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- 雷が鳴ったら貴金属は外す? バンカーの中は安全?… “7つの都市伝説”に雷博士がファイナルアンサー!
雷といえば夏の季語ですが、秋にも積乱雲が発達して雷が発生したり前線の影響で雷雨がもたらされたりすることが多くなります。雷にまつわる7つの言い伝えや都市伝説をピックアップ。半信半疑のまま頭の片隅に置いてある雷対策について、正しいのか、誤りなのか、雷博士にシロクロ決着をつけてもらいました。
ゴルフ場のホーンやマーシャルの避難勧告に従って速やかにプレーを中断
雷といえば夏の季語ですが、秋にも積乱雲が発達して雷が発生したり前線の影響で雷雨がもたらされたりすることがあり、それを“秋雷”といいます。特に近年は地球温暖化によって、お彼岸を迎える9月下旬になっても暑い日が続いて大気が不安定になり、落雷を伴うさまざまな異常気象が目立ちます。

ゴルフのプレー中に雷が近づいてきたら、ゴルフ場のホーンやマーシャルの避難勧告に従って速やかにプレーを中断し、早期にクラブハウスへ退避するのがベストです。しかし、それだけで100%安全とは言い切れません。雷研究の第一人者である小林文明教授(防衛大学校地球海洋学科)は、次のように指摘します。
「さまざまな気象災害のなかで雷の被害は少ない方ですが、ここ10年、20年のデータでは、いまひとつ防ぎきれていないといえます。その原因は、突然の雷雨が多くなったほかに屋外でのイベントやレジャーや部活の増加があると考えられます」
「ゴルフは、野外コンサートや花火大会やスポーツ観戦のように何万人の一人として参加するものとは違い、3~4人でのプレーが主です。プレーをいつ中止するか、どこへどう避難するか、自分たちの知識の範疇でよりよい行動をとることができます。ただその反面、間違った記憶や誤解によって安全とはいえない行動をとってしまうこともあるかもしれません」
「ほとんどのゴルフ場は、精度の高い気象予測システムを契約して、プレーヤーに雷の情報を早く正確に伝えてくれています。それでも突然の雷雨だったために避難が遅れてしまったり、休場日の開放プレーや薄暮プレーで避難誘導がなかったりすることも考えられます。そのような場合でも自分の命を守る行動をとるには、ゴルファーの方々一人ひとりが、雷に対する正しい知識を確認しておく必要があるでしょう」
そこで、雷にまつわる7つの言い伝えや都市伝説をピックアップ。「先輩ゴルファーから聞いたことはあるけど、それって本当なの?」半信半疑のまま頭の片隅に置いてある雷対策について、正しいのか、誤りなのか、雷博士の小林教授に改めてお聞きし、シロクロ決着をつけてもらいました。
1)いざとなったらバンカーへ逃げ込め!→正解
ゴルフの発祥地といわれるスコットランドのゴルフコースは、ひたすら広く、吹きさらしのフェアウェイが特徴です。そこをくり抜いたかのような小さく深いポットバンカーは、単なるトラップではなく、プレーヤーにとって嵐よけの場所としても利用されたのではないでしょうか。近くにクラブハウスなどしっかりした建物や逃げ込む場所が何もない場合、最後の手段としてバンカーの中で“雷しゃがみ”(両足を揃えて屈み、耳を塞ぐことで落雷から身を守る姿勢)をするのは大正解。深いバンカーは、フェアウェイより低地で、落雷のリスクが低くなるからです。
2)バンカー内で両手にアイアンを持て!→間違い
バンカーへ逃げるのは正解ですが、両手にアイアンを持つのは間違いです。アイアンへの直撃雷(直接人に落ちる)のリスクが高まり、地電流(地面に落ちた雷が地表を流れる)がアイアンから両手、心臓を通って足に抜けるからです。また、バンカー内で低い姿勢をとるのは正解ですが、四つんばいになるのも寝そべるのもNG。接地面積が増えることで地電流が心臓を流れる危険があるからです。バンカーへ逃げたら、低い姿勢でじっとしゃがんでいるようにしましょう。
