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「煩わしいドレスコード撤廃でゴルファー増」論は本当か? むしろデメリットも!? “なんとなく”のジャケット着用なら要改善も
「煩わしいドレスコードを撤廃すればゴルフ人口はもっと増える」といった意見をたびたび目にしますが、実際のところどうなのでしょうか?
ドレスコードを撤廃してもゴルフ人口は増えない!?
昨今ではジャケット着用を廃止するゴルフ場も一部ありますが、ほとんどのコースでは服装を規定するドレスコードが存在します。4月から新社会人としてゴルフをたしなみ始めたビギナーとラウンドする機会には、恥をかかせないためにクラブハウス内に入場する際の格好や振る舞いについても教えてあげるのが親切です。

しかし、ネット上では「そういった煩わしいマナーがあるとゴルフを始めづらい」「ドレスコードを撤廃したほうがゴルフ人口は増える」などの廃止論を目にすることも少なくありません。実際、ドレスコードは廃止したほうがゴルフ人口の増加につながるのでしょうか? 日本ゴルフ場経営者協会(NGK)の大石順一専務理事は、以下のように考えを述べます。
「正直、ドレスコードを撤廃したからといってゴルフ人口が増加するとは思えません。そういった声が一部あるのは知っていますが、いまはゴルフ場の選択肢が増えているので、自分好みのコースにいくのがベストです」
「そもそもゴルフクラブ、カントリークラブのマナーは会員組織の自治の問題で、どのように運営していくかは彼らが決めていきます。その決定に対して外部からとやかくいう権利は、(規則が公序良俗に反したものでない限り)基本的にありません。もし仮に厳しいドレスコードを維持したことによって収益が減っているのであれば変革が求められるでしょうし、そうでなければまだ需要があるという話でもあります」
ゴルフ場のなかには、観光客を積極的に取り入れる方針を打ち立てて、ドレスコードを撤廃し、Tシャツ短パンで回れるようにしたゴルフ場も存在します。どのような経営方針で顧客を獲得していくかは、ゴルフ場によって異なるので、むしろコースによって特徴があったほうがゴルファーの選択肢は広がりそうです。
選択肢の幅が増えることがゴルファーのメリット
また、あえて格式の高いゴルフ場に行きたいゴルファーも当然いると大石氏と話します。
「厳しいドレスコードを設けて敷居を高くすると、同じような考えを持ったゴルファーが集まってきてコミュニティーが生まれます。そのような雰囲気が好きなゴルファーも多くいるわけです」
「私自身もゴルフ仲間とラウンドするときは、なるべく緊張感のあるコースでプレーしたいと思いますが、若者を連れてゴルフへ行くときはカジュアルなゴルフ場に連れていきます。緊張感のあるゴルフ場で『もう手でボールを出していいよ』など、ごちゃついたやりとりはしたくないからです」
接待ゴルフではキャディー付きの格式高いゴルフ場を利用して特別感を演出するなど、用途によって使い分けられるのはゴルファーにとってもメリットです。ただゴルフ場のなかにはドレスコードが“なんとなく”で設けているところがあるのも事実と大石氏は話します。
「約款にドレスコードが記載されているにもかかわらず、ゴルフ場内で違反している人がいても注意しないなど、ほかのコースに“右へならえ”でカタチだけ導入しているところも実際あります。プレミア感を出したいのかもしれませんが、納得のいく運営ができていなければお客様は不満を持つので、そういった部分には改善の余地がありそうです」
わざわざドレスコードに則った服装でゴルフ場に行ったにもかかわらず、メンバーと思しき人がまったく守っていなかった、など不満に感じる人も少なくないようです。
このように、なにかと話題にあがるドレスコード問題ですが、撤廃したからといってゴルフ人口が必ずしも増えるとはいえなさそうです。ドレスコードが曖昧になっているゴルフ場は、明確にどのような方針で経営しているかを打ち出すことで、ゴルファー側も選択しやすくなるかもしれません。
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