお客様をサポートするスタッフをまったく配置していません。多くのゴルファーが違和感を抱くのは、「マスター室前にそんなにスタッフがいるならやってよ」ということと同時に「コースに出たらスタッフがまったくいないよね」というギャップがあるからではないでしょうか。
そのあたりのアンバランスさが解消されると、ゴルフ場の接客サービスがもう少しゴルファーのニーズに合った形で改善されるのかもしれません。
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