3)ゴム長靴を履いていれば安全→間違い
ゴム長靴、ゴム手袋、レインコートなどを装着していると、雷が落ちても電流を遮断してくれると思うのは大きな間違い。確かにゴム手袋などは、100ボルト程度の電流には有効ですが、雷のエネルギーは数億ボルトとケタ違いの強さです。物凄いショックを受けますので、ゴム長靴やゴム手袋やレインコートをバッグに用意したり装着したりしても意味をなしません。また、スパイクを脱いで裸足で逃げれば安全というのも間違いです。今は金属のついたスパイク自体見かけなくなりましたが、もし履いていたとしても、裸足になることにメリットもデメリットもありません。
4)金属のアクセサリーはすべて外せ!→間違い
雷は高いところに落ちます。金属のネックレスや時計やメガネをしていてもしていなくても関係ありませんので、「外せ!」は間違いです。それよりも、例えばプレー中に落雷を受けた時、「金のネックレス(やメガネフレーム)に電流が流れて焦げたけど、そのおかげで体には流れなかった」ということがあります。これをジッパー効果といい、金属が電流を受け止めて最終的に命を守ってくれることがあるのです。
5)雷が来たらおヘソを守れ→正解
プレー中、突然の雷雨に遭ったとき「おヘソを押さえて“くわばら、くわばら(落雷を防ぐための古くから使われてきた呪文)”」というのは、実は非常に理にかなっているため正解です。おヘソを押さえてしゃがみ込む姿勢は、“雷しゃがみ”(落雷から身を守る姿勢。両足を揃える、前屈みになってしゃがむ、親指で耳をふさぐ)と同じです。ちなみに、くわばら=桑原=桑畑(蚕の餌となる桑の木が植えられている畑)のことです。桑の木は低木で、高い木のないところへ逃げろという意味で昔から落雷時にとるべき行動としての知恵だったのです。
6)ピカッ!ゴロ!の間にタイムラグがあれば大丈夫→間違い
雷や大雨をもたらす積乱雲は、10分程度で急速に成長し、時速40~50キロくらいで移動します。まだ遠いと思っていても、あっという間に頭上に来ますから、油断してダラダラとプレーを続けるのは大きな間違い。ゴルフ場の避難勧告に従って早めに避難をすることが重要です。ゴルフは海や山のレジャーと同様、気象によって大きなリスクを伴います。「大気が不安定」「上空に寒気」の2大キーワードに注意して、直前の気象情報をチェックしながら中止や延期をする勇気が必要です。
7)木の下で雨宿りをしていれば安全→大間違い
雷はゴルフコースの高い木に落ちることが多いのですが、雷の電流はその近くで雨宿りをしていた人に飛び移り、直接人に落ちるのと同じように強力な電流が人体に流れます(側撃雷)。木の下での雨宿りは大変危険ですから、絶対にしてはいけません。安全な空間は、木から4メートル以上離れたところです(保護域)。両手を広げた長さの約2倍を目安に、必ず木から離れてください。保護域にいれば落雷から身を守ることができます。雨に濡れることは覚悟しましょう。
さて、皆さんが聞いたことのある言い伝えや都市伝説は、やはり本当でしたか? それとも残念ながら誤情報でしたか? どちらにしても、半信半疑だった雷の認識に決着がついてスッキリしたのではないでしょうか。
これからしばらくは残暑が続き、秋雷にあう可能性も高そうです。雷博士の解説を頭の片隅に置いて、ぜひ命を守るための正しい行動をとってください。
【解説】小林文明(防衛大学校 地球海洋学科教授)
北海道大学大学院理学研究科地球物理学専攻博士後期課程修了。専門は、メソ気象学、レーダー気象学、大気電気学、研究対象は積乱雲および積乱雲に伴う雨、風、雷。著書に「小林教授が解説する極端気象シリーズ」第1弾~第6弾があり、『シリーズ(4)雷 改訂増補版』も好評(成山堂書店発行)。
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